1位

カフネ

阿部暁子

読み始めはどう進んで行くのか予想がつかず、読む手が止まらなくなる不思議な魅力がありました。心に傷を負った人たちが、食事を通じて再生していく物語です。家族や恋愛に対する多様な価値観があり、新しい小説だと思いました。

2位

一次元の挿し木

松下龍之介

ヒマラヤ山脈で発見された200年前の人骨のDNAが、4年前に失踪した妹のものと一致した。主人公は真相を突き止めようと動き出すが――。第23回「このミステリーがすごい！」大賞作品です。

3位

傲慢と善良 朝日文庫

辻村深月

会話を通して人の心をどこまでも深く広く描写していて、こんな話を書くことが可能なのかと驚くばかり。重いのに、ページをめくる手が止まらなかった。お見事。 感動するとかそういう類ではなく、自分の傲慢さや、周りの傲慢さをひたすら感じて反省する本。(Posted byブクログ)