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謎の香りはパン屋から
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 宝島社 |
| 発売年月日 | 2025/01/10 |
| JAN | 9784299062642 |

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商品レビュー
3.4
825件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【あらすじ】 大学1年生の市倉小春は漫画家を目指しつつ大阪府豊中市にあるパン屋『ノスティモ』でアルバイトをしている。小春がパン屋で起こる謎を解き明かしていくミステリー小説。 ①焦げたクロワッサン ある時同じパン屋で働く親友の由貴子に一緒に行くはずだったライブビューイングをドタキャンされてしまう。バイトで行けないと言っていた由貴子だが、実は推しのハセピーと付き合っていて、東京公演に呼ばれていたのを小春に内緒にしていたのだった。 ②夢見るフランスパン ノスティモのスタッフ・鈴木レナ先輩がバイトを忘れて休んでしまい、パティスリーから堀田紗都美が応援にくる。以前は出来ていたのに堀田はフランスパンにクープ(切れ込み)を入れる作業が出来なくなってしまう。堀田は親に内緒で石川県の方言を使うVチューバー「香箱チョキミ」として活動していたが、親にばれて夢を反対されてしまう。リストカットをすればVチューバーになれるんじゃないかと自傷行為をして、それを思い出してパンにクープが出来なくなったのだった。 ③恋するシナモンロール ノスティモのカフェスペースに高校生の男女がやってくる。野球部の道長がトイレにいっている間に、幼馴染みの美桜が道長の鞄につけていたお守り(マネージャーの桃香が作った)にコーヒーをこぼしてしまう。実は桃香はキャッチャーの道長とピッチャーの隼人の2人のお守りにラブレターを入れておいて、甲子園後に好きな方を選んで告白するつもりだった。それを知った美桜は道長が傷付かないようにコーヒーで汚して(美桜はコーヒーが飲めないため、シナモンロールを選んで道長にコーヒーを注文させていた)読ませないようにしようとしたのだった。その後2人は想いを伝え合いカップルになる。 ④さよならチョココロネ チョココロネをよく買う母子(葉子と小学1年生の凛)。ある時1人で凛がノスティモにやって来て「昨日ノスティモから出たあとママのバックがひったくられてママが足をケガした。凛の財布をぬすんでった(葉子の財布はマンホールと同化していて気付かなかった)」と話す。凛の証言から小春は『タトゥーを消した治療跡のある金髪で原付を所有した女性』という人物像を導きだし、1週間後、凛のバレエ教室の講師がひったくり犯だったことがわかる。 ⑤思い出のカレーパン ノスティモにやってきたおばあちゃん塩原梢江は30年前に夫が買ってきた思い出のカレーパンを探している。梢の代わりに小春とレナと紗都美でそのカレーパンを探し、ヤマダパンという数年前に閉店したパン屋であることをつきとめる。ヤマダパンで働いていた弟子がル・マレというパン屋のオーナーをやっていて、ヤマダパンの味を引き継いだ焼きカレーパンが人気だとノスティモのスタッフ福尾が教えてくれる。福尾とル・マレのパン職人の永瀬満は専門学校時代の同期で婚約者だった。福尾は永瀬と結婚してそれを機に独立して新しいパン屋を開く、それを諦めているのではと見抜いた小春は、福尾はコロナ感染後味覚障害になっているのではと話す。小春は自分も左右盲だけど漫画家を目指すから福尾も夢に向かって頑張ってほしいと(堂前店長と共に)応援する。 ⑥エピローグ 小春は大学2年生になる。 小春は福尾と永瀬の店『ベーカリーまんぷく』のロゴ(コック帽を身につけた女性のイラスト)を書いていた。パンコーディネーターの資格を持つレナは大学卒業後ノスティモに就職。紗都美もノスティモでバイトを続けており、職場のみんなにVチューバーであると打ち明けている。道長は甲子園には出場出来なかったが予選の5回戦に進出するという大躍進を遂げる。高校3年生の夏に野球部を引退し美桜と一緒にカフェスペースで勉強している。葉子、凛親子も梢江もノスティモに来ている。そしてパン屋を題材に書いた漫画について、小春の元に編集者から吉報が入る。 【内容】 殺人や大きな事件、警察が登場するといったことはなく、日常のパン屋で起こる謎を主人公が解決する、とても平和な物語。タイトルがピッタリでさらっと読める後味のいい作品だった。
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パン屋を舞台にした、軽やかな日常ミステリー。 サンドイッチの切り方が妙に粗い。フランスパンに不自然な切れ込みが入っている――そんなパンから受け取る些細な違和感を手がかりに推理が始まり、やがて周囲で起こる小さな謎や出来事と結びつき、ひとつの真相へと収束していく。 派手な事件こそ起...
パン屋を舞台にした、軽やかな日常ミステリー。 サンドイッチの切り方が妙に粗い。フランスパンに不自然な切れ込みが入っている――そんなパンから受け取る些細な違和感を手がかりに推理が始まり、やがて周囲で起こる小さな謎や出来事と結びつき、ひとつの真相へと収束していく。 派手な事件こそ起きませんが、パンという身近な存在から謎を紐解いていく構造がユニークで、なかなか楽しめました。 物語はパン職人の仕事にとどまらず、幻のカレーパンを巡るちょっとした冒険や、来店客たちの恋愛模様など、多彩なエピソードで彩られています。基本はミステリーなのですが、人間関係の機微も丁寧にすくい上げており、人情ドラマとしての味わいも豊かです。 中でも第3章「恋するシナモンロール」は、知的な駆け引きと甘やかな青春がほどよく混ざり合い、特に印象に残りました。 軽やかな謎と人間ドラマがほどよく溶け合った、まるで焼きたてのパンのように温かく、やさしい読後感の一冊。 テーマとなるパンの蘊蓄も聞けるため、パン好きの方にはおすすめの作品です。
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