傲慢と善良 朝日文庫

辻村深月(著者)

• 販売会社／発売会社: 朝日新聞出版
• 発売年月日: 2022/09/07
• JAN: 9784022650597

商品レビュー

2024/11/19

自分と当てはめて考えた

[はなこ]

最初は文章がうまいなー、見やすいなーと思いながら読んでました。読み終わったあと、ひとつの映画を見てる感覚になりました。頭の中で、BGMとかも流れてて、感動すぎる！という程ではなかったのですが、少し泣いてしまいました。この話はほんとに言葉をうまく使える方でないと表すのは難しいと思います。ネタバレせずに言いたいのに、是非見てとしか言えません。ただ、少し私の価値観が変わりました。あと見て良かったなと思いました。綺麗にまとめられていて、私の期待していた結果だと思います。変にひねらなかったのも、気に入った理由のひとつです。今に甘えず、自分のプライドに見合うだけの経験を積み上げたいと思います。

2024/10/08

傲慢と善良

[久保田博美]

久々に夢中になって引き込まれ読み進められました。真実の行動始めから違和感が…。架の決断力のなさも焦ったい…。20代の息子達を持つ親として唸るような想いで読みました。面白かったです！実写版ふたりの雰囲気がピッタリ

2025/06/03

ともだちにおすすめされて読んでみた本。
辻村深月は学生の頃の話が多いイメージがあったから最近はあまり読んでなかったんだけど、この本には本当に騙された！めちゃくちゃ好きだった。

真実の感じる優越感とか劣等感。田舎を出たというだけで「みんなとは違う自分」になれた気がした、そんな自分もいたなあと思って、私と重ねて心がぎゅうううっとなった。
親のひくレールの上で生きてきた、なんて都合の良い言い訳でしかない。今までの色んな経験が、お見合いした時の話とか、ショッピングモールの風景とか、そういうひとつひとつが、今の真実を作り上げているんだと。無駄だとかピンと来ないとか、そんなふうに思っていたことも結果的に真実を形作っているなあと思った。選ばなかった、選ばれなかった、どっちなんだろうね。
自分の中にある善良のみならず、傲慢な部分。必ず、必ずそれはあるもので。あるこのを知りなお自分自身の人生を生きていく。自分自身を顧みながら。しあわせは自分の心が決めるものだから。