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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2020/01/27 |
JAN | 9784101202433 |
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商品レビュー
3.7
572件のお客様レビュー
柚木さんは食べるのが好きなんだろうな 緻密で堪能な語彙力で表現される、料理の描写がとても好きだった その分サスペンスや謎を解いていくスピード感を感じられず、読むのに時間がかかってしまった どんなに関係を構築していても人はわからないものだなと思った 久しぶりに小説読んだ!
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木嶋佳苗の事件を下敷きにしていると知り、興味が湧いて3日で読了。事件の謎解きをテーマにしているわけではなく【被告人の梶井真奈子(カジマナ)】と【週刊誌記者で主人公の町田里佳】の刑務所での面会を通した心理的な攻防戦がメイン。実際には檻の中にいて手を下せないのに、じわじわと主人公に実...
木嶋佳苗の事件を下敷きにしていると知り、興味が湧いて3日で読了。事件の謎解きをテーマにしているわけではなく【被告人の梶井真奈子(カジマナ)】と【週刊誌記者で主人公の町田里佳】の刑務所での面会を通した心理的な攻防戦がメイン。実際には檻の中にいて手を下せないのに、じわじわと主人公に実害を加えていくカジマナの薄気味悪さと迫力に圧倒された。【親友の狭山伶子】も含めて主要人物が全員少し狂気を抱えている様子が、バターや生理的な描写とあいまって絶妙な熱を帯びている。 事件というよりその裏にあるジェンダー論に主眼を置いており、主人公を応援したくなった女性読者は多いのではないか。少なくとも個人的には、その意味で読後の爽快感はあった。 食事シーンの描写や比喩的表現は美味しそうで大変惹きこまれたが、同じ調子の料理シーンは過剰というか冗長に感じた。
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バターのように重い。後からじわじわともたれてくる。実際に起こった事件を生地にして、スパイスがかなり効いている作品。 事件の被害者にとって、カジマナは紛れもなくファムファタールだったのかもしれないが、彼女を悪女としてただ断罪するにしては、被害者男性がやわすぎる。作中の言葉通り「生...
バターのように重い。後からじわじわともたれてくる。実際に起こった事件を生地にして、スパイスがかなり効いている作品。 事件の被害者にとって、カジマナは紛れもなくファムファタールだったのかもしれないが、彼女を悪女としてただ断罪するにしては、被害者男性がやわすぎる。作中の言葉通り「生命力のない」「死んでいる」人間でしかない。そういう男性に限って、「家庭的な」女性を求めがちだが、家事が「才能とエゴイズムとある種の狂気が必要な分野」だというパラドックスに気づかない。果たしてこれは他人事なのか? 『ナイルパーチの女子会』と合わせて2冊目の柚木麻子だが、どうも織り目正しい隠喩・直喩を用いたり、教科書的な情景描写を使いがちだったりする。そうして丹念に作った土台を急転直下で決壊させるのが持ち味だったりする。それもインタビューを見るとありとあらゆるタイプを試した名残なのかもしれない。 https://bunshun.jp/articles/-/191?page=1 それはそうと、これだけ人を意のままに操縦出来るスキルというのは、それはそれで得難いもの。伊藤計劃の『虐殺器官』でジョン・ポールは「虐殺には文法がある」とする。作中で具体的な文法表現は描かれていないが、このカジマナのやり口は虐殺ではないにしろ、実用的な例として興味深い。これは木嶋佳苗『礼賛』も合わせて読んでみたいところ。
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