ライオンのおやつ の商品レビュー
島と食べ物と愛あふれるおばさん。安心して心ときはなてる小川糸ワールド。 ホスピスが舞台で主人公は余命少ないので涙は必至だが、ベタつかないし、素直に「死をこのように迎えられたら」と願える。
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電車で読んじゃだめなやつでした。だらだら泣いてしまった。 想像だけでこんな体験をこんなにもリアルに描けてしまうものなのですか。作者さんお元気でいらっしゃいますよね。実体験ではないんですよね。 感情の起伏がリアルすぎて読んでいて心がずっとざわざわした。 最期、幸いに終わりを迎えてい...
電車で読んじゃだめなやつでした。だらだら泣いてしまった。 想像だけでこんな体験をこんなにもリアルに描けてしまうものなのですか。作者さんお元気でいらっしゃいますよね。実体験ではないんですよね。 感情の起伏がリアルすぎて読んでいて心がずっとざわざわした。 最期、幸いに終わりを迎えているとは思うのだけど私にはまだ死を思うことは怖ろしくて、幸いなのかなと疑問に思いながら読み終えた。みんな幸いだと思いたいということなのかな。 数年後に読んだらまた見え方が変わりそうな良き本に出会えました。小川さんの別の本も読みたい。
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とてもよかった。ほっこりしてて、しんみりしすぎてないけど泣けた。じわっと。 死んだ後のことも悪くないんじゃない?と思ったし、誰かが思い出してくれたときは地球がぼんやり明るくなる、というところは印象的。 読んでよかった。
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33歳の若さで癌になり、「ライオンの家」というホスピスに入居した女性のお話 海野雫は癌になり、医師からは余命を告げられる 育ての親の叔父とはもう何年も会っておらず、一人で死ぬことを決め、瀬戸内海にある通称「レモン島」のホスピス「ライオンの家」に入居する ライオンの家では毎週日曜...
33歳の若さで癌になり、「ライオンの家」というホスピスに入居した女性のお話 海野雫は癌になり、医師からは余命を告げられる 育ての親の叔父とはもう何年も会っておらず、一人で死ぬことを決め、瀬戸内海にある通称「レモン島」のホスピス「ライオンの家」に入居する ライオンの家では毎週日曜日に入居者達がメニューをリクエストできる「おやつの時間」が存在する 島での穏やかな日々を送り過去の自分を振り返ると共に、「死」というものと折り合いをつける物語 ドラマを先に視聴していたので、ストーリーは既知 ドラマは原作のテイストを損なうことなく、他の入居者達の背景まで想像して上手くストーリーを作り込んでいたように思う なので、原作では他の入居者の描写が少な目でちょっと肩透かしをくった気分 それにしても、小川糸さんは妙齢の訳あり女性が一人で新たな土地で暮らす物語が沁みるなぁ 私が今まで読んだのは、食堂かたつむり、つるかめ助産院、ツバキ文具店、キラキラ共和国 等々 いずれも生い立ちや家族に事情があってという設定だなぁ 「ライオンの家」の由来は、ライオンは百獣の王であり、襲われる心配がないので安心して食べたり寝たりすればよいとの事から ま、実際のライオンはそうそう安心して生きられる環境でもないんだけど、そんなツッッコミは野暮ですね 癌患者の体の痛みと心の痛みを取るには、安心できる環境は必須でしょうねぇ その二つを取り除かなければ幸せな最後は訪れないのだというのも納得 死の捉え方について、マドンナは 「こちらからは出口でも、向こうから見れば入り口になります。きっと、生も死も、大きな意味では同じなのでしょう。私たちは、ぐるぐると姿を変えて、ただ回っているだけですから。そこには、始まりも終わりも、基本的にはないものだと思っています。」 と言っているけれども、扉の向こうがこちら側からはわからないから不安なんですよねー まぁ、ぐるぐると回っているだけというのも輪廻転生の概念というだけであって、死の向こうは「無」と思っている人にとってはその恐怖は拭えないような気がする 雫さんは死をどう受け入れたかというと 「死を受け入れることとは、生きたい、もっともっと長生きしたいという気持ちを正直に認めること」 と認識したようだ ただ単に自分が死ぬという現実を受け止めるだけでなく、より生きたいという内面を認めて、それでも自分がいずれ死ぬという事を受け入れるのはよりハードルが高い 果たして、自分が同じ立場になった場合、ここまでの気持ちに到達できるかどうか…… QOLとQOD 自分にとって死はまだ身近なものとしては感じていないけど もしかしたら何かの事故で急に死ぬ事もありあるわけで、そんなに遠くにあるものではないんんだよなぁと思った もし自分が雫さんと同じように末期癌で余命宣告を受けたらどうするだろうと考えてみた 多分、仕事を辞めて実家に帰るんじゃないかな その前に、こっちの知り合いや家族にもちゃんと事情を話して別れを告げて もしかしたら、facebookとかで知り合いには事情を公表するかもね 人に知られても構わないような死に様を見せたい欲求はある 存分に生きて満足に死んだと思われたいかな マドンナの言っていた 「死って、最大級のオーガズムみたいなもの」 という解釈 確か臨終の際に神経細胞が破壊されていく時に、エンドルフィンが大量に分泌されるとか聞いた事がある なので、あながち間違いでもないかもしれないですね そんな未知の体験ができるという意味では死に対して恐怖という感情だけではないかもしれない あと、自分ならどのおやつをリクエストするかも考えてみた 思い出のおやつという事なら、子供の頃に母親と作ったドーナツをリクエストするだろうか? 他の登場人物達もそうだけど、やはり思い出のおやつは子供の頃に食べたものになりがちなんでしょうねぇ
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死について考える機会になる本 自分もいつかは死ぬし、その時にどのような感情を抱くか考えさせられた 今この時を生き、生きている幸せを常々感じるようにしたい
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癌に犯された主人公が最後の場所として ホスピスを訪れる所から始まる 死に向かってゆく物語だが悲壮感はなく 優しい描写で死が怖くないものだと 思わせてくれる。おやつの描写も実際に そこにあるかのようにリアルだった。 ただただ優しく生きている事に感謝
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あらすじだけ見ると、明るい気分になれるお話ではないはずなのですが、読んでいてなぜかあたたかい気持ちになれる本でした。 生きることと向き合う主人公の姿勢が、小川さんの柔らかい文章で描かれています。 死とは誰にでもいつか必ず訪れるもの。その時に、私は「この人生も悪くなかった」と思える...
あらすじだけ見ると、明るい気分になれるお話ではないはずなのですが、読んでいてなぜかあたたかい気持ちになれる本でした。 生きることと向き合う主人公の姿勢が、小川さんの柔らかい文章で描かれています。 死とは誰にでもいつか必ず訪れるもの。その時に、私は「この人生も悪くなかった」と思えるのかな。 そんなことを考えさせられました。
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単行本が出てから文庫本発売するまで、ずーっと待ってた。読み始めたら一気。あたたくてほっこりする、雫ちゃん(主人公)の強さを感じた。
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死んでいく人の気持ちをなぜこんなにも分かるんだろう、いや、分かるんじゃなくて想像なのか。最も身近な人の死に遭遇し寄り添ったのかな、、とかあれこれ考えてしまうほど、リアルに思えた。 死を受け入れるなんてどんな感じか想像つかない。悲しみ、絶望、怒り。。その後に得た悟りのようなところに...
死んでいく人の気持ちをなぜこんなにも分かるんだろう、いや、分かるんじゃなくて想像なのか。最も身近な人の死に遭遇し寄り添ったのかな、、とかあれこれ考えてしまうほど、リアルに思えた。 死を受け入れるなんてどんな感じか想像つかない。悲しみ、絶望、怒り。。その後に得た悟りのようなところに行き着いた先の死。。流石に雫ちゃんが亡くなる時は涙が出てしまった。 取り巻く人々もみんな優しくてそれぞれに素晴らしい。特にマドンナの凄さと言ったら。次々とあんな風に人の最期を送り出すなんて、鋼のメンタルどんだけーと思ってしまいます。 こんな風に死を迎えると言う方法もあるんだな、と。そして温かい読後感。想像以上に良かったです。
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☆5 「死」がテーマということもあり重めのお話かと思っていたのですが、登場人物がみんな温かくて…とても優しい気持ちになれる素敵な作品でした❁⃘*.゚
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