ライオンのおやつ の商品レビュー
海野雫は癌になり余命宣告され、余生を瀬戸内のホスピスで過ごすことに。 おやつの時間に自分の思い出のおやつをリクエストできる。 養父の誕生日に小さい頃自分が作ったおやつをリクエストした、その日に長年会ってなかった父と再会。 父と再婚相手との間に娘が生まれていて、一緒に会いにきてくれ...
海野雫は癌になり余命宣告され、余生を瀬戸内のホスピスで過ごすことに。 おやつの時間に自分の思い出のおやつをリクエストできる。 養父の誕生日に小さい頃自分が作ったおやつをリクエストした、その日に長年会ってなかった父と再会。 父と再婚相手との間に娘が生まれていて、一緒に会いにきてくれた。 自分は1人ぼっちではなくて、血を分けた妹がいたことが嬉しかった。 33歳にしてこの世を去ることになるが、最後まで人生を楽しみ精一杯生きて、生きる喜びは生きているから感じることができると言うことを描いたストーリーは感動した。
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雫さんの周りの人、関わる人達がただただ優しくあたたかいなあと感じました。 若くして病気になり、余生をホスピス ライオンの家で過ごす。育てのお父さんには会って欲しいなと思いながら読み進みてました。 何となく理想的な人生最期の迎え方だと思います。自分もそうでありたいと。 さて、おやつ...
雫さんの周りの人、関わる人達がただただ優しくあたたかいなあと感じました。 若くして病気になり、余生をホスピス ライオンの家で過ごす。育てのお父さんには会って欲しいなと思いながら読み進みてました。 何となく理想的な人生最期の迎え方だと思います。自分もそうでありたいと。 さて、おやつの時間にリクエストするなら 私なら何にしようか?答えはまだ出てきません。未だに作品に出てきたようなエピソードのあるおやつに出会っていないように感じます。鈍感で気づいていないだけかもしれませんが。
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小川糸さんの作品は文章として読むのは初めてで、以前、ツバキ文具店をドラマで見た事はあった。 静かな良い話だった。 だからライオンのおやつもきっと気に入るだろうと思っていた。 評判も良かったし、2020年の本屋大賞2位だし。 「ライオンのおやつ」は死の直ぐ傍を描いているのに、何...
小川糸さんの作品は文章として読むのは初めてで、以前、ツバキ文具店をドラマで見た事はあった。 静かな良い話だった。 だからライオンのおやつもきっと気に入るだろうと思っていた。 評判も良かったし、2020年の本屋大賞2位だし。 「ライオンのおやつ」は死の直ぐ傍を描いているのに、何処かおとぎ話のような感じだった。 内容は全く違うけれど、このおとぎ話感は、 にじいろカルテというドラマを思い出させた。 出演者に好きな俳優さんが多くてなんとなく見始めた。 こんな場所有るわけ無いと冷めた自分が突っ込みを入れつつも、あっという間に取り込まれてしまったっけ。 こんな場所、有ってくれたら嬉しいけど有るわけ無い、という点ではライオンの家も同じだったが、今回「ライオンのおやつ」はそこまで感情移入できなかった。 温かみを持った、寄り添ってくれるタイプのお話なのだということは分かる。 頭では。 ただ心まで持っていかれたかと言うと、そうでもなかった。 おかしいなぁ…本でも詩でも絵画でも音楽でも、ウルウルすることあるのになぁ。 こんなに皆さんが心を震わせているのに、残念な私だ。 たまたま、少し冷ややかな心持ちの時期なのかもしれない。 今、同時進行で何冊か読んでいて、その中の1つがヘビーな物だから、心がそちらに持っていかれてるのかもしれない。 いつかまた、そうじゃない時の自分で読み返してみたい。 それでも、百ちゃんのお習字の文字が「生きる」であったところは、その太い字が目に浮かぶようだった。 「死を受け入れるということは、生きたい、もっともっと長生きしたいという気持ちも認めることなんだ」という雫の言葉が印象深い。 それから、雫がマドンナにずっとこの体のままでいたいなぁと正直に打ち明けるシーン。 「それを認めてしまったら自分が苦しむだけだから、丁寧に封印していたはずなのに。」 私は雫のように自分の死を突き付けられてはいないけれど、「人が自分の心を守るために封印する術を持っていること」、それは知ってる。 だから雫の気持ちというより、ああその感覚は分かるよと自分事として印象深かった。 全体的に柔らかい空気に包まれた作品の中で、私が一番リアルにドキリとさせられた言葉は152ページにあった。 「あともう少し。あともう少しだけこの断崖に立っていれば、あっち側の世界へいける。」 結果的に雫はライオンの家で過ごすうち、断崖のきわだと思っていたこの時間に対しての考え方が、もっと幸福なものへと変化するのだけど。 初めてきちんと意味を知った言葉もあった。 六花とは雪の結晶をあらわしているんだな。 函館を何度も訪れた事があるのに、あの有名な六花亭の名前の由来すら、当時の私は気にも留めていなかった。 ポーションミルクのスジャータもそうだ。 お釈迦様が悟りを開く際にミルク粥を差し上げた少女の名前がスジャータだった。 そして大好きなお粥についても。 お粥の効能は理解していても、粥有十利(しゅうゆうじり)という言葉をしらなかった。 内容にどんな感想を抱こうと、無駄になる本なんて無いよね。
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_ そうねー。 『生きる』 に、まつわるお話は 色々と読んできたけど あぁ、この人 ホントは あっちいってから 書いてんじゃねーの? て、感じだったかなぁ。 綺麗なお話しだけ。 なんかじゃないよね
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若くして余命宣告を受けた雫が残りの命を懸命に生きるお話。 最初はひとりぼっちだったけれど、周りの人達との関わりもどんどん広がっていく。死を受け入れつつも充実した毎日を生きる雫。素敵だな…と思いました。
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ほのぼのとしたかわいい表紙にひかれて手に取った本。 ホスピスが舞台の話…なので、少し身構えて読みましたが… 悲しい気持ちよりも、切なくて温かい気持ちの方が強く残る、印象深い話でした。 当たり前の日常は、当たり前じゃないこと。 日々漫然と過ごしてることに反省。。。
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60代も後半に入って人生の終着点が目に入ってきたなぁと思うとき。母の年齢まで生きていられるならあと30年弱、とは言え明日かもしれない。 若いと言われる年齢で余命を告げられた雫が、苦しみながらも静かに幸せな気持ちを持って暮らしていく姿を見せてくれる。 幸せだったという想いで終わ...
60代も後半に入って人生の終着点が目に入ってきたなぁと思うとき。母の年齢まで生きていられるならあと30年弱、とは言え明日かもしれない。 若いと言われる年齢で余命を告げられた雫が、苦しみながらも静かに幸せな気持ちを持って暮らしていく姿を見せてくれる。 幸せだったという想いで終われたらいいな、残していく人達が幸せな気持ちで暮らしていってくれたらいいな。
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素敵な装丁に惹かれて読んでみたかって本。 文庫でようやく読んでみた。 瀬戸内のホスピスが舞台。 毎朝のお粥や家の人々の関わり、日曜日のおやつ、どれも1日1日過ごすことの尊さを感じる。 徐々に体力がなくなったり痛みが強くなる時のマドンナの関わりがとても素敵で、自分も最期をこんなふう...
素敵な装丁に惹かれて読んでみたかって本。 文庫でようやく読んでみた。 瀬戸内のホスピスが舞台。 毎朝のお粥や家の人々の関わり、日曜日のおやつ、どれも1日1日過ごすことの尊さを感じる。 徐々に体力がなくなったり痛みが強くなる時のマドンナの関わりがとても素敵で、自分も最期をこんなふうに過ごせたらと感じる。死というものを決して怖いもの、マイナスなものではないと感じさせてくれる作品だった。
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一昨年に他界した叔母を思い出しながら読みました。人生の最後の迎え方は、人それぞれなのだろうけど、この物語のような心持ちで最後の時を過ごせたら良いな、と思いました。
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寿命が残りわずかな癌患者が人生最期の日々を過ごすホスピス。主人公は投げやりな気持ちで入所したが、旅立ちまでの間に、マドンナや調理スタッフ、ボランティアや他の入所メンバーとの交流(看取りも含む)を通して、生きることの素晴らしさを再発見し、穏やかに死を受け入れていく様子が描かれている...
寿命が残りわずかな癌患者が人生最期の日々を過ごすホスピス。主人公は投げやりな気持ちで入所したが、旅立ちまでの間に、マドンナや調理スタッフ、ボランティアや他の入所メンバーとの交流(看取りも含む)を通して、生きることの素晴らしさを再発見し、穏やかに死を受け入れていく様子が描かれている。 病状が日に日に悪化していくなかで、夢と現実を行き来する描写が増えていく。ところが、死への恐怖感が減り、やわらかい太陽の光を浴びて輝く穏やかな瀬戸内の海を見ながら、まどろんでいるような気分になった。死は苦しいものというよりも、人が変化する1つのステージといったイメージを少し持つことができた。 登場人物(ホスピスの癌患者)の中で最も自分に近い人は「先生」だった。プライドが高く醜い側面が剝き出しになって描かれているが、最後は素晴らしい人格を取り戻していく。ホスピスのマドンナ曰く、人は最後の瞬間まで良い意味で変わることができる。最後まで諦めずに変わろうと「もがき続ける」ことに生きる尊さがあるのだ。それに気づいた時に、死への恐怖から救われるのだ。 とてもベタな感想で申し訳ないのだが、毎日朝が来ること、五感を感じて暮らせることがどれだけ幸せなのかを思い知った。 相変わらず自分は、職場で顔をしかめていてイライラしている時が多い。朝起きて会社に行きたくないことが多い。ちなみに次の週明け通勤も嫌である。この本を思い出せば、毎日朝を迎えることができることに感謝し、胸を張って通勤できそうだ。
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