ライオンのおやつ の商品レビュー
瀬戸内海に浮かぶ小島・レモン島にあるホスピス・ライオンの家。 余命を告げられた海野雫は、誰にも知らせず、すべてを片付け、人生の最期を迎えようとライオンの家にやってきた。 毎週日曜日、入居者たちが『人生の最期に食べたいおやつ』をリクエストできる『おやつの時間』。 みんな、それ...
瀬戸内海に浮かぶ小島・レモン島にあるホスピス・ライオンの家。 余命を告げられた海野雫は、誰にも知らせず、すべてを片付け、人生の最期を迎えようとライオンの家にやってきた。 毎週日曜日、入居者たちが『人生の最期に食べたいおやつ』をリクエストできる『おやつの時間』。 みんな、それぞれ想い出のおやつがリクエストされる。 そして、安かに死を迎える… 雫も、まだまだ生き続けたいという自分の気持ちを認めたうえで、過去の後悔や未来への悲観にとらわれず、今を精一杯生きようとする。 父との思い出のおやつをリクエストする。 雫はすべてのひとやものに感謝の気持ちを込め、『ごちそうさまでした』と。 自分の死を受け入れ、その時を迎えようとしていた。 死を受け入れるということは、そんな簡単なことではない。若ければ若いほど… 死を受け入れるということは、生きることを楽しみ、人生最期の時までを精一杯生きることなんだろう。 人生はろうそく。 ろうそく自身は火を付けられないし、自らは消せない。 自らの命をすり減らして誰かの光になる。 そうしてお互いを照らす。 瀬戸内海の小島・レモン島。 あたたかな風景が目に浮かぶ。 あたたかな気持ちで人生最期の時を迎えることができるだろう…
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帯の「人生の最後に食べたい"おやつ"は、なんですか」が気になって購入。 ホスピス「ライオンの家」の入居者の人生を表す、おやつ。 新しい入居者である主人公の雫は、おやつを通して死と生を考える。 死を受け入れるとは?生とは?死とは?死は終わりなのか、旅立ちなのか?...
帯の「人生の最後に食べたい"おやつ"は、なんですか」が気になって購入。 ホスピス「ライオンの家」の入居者の人生を表す、おやつ。 新しい入居者である主人公の雫は、おやつを通して死と生を考える。 死を受け入れるとは?生とは?死とは?死は終わりなのか、旅立ちなのか? 食事を通して人生について考えてしまう。それは暖かく、悲しくも笑顔になる物語。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2022.11.19読了 若い女性が癌を患ってしまい、瀬戸内のホスピスでの生活を始める物語。 死を受け入れるってどうゆうことなんだろう。 否認⇨怒り⇨取引⇨抑うつ⇨受容って段階を踏むことや時には矢印を戻りつつ受け止め行くって教科書ではならった。 受け入れたって頭では思っていたとしても、悲しみや怒りが込み上げてきたり割り切れるものではないよなー。 若いうちに亡くなることや大切な人とお別れすることはやっぱり悲しいことではあるけれど、この本では死はただ悲しいだけじゃないんだよって伝えてくれる。 でも宗教じみた喜ばしいってことを言いたいのではなくて、時期はそれぞれあるだろうけど、いつか皆がたどり着くものであり自然な流れであること。恐れる必要はないんだよって。 それと同時に、死を迎える物語なんだけど、今生きてることそれを大切に、生きてるからこそ出来ること感じることができるんだよ!って応援された。 最期の迎え方、自分らしい生活を送ること。睡眠や食事、ほどよく人との関わり、穏やかに過ごすこと。 いつか家族の最期を迎えるときがくるとするならば、少しでもその人が送りたい穏やかな生活ができるよう サポートができるといいな。
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事前情報なしで読み始めたので、 初っ端から、舞台がホスピスで、 もう、ちょっと気分が沈んでしまった…けど、 瀬戸内の描写はいつでも、私の心を穏やかにする。 3年弱であったけど、瀬戸内を眺める高松にいた。 ホントに穏やかな海に、ポコポコと浮かぶ小島。 確かに、心も癒され、どんどん...
事前情報なしで読み始めたので、 初っ端から、舞台がホスピスで、 もう、ちょっと気分が沈んでしまった…けど、 瀬戸内の描写はいつでも、私の心を穏やかにする。 3年弱であったけど、瀬戸内を眺める高松にいた。 ホントに穏やかな海に、ポコポコと浮かぶ小島。 確かに、心も癒され、どんどん悟りが開かれる感じがする。 死が迫る病気になることとは、比較にならないけど 私も人生の転機で、 自分にはどうにもならないこと、受入れるしかないことを経験して、それから、 以前より明らかにあるがままを受け入れる事ができるようになった気がする。 そして、その時その時をありがたく生きるということを、それまでの私よりは意識するようになった。 常時…は、なかなか難しいけど。 人生は蝋燭の火だから、自分で付けたり消したりはできないけど、それでも、火が灯っているだけで 誰かの灯りになって、お互いを照らしている…… 朝の電車の中で かなりココロに響きました。 今、過ごしている時間に感謝をして 日々生きていかねば。
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これは余裕の★5です。 自分の中の「死」に対する考え方に相当な影響を与えてくれました。最近身内をガンで亡くしたこともあり、終末医療的なものを間近に見てきたので、殊更感慨深い作品となりました。 もちろん現実の闘病は辛く、こんなポジティブなことばかりではないのでしょうが、亡くなる前...
これは余裕の★5です。 自分の中の「死」に対する考え方に相当な影響を与えてくれました。最近身内をガンで亡くしたこともあり、終末医療的なものを間近に見てきたので、殊更感慨深い作品となりました。 もちろん現実の闘病は辛く、こんなポジティブなことばかりではないのでしょうが、亡くなる前にこの本を渡せてたらなぁ、と思います。 主人公が病魔におかされていき、最後は現実と空想の区別もつかなくなって行きながら生き抜く姿も健気で心打たれます。 最近旅行に行けてないのもあって、レモン島の描写が凄くステキに映りました。モチーフとなった島があるんでしょうか。行ってみたい!
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余命わずかの登場人物、雫がホスピスで最期を迎えるまでの話。そして迎えてからの話。死に対しての恐怖心や、悲しさはもちろんあって、この本を読んでより強く感じて切なくなった。けどそれだけじゃなくて、今生かされていることの有り難みや幸せを感じられる一冊でした。マドンナの言葉が素敵。思いっ...
余命わずかの登場人物、雫がホスピスで最期を迎えるまでの話。そして迎えてからの話。死に対しての恐怖心や、悲しさはもちろんあって、この本を読んでより強く感じて切なくなった。けどそれだけじゃなくて、今生かされていることの有り難みや幸せを感じられる一冊でした。マドンナの言葉が素敵。思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光輝くことでしょう。食事、家族、友人、恋愛、仕事、いろんなものとの関わりを大切にしようと思った。
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死は漠然と怖いもの、恐ろしいもの、暗くて深いところだって思ってた。 でもこの話を読むと、キラキラしてて、人が最後の最後に行き着くもっとも幸せな場所なんだと感じる。 死の間際になって、特別なことが起こるわけではないし、感動的なことが続くわけでもない。 でも、死がすぐそこに迫ってい...
死は漠然と怖いもの、恐ろしいもの、暗くて深いところだって思ってた。 でもこの話を読むと、キラキラしてて、人が最後の最後に行き着くもっとも幸せな場所なんだと感じる。 死の間際になって、特別なことが起こるわけではないし、感動的なことが続くわけでもない。 でも、死がすぐそこに迫っているからこそ、生きている時に日々の当たり前から輝きがわかるのかもしれない。 雫がなにも我慢することなく、一番幸せに旅立つことができてよかった。
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レモン島に行きたくなった。 あと、ミルクレープも食べたくなった。 あれ美味しいよね笑 死は人生最大のオーガズムらしい。
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図書館から借りて読んだけど、読み終わってすぐ読み直しました。 泣けました。2回読んでもやっぱり泣けました。
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本読んで泣いたこと久しくなかったなぁって。 なんで泣いたんだろう。 雫と同世代だからか 生と死について考えたからか ままならないことを受け入れたつもりでいたからかな たった一月のお話の中の あの中身の濃さを 涙した理由を じっくり探ってみたいなと思いました。 ライオンのお...
本読んで泣いたこと久しくなかったなぁって。 なんで泣いたんだろう。 雫と同世代だからか 生と死について考えたからか ままならないことを受け入れたつもりでいたからかな たった一月のお話の中の あの中身の濃さを 涙した理由を じっくり探ってみたいなと思いました。 ライオンのおやつ 読んでよかったです。
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