ライオンのおやつ の商品レビュー
「死」がテーマだが、温かみがありそれすらも前向きに捉えたいいストーリーだった。 人それぞれだが穏やかに感謝の気持ちをもって最期を迎えられたらと思う。
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若くして癌になり余命宣告を受けた雫。 瀬戸内の島のホスピスで最期の時を過ごすと決め、混乱、葛藤、諦念、恐怖など、死と直面した時の心情が描かれる。 ライオンの家では、入居者のリスクエストで選ばれたおやつがふるまわれる、おやつの時間がある。 それはとても幸せな時間だ。 最期の時までそ...
若くして癌になり余命宣告を受けた雫。 瀬戸内の島のホスピスで最期の時を過ごすと決め、混乱、葛藤、諦念、恐怖など、死と直面した時の心情が描かれる。 ライオンの家では、入居者のリスクエストで選ばれたおやつがふるまわれる、おやつの時間がある。 それはとても幸せな時間だ。 最期の時までその人らしく生きられるよう、死への恐怖を取り除くよう、お世話するスタッフやボランティアの方々が、同情や憐憫ではなく、心から寄り添ってくれる姿は本人や家族にとって、とても心強い。 終盤、父が、晩年モルヒネの影響で幻覚を見るようになった時のことを思い出した。 どういう最期を迎えるか。 どう生きるか。 問われたように思う。
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「生きる」とは何か 「死ぬ」とは何か 捉え方のアイデアをくれる本 生きることは、誰かの光になること。 こんな風に、温かく、穏やかに 最後の時を過ごしたい
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主人公が元気だった頃の体を懐かしんだり、当たり前の幸せに気づいたり、血管を無数の針が駆け巡る程の痛みと形容される癌の痛みから、今の健康体の自分の生活を幸せと噛み締めるべきと感じた。 死ねばいいのに、等と軽々しく考えることは愚かな行為。 人生は一本のろうそくのように、始まってからそ...
主人公が元気だった頃の体を懐かしんだり、当たり前の幸せに気づいたり、血管を無数の針が駆け巡る程の痛みと形容される癌の痛みから、今の健康体の自分の生活を幸せと噛み締めるべきと感じた。 死ねばいいのに、等と軽々しく考えることは愚かな行為。 人生は一本のろうそくのように、始まってからその火が消えるまで、互いに照らし合いながら一歩ずつ死へ近付く。その始まりや終わりをコントロールは出来ず、生きている限り日々を懸命に過ごすしかない。 余命宣告された時の主人公は、完治を信じて約4年間にわたる辛い治療にも耐えたが、結局ホスピスに入ることに。人生とはなるようにしかならない。またその悲しさで一晩中、涙が枯れるまで泣いて過ごした。 私にも、または身近な人にも、そんな日が来るかもしれない。それを癒せるホスピスは、究極の癒しであり、その職業を尊敬もした。 私も最後はホスピスのような温かな場所で過ごしたい。大切な人にも、ホスピスに入るまたは同様なサービスを受けて穏やかに過ごしてほしい。そのためには貯金や保険が必要。きちんと貯蓄せねば。
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ずっと読みたかった作品。末期の癌患者となった雫が、瀬戸内にあるホスピス"ライオンの家"で残りの人生を過ごす日々。心の中で本人にしか分からない葛藤がありながらも穏やかな最期を迎える姿に、自分が健康に生きている奇跡を再認識した。おやつのエピソードが素敵だし、六花が...
ずっと読みたかった作品。末期の癌患者となった雫が、瀬戸内にあるホスピス"ライオンの家"で残りの人生を過ごす日々。心の中で本人にしか分からない葛藤がありながらも穏やかな最期を迎える姿に、自分が健康に生きている奇跡を再認識した。おやつのエピソードが素敵だし、六花がかわいい。。マドンナの「おやつは人の身体には不必要だけれど、心の栄養であり人生のご褒美」という言葉に、最近読んだ坂木司さんのおやつの本と通じるものを感じた。自分なら死ぬ間際に最後に食べたいおやつは何だろうな。
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何歳になっても幸せにはなれるし変わることはできるということが、これからの未来を明るくしてくれた。 ★印象的なフレーズ 「人の幸せっていうのは、どれだけ周りの人を笑顔にできたかだと思う」
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読みやすい文章の中に、主人公の心の機微が多彩に表現されています。自分の身体が、不自由なく今ここにある有り難みを改めて教えてもらえました。主人公を取り巻くスタッフや島の方々の言葉も美しく、心に残っています。
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ほっこり人が死ぬ系の小説、ハマったためしないのに今回こそはと読んじゃう…… 映像化されたものを見たら泣くかもな〜とは思ったけど おやつの描写とかも含め、映像作品が似合う本だなと思った 死と向き合うとかいうテーマが私自身の中でまだ現実味がなくてハマれないのかもしれない
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非常に心温まるストーリーであり、表現がなされている 読んでいて、自分も地中海にいるよう。外は大雪なのに。 そんな中、出てくる人はやはり死ぬ 後悔、というよりは、その後悔をとおして、大切なKとに気付く。 やはり家族への思いが強い。 自分もやはり家族への感謝や甘えになるのだと思う。 ...
非常に心温まるストーリーであり、表現がなされている 読んでいて、自分も地中海にいるよう。外は大雪なのに。 そんな中、出てくる人はやはり死ぬ 後悔、というよりは、その後悔をとおして、大切なKとに気付く。 やはり家族への思いが強い。 自分もやはり家族への感謝や甘えになるのだと思う。 普段からできていければ良いのに。 仕事に関してはほとんどないかな。 仕事での人との繋がりは大切にしたい。 QOLとQOD いかに生きて、いかに死ぬか 旅立ちの衣装に大金を使うことはもったいないことなのか 寄付したほうがよいのでは 金を使うということよりも、その時を楽しむ時間が大切 余命が少ないということはそのチャンスも少ないから色濃くなる。 日々小さな死を繰り返していく(DIE TO ZERO) 自分だったら、最後のおやつはなんだろう。 子供の頃に作ったクッキーや、正月に食べたぽっぽ焼きが不思議と思い出される。
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さらっと読み終わってしまった。 いや、これさらっと読んじゃいけないやつ!と思い、そのまま再読。2回目も同じところで泣くよね。 自分が持っていないものや、できないことばかりに目が向く。でも、すでに持っているものや、できることはたくさんあるはずで。それをもっと大切にするべきなんじゃ...
さらっと読み終わってしまった。 いや、これさらっと読んじゃいけないやつ!と思い、そのまま再読。2回目も同じところで泣くよね。 自分が持っていないものや、できないことばかりに目が向く。でも、すでに持っているものや、できることはたくさんあるはずで。それをもっと大切にするべきなんじゃないかなぁと思った。でも、自分の持ち物ってなかなか目に見えにくいから、そこが難しい。 しーちゃんが言っていたように、もっともっと日々を頑張って生きて、味わい尽くさないと。毎日力を尽くして頑張ったら、たとえどんなことがあっても、あれだけ頑張ったんだからと受け入れられる気がする。それをどれだけ積み重ねていけるか。 結局はなるようにしかならない。苦しくて辛くても、そこできらり光るものを見つけられるか否かは、自分次第なんだな。ろうそくを吹き消したくなったら、また再読してくれ、自分よ。そうなったときにこの本を思い出せますように。
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