ライオンのおやつ の商品レビュー
死と向き合うこと。 頭ではわかっていても心はついていかない。 色々な事を、読み終わったあともずっと考えていた。 私に訪れる死が、突然なものなのか 準備できるものなのか何もわからないけれど。 食べる事と生きること。 日常は尊いこと。 もっと日々を大切に生きなければと思うけれど ...
死と向き合うこと。 頭ではわかっていても心はついていかない。 色々な事を、読み終わったあともずっと考えていた。 私に訪れる死が、突然なものなのか 準備できるものなのか何もわからないけれど。 食べる事と生きること。 日常は尊いこと。 もっと日々を大切に生きなければと思うけれど 私はまだ元気で、すぐその事を忘れてしまう。 もう若くはなく、でもまだ頑張らないといけない世代。 読む年代によって響き方がまるで違うのだろうと思う。 不摂生をして口の横に吹出物を作りながら私は何を思うのか。
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★3.5 わたしと同い年の女性が癌の余命宣告を受け、ホスピスで過ごす、年末から2月頃までの約1ヶ月ちょっとの日々を、丁寧に描いた本。 複雑な家庭環境はともかく、自分と同い年の独身女性、友達もそれなりにいたけど、最後は自分自身ひとりでしっかりと、今、と、生きること、を見つめながら...
★3.5 わたしと同い年の女性が癌の余命宣告を受け、ホスピスで過ごす、年末から2月頃までの約1ヶ月ちょっとの日々を、丁寧に描いた本。 複雑な家庭環境はともかく、自分と同い年の独身女性、友達もそれなりにいたけど、最後は自分自身ひとりでしっかりと、今、と、生きること、を見つめながら毎日を暮らしていく様子が、フィクションであるとわかりつつも、他人事として思えず、入り込み、3時間くらいで一気に読み終えた。 死ぬことと向き合う時間が与えられたらみんなが悟りを開けるようになるわけではない(物語の中の、先生 みたいな人もいる)けれど、 雫みたいにちゃんと向き合いながら受け入れながら穏やかに死んでゆけたらと思うし、でもやっぱりこういうふうな最期を迎えたいと思って迎えられることは、それまでにどう生きてきたかに依るのでは、と思う。 雫はお父さんの光として、周りのしあわせをちゃんと願える人で、だからああやって素直になってゆけたのでは、と思う。 死に向かう物語だけど、どう生きるかを同時に考える物語だった。 _φ(・_・ 生まれることと亡くなることは対極ではなく背中合わせ 人生というのは一本のろうそくに似ている 自ら火をつけれないし消せない。一度火が灯ったら、流れに身を任せるしかない。生きることは誰かの光になること。
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するすると入ってくる気持ちのいい本だった。最後の方はウルウル。もっと自分を甘やかしてもいいかもな、と思えた。忘れた頃にまた読みたい…かも。
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きれい、あたたかい、やさしい話。 毎日を大事に生きたい。 今あるものを大切にしたいな。 穏やかに生きたい。
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年の瀬にとても良いものを読んだ。 フレーズに残したい言葉もたくさんあって、来る新しい年にはこの本から得た気付きを胸に、感謝の気持ちをもって日々を送ろう。 33歳でステージⅣの病に冒され、あと半年もない命の海野雫が、終の住処に選んだ瀬戸内海の島のホスピスにやって来たところから始ま...
年の瀬にとても良いものを読んだ。 フレーズに残したい言葉もたくさんあって、来る新しい年にはこの本から得た気付きを胸に、感謝の気持ちをもって日々を送ろう。 33歳でステージⅣの病に冒され、あと半年もない命の海野雫が、終の住処に選んだ瀬戸内海の島のホスピスにやって来たところから始まる物語。 そのホスピスでは、自由に時間を過ごすことだけが唯一のルールで、頑張ることも無理することも強がることもしなくて良くて、豊かな自然環境やおいしい食事もあり、生きていることの幸せを満喫させる。 人生の終わりには申し分ないようなところに思えたが、一方、おいしいコーヒーを淹れてくれたマスター、幼い頃の思い出の台湾菓子をみつめていただけのタケオさんと、次々と知り合った人が亡くなっていく環境でもあるのだな。 そんな生と死が背中合わせになった、人生がぎゅっと凝縮されたような場所での雫の心の揺れに、私の中の自分の人生に対する思いやいつかは迎える死への畏れなどが綯い交ぜになり、マスターが亡くなったあたりから涙なしに読むことが出来なくなった。 ゆるゆると体力が落ちていき、体調の悪化に従い色んな緩和ケアが施される。 『私の目標は、じゃあね、と手を振りながら明るく死ぬことだ』とか『私の死後の、具体的な段取りや遺骨をどうするかに関しては、弁護士さんや、NPO法人のスタッフ、もちろんマドンナにも伝えてある』って、もう切な過ぎる。 百ちゃんのアップルパイ、しまさんの牡丹餅、雫のミルクレープ、先生のレーズンサンド、おやつの時間に出されるおやつとそのエピソードに詰まったそれぞれの人生の思い出にまたウルウル。 自分の中で、これまで生きてきたことに対する歓びとか悔恨、残された人生に対する楽しみや漠然とした不安など、物語を追いながら色んな思いが渦巻いて、哀しくなったり反省したり慰められたり元気づけられたり、年末の休みに家で読んでいて良かったが、通勤電車の中だとえらいことになってた。 終章はバッハの無伴奏チェロ組曲を聴きながら読んでみる。 三日目の夕方、約束のビーチで手を振るタヒチ君と六花の姿が美しかった。
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余命短い主人公が瀬戸内の島で過ごす最期の日々。 死へ向かう恐怖より、残り少ない日々を噛み締め、幸せを更新する幸福感に満ちた描写。 とても優しい美しい世界に心がほぐれる。 こんなふうに自分で自分のハッピーエンドの幕引きが出来たらどんなにいいだろう。
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タイトルに惹かれて購入。ホスピスのお話で暗いのかと思いきや、なんとも温かい気持ちにさせてくれるお話でした。たくさんの死を見送るけれど、でもそれはお終いではなくて始まり、というか人間全ての人が経験する素晴らしい出来事なのかな、と思わせてくれました。 本好きな人、みんなに読んでほしい...
タイトルに惹かれて購入。ホスピスのお話で暗いのかと思いきや、なんとも温かい気持ちにさせてくれるお話でした。たくさんの死を見送るけれど、でもそれはお終いではなくて始まり、というか人間全ての人が経験する素晴らしい出来事なのかな、と思わせてくれました。 本好きな人、みんなに読んでほしい一冊です。
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死が気持ち良いものであるという発想が初めてで、心に残った。 辛くて苦しいだけでは決してないんだなと。 マドンナがすごく魅力的な人だった。 自分の我儘を温かく包み込んでくれることで雫はどれだけ救われただろう、、 自分もいつかはそんな存在になりたいけど、今はまだ誰かに頼っていたい。
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自分を励ましてくれる、前向きにさせてくれる話 今まで読んだ中で1番好きかも! 普段自分の思うがままに行動したり食べたり出来てる事って本当にありがたいことだなと思ったし 残りの人生も悔いのない様に生きようと思った 人生をろうそくに例えてたのが印象的だった 特に「誰かを照らすために生きてる」ってところ たまに何の為に生きてるのか分かんなくなるけど こんな私でも誰かの光になれてたら嬉しいな
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いろんな人の人生観が描かれているって、 なかなか出合えないと思う 日常を、一ページを、かみしめたくなる本。 死を受け入れるということは 死にたくないと思う気持ちも認めること。 逆転満塁ホームランは私も目指してたかも。 ちょっと気持ちが軽くなった なにより出てくる食べ物がどれも...
いろんな人の人生観が描かれているって、 なかなか出合えないと思う 日常を、一ページを、かみしめたくなる本。 死を受け入れるということは 死にたくないと思う気持ちも認めること。 逆転満塁ホームランは私も目指してたかも。 ちょっと気持ちが軽くなった なにより出てくる食べ物がどれも美味しそう 風景も、食べ物も、イキイキしてる 小川さんの表現が好き。 バナナのくだりと、最後の一行が好き。 おやつは食べなくても生きていけるけど、 おやつがあることで、生活が豊かになるって、 ほんとそう。 おやつに対しての見方が変わった →普段、食べはするけど、贅沢品だと思っていたよ。。 梢ちゃんと雫ちゃん、 会ってから受け入れるまでが早い。 そういうものなのかな?きっと私には生まれない感覚なので、理解し難かった
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