ライオンのおやつ の商品レビュー
涙か溢れてくる。文句なしの作品で何回でも読み返したくなる本。 最初はホスピスに入った主人公の命への向き合い方が1日1日丁寧に描かれ、終盤は主に体の変化が顕著になっていく主人公の内面を長期なスパンから描かれている。 最後の最後の思いのバトンしっかりと繋がって行くところに涙が止ま...
涙か溢れてくる。文句なしの作品で何回でも読み返したくなる本。 最初はホスピスに入った主人公の命への向き合い方が1日1日丁寧に描かれ、終盤は主に体の変化が顕著になっていく主人公の内面を長期なスパンから描かれている。 最後の最後の思いのバトンしっかりと繋がって行くところに涙が止まらなくなってしまった。
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主人公は病気のこと、死を受け入れたつもりでホスピスに入ることを決断したものの、やはり実際『なんで自分だけなの』、『やっぱり死にたくない』と完全には受け入れられてない部分がありその葛藤の心理描写がなんとも切ない。 ホスピスに入所している人々の最後の生き様から、人の顔色に縛られず自分...
主人公は病気のこと、死を受け入れたつもりでホスピスに入ることを決断したものの、やはり実際『なんで自分だけなの』、『やっぱり死にたくない』と完全には受け入れられてない部分がありその葛藤の心理描写がなんとも切ない。 ホスピスに入所している人々の最後の生き様から、人の顔色に縛られず自分に素直に生きること、人生の終わりを意識しやりたいことをやること、そして何より人生はどれだけ人を笑顔にできるかだという教訓が心に刺さった。
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「人生に悩んだときに読みたい本」みたいな検索で出てきて読んだ。 33歳の女性が余命宣告を受けて、瀬戸内の島にあるホスピスで死を迎えるまでの話。 マドンナとかタヒチとか登場人物の名前が非現実的で、あまり感情移入できなかった。家族愛や恋愛っぽい描写も薄っぺらくて何も感じなかった。何人...
「人生に悩んだときに読みたい本」みたいな検索で出てきて読んだ。 33歳の女性が余命宣告を受けて、瀬戸内の島にあるホスピスで死を迎えるまでの話。 マドンナとかタヒチとか登場人物の名前が非現実的で、あまり感情移入できなかった。家族愛や恋愛っぽい描写も薄っぺらくて何も感じなかった。何人かオススメされてて期待して読んだから残念。 BOOKOFF行き。
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しーちゃんが入居した「ライオンの家」で出会うおやつや食べ物を通し、心を生き返らせていくお話、彼女のお話を読んで私もこんなところで最後は過ごしたいと思った。 最後の最後しーちゃんからのプレゼントにはじーんときた
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瀬戸内の空気感もあってか始終清々しい雰囲気で進みます。もちろん途中めっちゃ泣きました。 齢33歳という若さで誰を恨むでもなく誰に恨まれるでもなくこの世を去ろうとする主人公に対し、憐れむ気持ちがよぎった私の心をこのセリフが晴らしてくれました。 「だからしーちゃんは、いい子じゃな...
瀬戸内の空気感もあってか始終清々しい雰囲気で進みます。もちろん途中めっちゃ泣きました。 齢33歳という若さで誰を恨むでもなく誰に恨まれるでもなくこの世を去ろうとする主人公に対し、憐れむ気持ちがよぎった私の心をこのセリフが晴らしてくれました。 「だからしーちゃんは、いい子じゃなくて、強い子だったんだなぁって、思うよ」 ああそうか、ちゃんと見てくれていたんだと。素敵な作品でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
‣ 幸せというのは、自分が幸せであると気づくこともなく、ちょっとした不平不満をもらしながらも、平凡な毎日を送れることなのかもしれない。 ‣ もっとわがままになっていいのだと、海が、風が、私にそう囁きかける。あるがまま、ってこういうことだったのかと、海を見ていてわかった。海の水は、決して風に逆らわない。打ち寄せる波は、無抵抗な水の、あるがままの姿だった。 ‣ 「思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう」 ‣ 人生はままならないもの。それが、三十年ちょっと生きてきた私の実感だった。だけど、ままならないからこそ、その障害を乗り越える楽しさもまた、味わえるのかもしれない。 ‣ 「せっかく生きているんだからさ、おいしいものを笑顔で食べなきゃ」 ‣ 生きたい。この体のままもっともっと長く生きて、この世界にとどまりたい。 ‣ 私は、以前よりもだいぶ不自由になった体で、時々笑い、時々泣いた。まだ、感動する心を失っていないことに感謝だ。だけどその涙はもう、百パーセント、喜びの涙だった。自分はなんて幸せなんだろう、そう感じるたびに、私の目からは涙があふれた。 ‣ すべては、私の人生の結果。生きてきた時間の結晶が、今だ。だから私が私の人生を祝福しなくて、誰が祝福するの? ‣ 今というこの瞬間に集中していれば、過去のことでくよくよ悩むことも、未来のことに心配を巡らせることもなくなる。わたしの人生には、「今」しか存在しなくなる。 ‣ そんなに簡単に、自分の生き方を変えることはできないもの。でも、自分の人生を最後まであきらめずに変えようと努力すること、そのことに大きな意味があるのだと思った。 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ 燃え尽きて消えるのを待つろうそくの火のように、儚く揺れる一人の女性の最後の時。 そして、自ら選んだ最後の場所。 「人生の最後に食べたいおやつはなんですか?」 この問いと向き合いながら、過去を受け入れ、未来に思いを馳せ、そして今を懸命に生きる。 主人公・雫の生き様に自然と涙が溢れ出てきたのは、 共感なのか、尊敬なのか、羨望なのか、 正直まだよくわかりません。 でもこの問いの答えが、自分の幸せを形作るひとつのピースとなるのかもしれませんね☺️ 小川糸さんが描く物語には、それぞれにこのピースが散りばめられているので、すべてを集めたくなるんです✨
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タヒチ君のおかげで、レモン島がタヒチのような美しい景色をながめながら、最後の時を過ごすのだろうと思った。 残された者が海野雫を語る時に 涙が溢れました。 人は誰かの宝物
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雫さんが癌にならなければ、タヒチ君には会えなかった。『思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変える』 この言葉は忘れないでいたい。
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こういう場所で人生を終えたら幸せなんだろうなと思った。間際に全てのものに感謝できて人として良くなっていく描写が良かった。死んじゃう前の不思議な出来事や死んでから周りの人に起こる不思議なことが現実にもあれば面白いな、あってほしいなと思う。
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嗚咽するように苦しくなることは一切なく、すーっと自分の中の毒素が涙に変わって浄化されていくように気がついたら泣いていた作品だった。
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