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汝、星のごとく の商品レビュー

4.5

2471件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1496

  2. 4つ

    635

  3. 3つ

    194

  4. 2つ

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  5. 1つ

    14

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2022/08/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読みました。2人の行く末が気になりすぎて、一気読み。 凪良さんの作品だなぁと感じました。 何というか…女性に、強くあれ!とエールを送っているような。男はダメなこともあるけど、愛すべき存在だ。と感じたり。突然、不幸が降りかかるところとか。 それから、多様性。どんな世界でも、どんな在り方でも、自分らしく生きる、いい意味での自己責任。自分の蒔いた種は、自分でしか刈り取れないキツくとも素晴らしい人生。 設定としては、最初、「Nのために」がよぎりました。(ドラマがすごく好きだったので。)親に恵まれない閉鎖的な島の高校生が惹かれ合うっていうことろなんか。でも、違うところと言ったら、櫂と暁海は親を捨てられなかったこと。2人は優しい。 毒親のネグレクトやヤングケアラーを 櫂のどこか悟ってあっけらかんといている様子や、暁海の真面目な真の強さで、敢えて悲壮感弱めで書かれたのかな、と思いました。凪良さんなら、もっとドカンと不幸たっぷりに描けると思うので。 プロローグは、もっとふんわりさせてほしかったな。恋愛小説で、どっちかっていうとハピエン厨な身としては、あれ〜結ばれないんじゃん!とか思っちゃうし。いや、まぁ、なんでどーしてそうなった!?となり、読む手が止まらなかったのは事実なんですが。。 同じような境遇で惹かれあった高校生の2人が成長し、時と共に変化して周囲に巻き込まれ、すれ違っていく様子、特に暁海の状況と劣等感には共感しました。対して、櫂に対してもどこか愛おしさがあり。京都弁のせいですかね。物事は一方通行ではない、それぞれの側面がある、という忘れがちなことを気づかせてくれます。周囲の人たちも、憎めないです。暁海のお母さんとか嫌だけど、仕方ないというか。 私は、物語(とくに恋愛もので)の中で、登場人物が死んでしまうのは、ちょっとズルいと思ってしまうので、櫂が病気になり2人の結末がそうだったのは、なんだか少し冷めてしまったんですが、それでも、自由に生きるために、スキルと強さを手に入れる、暁海の生き様に感動したし、それぞれが自分の道を切り開き、生きていこうとする姿に心打たれました。読み終わってからみんなの幸せを願うような、とても刺さる物語でした。

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2022/08/13

とりあえず読んでみろという評価を見ましたので、気になって読んでみましたが、大変切ない気持ちになりました。本当に切ない… とりあえず読んでみることを強くお勧めします。

Posted byブクログ

2022/08/14

最後まで一気に読んでしまうほどの圧倒的な作品でした。 濃く深い蒼色をした瀬戸内海を背景に、環境にがんじがらめになった高校生二人のせつない恋が、やがて灰色をした大都会東京を背景に、徐々に壊れていく様が想像した通りの道を辿っていきますが、そんな二人が時を経て、やがて真に自立した時に、...

最後まで一気に読んでしまうほどの圧倒的な作品でした。 濃く深い蒼色をした瀬戸内海を背景に、環境にがんじがらめになった高校生二人のせつない恋が、やがて灰色をした大都会東京を背景に、徐々に壊れていく様が想像した通りの道を辿っていきますが、そんな二人が時を経て、やがて真に自立した時に、ようやく運命に解放され、人生に少しずつ光が灯はじめ、また再生してゆく。 お互いの存在が、常に星のように絶対的でありながらも、場所や時間によって見えたり見えなかったりする …。 この小説の装丁のような美しい色を纏いながら、最後はゆっくりと完結してゆく…そんな素晴らしい作品でした。

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2022/08/13

他人の噂や言うことに振り回されず芯を強く持って生きていきたいと思いました。このお話では「お金」が割と重要なキーワードだったと思います。私たちが働く理由は不安や不満から免れ、人生の岐路にたったときお金が原因で人生を潰してしまわないようにすることでもある。経済力を持つ女は強い。

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2022/08/12

とりあえずみんな読んでくれ。 これは流浪の月を超えるかもしれん。 面白い話じゃないんだよ全然。だけどみんなに薦めたい。

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2022/08/12

あきみとかい、余りにも重過ぎる荷物を背負って生きる2人。巡り巡って2人がたどり着いた形を見届けてください。 自分で選択できる自由を持てるというのはどれだけ大切か。生まれ持った環境、経済力。女性にとっては自分主体で生きるために経済力は武器であると何度も書かれていたのが印象的でした。...

あきみとかい、余りにも重過ぎる荷物を背負って生きる2人。巡り巡って2人がたどり着いた形を見届けてください。 自分で選択できる自由を持てるというのはどれだけ大切か。生まれ持った環境、経済力。女性にとっては自分主体で生きるために経済力は武器であると何度も書かれていたのが印象的でした。そして北原先生はいい味出している。 ただ、個人的には流浪の月、滅びの前のシャングリラの次点、、、、という感じでした。

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2022/08/12

親、思想、性的指向。生まれ持ったものをずっと背負い続けなければならない。側から見れば切り捨てればいいだけの話に見えるが、そんな簡単なもんじゃない。 生まれてからずっと背負ってきたものを捨てるにしても、自分を殺して背負い続けるにしても、2人の人生はどちらを選んでも茨の道。 振り回...

親、思想、性的指向。生まれ持ったものをずっと背負い続けなければならない。側から見れば切り捨てればいいだけの話に見えるが、そんな簡単なもんじゃない。 生まれてからずっと背負ってきたものを捨てるにしても、自分を殺して背負い続けるにしても、2人の人生はどちらを選んでも茨の道。 振り回してくる親。プライバシーなんか無い島の人達からの目。自分で自分を生きたいだけなのに。どうしてこんなに大変なのか。 暁海、櫂、北原先生が苦労して、さまざまなものを背負って選択した"自由"は周りの人からみれば異常なものだったかもしれない。でもその基準は誰が決めた?周りの人が指を差して人の人生を評価する権利なんてないと思った。 自分達の真実は自分達だけが分かっていればいい。

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2022/08/12

これは素晴らしい作品 『流浪の月』を超えるかも 読書垢の皆さんが絶賛される意味が分かりました 凪良先生は、肉体関係に捕らわれない、心の繋がりとしての愛の形の描き方が素晴らしいけど、その愛に一層の強さを添えた感じ ほんと、何でこんな作品が書けるのでしょう

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2022/08/15

いいや、笑い事だ。笑い事にするのだと俺は決めている。悲しい話を悲しいままで終わらせるということは、昔の俺をその物語に永遠に閉じ込めるということだ。俺はそこから逃げ出して、同じ材料でまったくちがう物語を組み上げたい。それがおれ自身を救うことになる。 なんか楽しいこと考えよう。なに...

いいや、笑い事だ。笑い事にするのだと俺は決めている。悲しい話を悲しいままで終わらせるということは、昔の俺をその物語に永遠に閉じ込めるということだ。俺はそこから逃げ出して、同じ材料でまったくちがう物語を組み上げたい。それがおれ自身を救うことになる。 なんか楽しいこと考えよう。なにか綺麗なもの。真珠色のビーズ、七色のスパンコール、蝶々の光る翅 自分の人生を生きることを、他の誰かに許されたいの?誰かに遠慮して大事なことを諦めたら、あとで後悔するかもしれないわよ。そのとき、その誰かのせいにしめしまうかもしれない。でも、わたしよ経験からすると、誰のせいにしても納得できないし救われないの。誰もあなたの人生の責任をとってくれない。 良い教師と良い大人はイコールではなく、良い大人と正しい大人もイコールではなく結べない 自分がかわいそうと思わなければ、誰かにそう思われてもいいじゃないですか 安心感は侮りによく似ている 強いんじゃなくて、愚かになれただけだと思う。どこ行きかわからない、地獄行きかも知れない列車に、えいって飛び乗れるかどうか。必要なのは頭を空っぽにする、その一瞬だけ。あとは勝手にはしっていく、後戻りはできないの。 絵理さんを好きになれたら楽だった。けれど暁美のときのような切実感がなく、かといってその切実感が正しいとも思えない。永遠にたどり着けない場所を目指して疾走するものが恋ならば、ゆったりと知らないうちに決定的な場所へ流れ着くものが愛のようなきもする。 子は子、親は親です。付属物のように考えると悲劇が生まれます わたしにとって、愛は優しいかたちをしていない。どうか元気でいて、幸せでいて、わたし以外を愛さないで。わたしをわすれないで。愛と呪いと祈りは似ている 群れを追放されたって、ここが世界の全てじゃない。自分を縛る鎖は自分で選ぶ。自由を手にいれても、人はなにかに属しているということ 誰がなんと言おうと、僕たちは自らを生きる権利があるんです。僕の言うことはおかしいですか。身勝手ですかりでもそれは誰と比べておかしいんでしょう。その誰かぎ正しいという証明は誰がしてくれるんでしょう。 正しさなど、誰にもわからないんです。だから、君ももう捨ててしまいなさい。 僕たちはそうい悩み深い生き物だからこそ、悩みの全てを切り捨てられる最後の砦としての正論が必要なんです。 あのころのわたしを絶望させていたことも無駄ではなかった。過去は変えられないと言うけれど、未来によって上書きすることはできるようだ。 面白かった!!凪良さんやなー。親は全員正直最悪やけど、全員やむにやまれぬところとあるな。 瞳子さんが強すぎるのと、北見先生と結ちゃんが本当にありがたいな。 ああいう島の閉鎖空間、地獄やなー。 なんか、より上質な52ヘルツのくじらたちを読んだような気持ちやな。みんな、よく頑張りました

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2022/09/15

彼女を放っておくことは、自分を殺すことと同じに感じていました。(234ページ) . 愛は尊い、愛は地球を救うという世界の中で、わたしたちの愛はなにひとつ救ってはくれない。(268ページ) . わたしにとって、愛は優しい形をしていない。どうか元気でいて、幸せでいて、わたし以外を愛さ...

彼女を放っておくことは、自分を殺すことと同じに感じていました。(234ページ) . 愛は尊い、愛は地球を救うという世界の中で、わたしたちの愛はなにひとつ救ってはくれない。(268ページ) . わたしにとって、愛は優しい形をしていない。どうか元気でいて、幸せでいて、わたし以外を愛さないで、わたしを忘れないで。愛と呪いと祈りは似ている。(269ページ) . ぎりぎりグラスの縁でもちこたえていたものを、俺が余計なものをそそいであふれさせたのだろう。決壊寸前の心には、それがたとえ夢や希望という美しいものであっても負荷なのだ。(286ページ) . 幸せになれなくてもいいのだ。 ああ、ちがう。これがわたしの選んだ幸せなのだ。 わたしは愛する男のために人生を誤りたい。(310ページ)

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