汝、星のごとく の商品レビュー
自由に生きることさえ難しい中で自分を信じて生きようとしていた。せっかく相手を思い合っているのに、時間と心の余裕がなければ伝わらない。伝えようとしても全然伝わっていないつらさ。でもまっすぐな強い思いがあれば光も見えるもんだなと思えた!
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主人公達と全く境遇は違いますが、共感できるところがあって、心を揺さぶられすぎてちょっとしんどくなりました。 凪良さんは人の心の機微を描く天才ですよね。 中でもこの作品は私をものすごく揺さぶりました。それでも読むのをやめられない。途中は読んでいて苦しくて苦しくてたまらなかったけど、...
主人公達と全く境遇は違いますが、共感できるところがあって、心を揺さぶられすぎてちょっとしんどくなりました。 凪良さんは人の心の機微を描く天才ですよね。 中でもこの作品は私をものすごく揺さぶりました。それでも読むのをやめられない。途中は読んでいて苦しくて苦しくてたまらなかったけど、どんどん温かになっていきました。でも、ただのハッピーエンドじゃない。そんな簡単な作品ではありません。 良い人生かどうか見る角度によって違う。その人がどう思うか。本人が、あるいはある人の人生について考えたなら、考えたその人自身が。 すごい作品だと思います。 映像化されて、ただのラブストーリーになってほしくないなぁと思いました。
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最初は似た者同士で惹かれ合った2人が、お互いの夢や環境によって決定づけられる選択によって徐々に徐々にすれ違っていくさまはまるで作者はこの2人の人生をその目で見ていたのではないかと感じるくらいの生々しさでした。 ただ一度別れた2人が再びくっつきましたでは3流の小説。この作品がとても...
最初は似た者同士で惹かれ合った2人が、お互いの夢や環境によって決定づけられる選択によって徐々に徐々にすれ違っていくさまはまるで作者はこの2人の人生をその目で見ていたのではないかと感じるくらいの生々しさでした。 ただ一度別れた2人が再びくっつきましたでは3流の小説。この作品がとても評価されているのは10代後半から30代前半という、大人にならなければいけない、なりたいのになりきれないでいる自分と周囲の自分に対する目線との乖離をとても丁寧に表現しているからだと感じました。 登場人物は皆、数多ある選択肢をもがき苦しみながらも選び取り、しかしそれが正解と信じきれないながらも信じて進む他ない、そんな矛盾を孕む葛藤を何度も何度も強いられるさまはまさに人生の小説であると断言できます。 特に自分の場合は2人が別れた年齢がちょうど自分と重なったり、普段自分が感じているようなことを言語化していたり(呪いという表現とか)していたので随所随所で自分のためにある作品なのではないかと錯覚してしまうことまでありました。実際、読者にそう思わせる作品ほど良い作品なのだと思いますが。 今つらつらと感想を書いていますが、上手く言語化できてないのが非常に悔しいです。自分の言いたいことの2割ほどしか書けていない気がします。 でも人生だってそんなものですよね。言語化できていないにしろ、この作品は間違いなく自分の人生に深く染み渡っていることと思います。
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一気に読み終わりました。 最後は号泣でした。 誰かを想うあまり自分を押し殺してしまう子と 自分の幸せを人に委ねてしまう親 自分に向き合って 自分を押し通す強さと覚悟 自分の幸せは自分が決める 大変だろうが 辛かろうが 人から可哀想と思われようと 幸せかどうかは自分が決める...
一気に読み終わりました。 最後は号泣でした。 誰かを想うあまり自分を押し殺してしまう子と 自分の幸せを人に委ねてしまう親 自分に向き合って 自分を押し通す強さと覚悟 自分の幸せは自分が決める 大変だろうが 辛かろうが 人から可哀想と思われようと 幸せかどうかは自分が決めること
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
親の呪縛から逃れられない子供たちが、ひとりで生きるために大人になっていく過程。恋愛や、過ちや、妬みや、周りからの目、色々なものに巻き込まれながらも生きていく。 エピローグを読んで、ああそうか。と思った。あくまでもフィクションだけれど、中盤の展開はわりとよくありそうで、読んでいて苦しくなった。『誰かわたしを助けてほしい』『でも誰もわたしにさわらないでほしい』に涙が出る。北原先生みたいな人が現実にもいたらいいのに。
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恋愛って素敵だなって思った 最後には胸がいっぱいになって こみ上げるもので息がとまりそうになった 読んでて何回も涙が出た 17歳で出会った暁海(あきみ)と櫂(かい) 2人はそれぞれ家庭環境に問題を抱えるが それが故に 分かり合える部分も多く 惹かれ合い恋に落ちる 瀬戸内...
恋愛って素敵だなって思った 最後には胸がいっぱいになって こみ上げるもので息がとまりそうになった 読んでて何回も涙が出た 17歳で出会った暁海(あきみ)と櫂(かい) 2人はそれぞれ家庭環境に問題を抱えるが それが故に 分かり合える部分も多く 惹かれ合い恋に落ちる 瀬戸内の小さな島で出会った2人 高校卒業後は都会に出た櫂と島に残った暁海は遠距離恋愛となる 深く想いあっていても 互いの見えない暮らしぶりは 少しずつ揺らいだり回り道を通ったりして微妙なずれをつくっていく 何年経っても 別れても どちらもが相手をとても大事に思い 自分に必要な人だと分かっているのが切ない ・男に引っかかっては振り回され 捨てられる櫂の母親 ・父親が不倫し 精神が薄弱していく母と暮らす暁海 ・互助会に入るぐらいの感覚で…と暁海に結婚を提案した 北原先生 ・ゲイであることで成就できなかった愛に苦しんだ尚人 ・強いのではなく愚かになれただけだという暁海の父の 不倫相手の瞳子さん 誰もが 大切に思う人を見つけているのに苦しみも抱えている 『人は群れで暮らす動物です。だからなにかに属さないと生きていけない。ぼくが言っているのは、自分がなにに属するかを決める自由です。自分を縛る鎖は自分で選ぶ。』(本文より:北原先生のセリフ) 重みのある言葉だと思った 暁海は『矛盾していませんか。不自由さを選ぶための自由なんて』と答えている でも 北原先生のいうことは分かる 結局 誰のせいにもしないためには 自分が納得して生き抜くためには あるだけの選択肢から自分で考えて自分で選択して生きていくのが大切なんだって思った 選択した瞬間から その件については責任が伴う分 不自由さもついてくる 『「……夕星やな」 西の空の低い位置に、たった一粒で煌めいている星を見つけた。 「ゆうづつ?」 暁海が首だけをこちらにねじる。 「一番星。宵の明星。金星」』(本文より) こんなに想いが溢れた恋愛をしてみたいと思う 心に響く物語だった 最後 菜々さんが出てくるけどちょっとだけ強引な登場だったかな もう少し そこのあたりも物語に盛り込んでほしかったけど…読者の想像に委ねられたのかな…と解釈して それぞれの今後の愛の形を応援したい 『わたしにとって、愛は優しい形をしていない。どうか元気でいて、幸せでいて、わたし以外を愛さないで、わたしを忘れないで。愛と呪いと祈りは似ている。』 (本文より:暁海の気持ち)
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親に縛られ、島という環境に縛られ思うように生きられない恋人同士。救いは押し付けではない助言を与えてくれる大人が周りにいたことなのだろうな…。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本を読む手が止まりませんでした。 凪良ゆう先生から、自立の大切さを教わった気がします。 ただ、途中から「愛」と「自立」というテーマの2本立てが交錯していて、最後の方の展開を不自然に感じてしまいました。自分が成長し自立した上での愛…というのを描きたかったのかも知れませんが、話の流れの筋が見えづらかったですし、お涙頂戴物のような展開にする必然性を感じませんでした。 瞳子さんの台詞が胸を打ちました。 大好きな『流浪の月』ほどには一本筋の通った物が感じられませんでしたが、作者の想いや熱量が伝わってくる作品でした。
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読み終わったあと胸がいっぱいになって、 そのあともずっと暁海と櫂のことを考えてしまうほど 余韻がすごかった。 「正しさに縛られ、愛に呪われ、 それでもわたしたちは生きていく」 帯のこの言葉が全てだと思う。 櫂が暁海に香水をつけてあげるシーンがとてもとても 好きでした。
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苦しい。 人は生まれてくる時に、親というお荷物を背負うか、自由をもって生まれてくるか。 私は後者で恵まれている。 苦しいけど、最後に、少しでも2人が今治の花火を見れてよかった。
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