汝、星のごとく の商品レビュー
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周りにどう思われようと関係ない… 凪良ゆうの作品を読むといつもそれを強く感じる。 今回も一気読みでした。 暁海と櫂が辿ってきた人生は、切なすぎるが、お互いにそれを乗り越えたゆえの結末であり、正解でもあるような…ないような。 でも、こうなってしまった2人にとっては一番良い結末であったのだと思う。 瞳子さんの生き方や、北原先生の言動にはいろいろ考えさせられた。 自立する事、精神的にも経済的にも自由に生きること、周りがどう思おうが気にしない事。 私もとても影響を受けました。
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自分の考える正論を振りかざし、他人を批判することでしか、自分の尊厳を保てない人達が世の中にたくさんいる。 結局、正しいことなんてこの世のどこにもなくて、自分が正しいと思えば、それは真実として存在するようになる。 他人は他人でしかないし、自分と乖離させればいいだけと思う一方で、...
自分の考える正論を振りかざし、他人を批判することでしか、自分の尊厳を保てない人達が世の中にたくさんいる。 結局、正しいことなんてこの世のどこにもなくて、自分が正しいと思えば、それは真実として存在するようになる。 他人は他人でしかないし、自分と乖離させればいいだけと思う一方で、人間は群れで暮らす動物であり、常に他人と比較していて、堕落した人間を嘲笑うことは歴史的に見ても人間の本能。どうしようも出来ないやるせなさやもどかしさを感じる。 ページをめくるのがこんなにも楽しく、そして億劫に思わせるのは、凪良ゆうさんの才能だと思う。
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瀬戸内の島の高校で出会った 暁海(あきみ)と櫂(かい)の物語 文章が綺麗で、とにかくストーリーに引き込まれました。 感情揺さぶられて後半は泣けた… エピローグの形にも感心しちゃいました。 ▼「正しさ」と「感情」 ・選択と自由 ・自立と責任 ・生きづらさ ・人とのつながり ・...
瀬戸内の島の高校で出会った 暁海(あきみ)と櫂(かい)の物語 文章が綺麗で、とにかくストーリーに引き込まれました。 感情揺さぶられて後半は泣けた… エピローグの形にも感心しちゃいました。 ▼「正しさ」と「感情」 ・選択と自由 ・自立と責任 ・生きづらさ ・人とのつながり ・家族 恋愛ベースながらも この辺りについて深入りする小説なのですが その中でも、それらに対する「正しさ」って 何なんだろうと考えさせられました。 「自分のしたいようにすればいい」という平易な言葉がありますが それを作者の凪良さんの言葉でもっと具体化して 登場人物のセリフに落とし込んでありました。 自分の人生は自分で決める。 凪良ゆうさん、このテーマで書かせたら強すぎです。 ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。 この台詞が指す「誤り」とは? ぜひ未読の方に読んでもらいたいです! 現時点で私の中での2022年No.1作品です!
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帯にはこうある。 「正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。」 正しさに縛られることは色々と想像できる。でも、愛に呪われるの?愛にも縛られるのは想像できるのだけどと、読む前にぼんやりと思っていた。 読み終えてみて、愛に呪われていたけれどそれをも過去のことにできたのだと感じた。いや、違う、常に今のこととして生きていけるようになっている、というのが読後の感想。 瀬戸内の島で出会った暁海と櫂の14年間の物語。穏やかに見えてもうねりがあり、とてつもなく深い。場所によって強い渦が巻いていて、日によって荒れ狂う。文中で描写されているそんな瀬戸内の海みたいなお互いの人生。 二人の高校の先生である北原先生が「正しさなど誰にもわからないんです。だから、きみももう捨ててしまいなさい」と暁海に言う場面がある。この物語を読んでくると自分はとてもそんな覚悟を持てそうにない。 そして、暁海は「わたしは愛する男のために人生を誤りたい」と言う。この感情に辿り着くまでの関係は苦しすぎるしとても築けないと思うのに心から羨ましいと感じる。 ちょっとこれは読み終えてすぐよりも、後からもっともっと違う感じ方も湧いてきそうだ。
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正しい恋って何なのだろう? 人を愛することやその愛し方にきっと正解なんてなくて、誰かを本気で好きになってしまった時、 傍から見たらどうしてそんな?とか、 そこまでする価値あるの?とか、 冷静に考えて…みたいな事を言われたりするけど、 実際そんな風には行動出来ない。 例え人から後ろ...
正しい恋って何なのだろう? 人を愛することやその愛し方にきっと正解なんてなくて、誰かを本気で好きになってしまった時、 傍から見たらどうしてそんな?とか、 そこまでする価値あるの?とか、 冷静に考えて…みたいな事を言われたりするけど、 実際そんな風には行動出来ない。 例え人から後ろ指を刺されようとも、この人となら添い遂げたい。道を誤ると分かっていながらも踏み誤る程の恋をしてしまう時もある。 一般的に見て歪だと感じても、当人達にとってはこの上なく幸せな形だったりもする。 恋や愛の深さ、痛さに苦しさを凪良さんの文章越しに痛いほど感じた。 凪良さんの書く恋愛小説はやっぱり超ド級で気持ちを抉ってくるから癖になる。
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やっぱり凪良ゆうさん間違いない。 止まらなくて一気読みしました。 本の表装もステキです。 テーマはヤングケアラーの恋愛小説? 親に縛られる生活。生まれた時からの足枷。 自分の人生ってなんだろうと考えさせられた。 最後ハッピーエンドが良かったなあ、お互い想いあっていたのにすれ違い悲...
やっぱり凪良ゆうさん間違いない。 止まらなくて一気読みしました。 本の表装もステキです。 テーマはヤングケアラーの恋愛小説? 親に縛られる生活。生まれた時からの足枷。 自分の人生ってなんだろうと考えさせられた。 最後ハッピーエンドが良かったなあ、お互い想いあっていたのにすれ違い悲しかった。
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どこまでも救われないんだが。 救われないけど、現実ってこんなもので、 どこまでもそれがわかってしまう自分がしんどかった。 親を捨てることへの罪悪感、捨てられないからずっと抱えてしまうこと、なんだかんだ自分の人生を選びきれないこと。でも一線をちゃんと踏み越えれてしまえたら、もうそこ...
どこまでも救われないんだが。 救われないけど、現実ってこんなもので、 どこまでもそれがわかってしまう自分がしんどかった。 親を捨てることへの罪悪感、捨てられないからずっと抱えてしまうこと、なんだかんだ自分の人生を選びきれないこと。でも一線をちゃんと踏み越えれてしまえたら、もうそこからはどうなったとしても構わないこと。 二人が最後に超えられてよかった。遅いって思ったとしても、決してそこまでは無駄な時間ではなくて、捨ててきたものがたくさんあるから最後に何を犠牲にしたとしても選びたかったものを選べるんだと思う。
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周りにどう思われようとも、自分を貫き通せる強さが私もほしい。手遅れになる前に、欲しいものには素直に手を伸ばしたい。 今までで読んだ本の中で1番重たい作品だった。小中学生のころSFとか恋愛とか単純な話で満足していた自分が、こんなに複雑で重たい話に入り込めていることが感慨深い。心はし...
周りにどう思われようとも、自分を貫き通せる強さが私もほしい。手遅れになる前に、欲しいものには素直に手を伸ばしたい。 今までで読んだ本の中で1番重たい作品だった。小中学生のころSFとか恋愛とか単純な話で満足していた自分が、こんなに複雑で重たい話に入り込めていることが感慨深い。心はしっかり成長しているし歳をとっているのだと実感した。
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流浪の月を読み、著者の他の作品が気になり購読。 凪良ゆうの作品は、凝り固まった自分の考えを解いてくれるような作品が多い。 他からの視線を気にしたり、常識にとらわれ、本来の自分の思いや行動を制限してしまっていることが多々ある。 特に瞳子さんや北原先生の言葉は、そんな自分の背中を押...
流浪の月を読み、著者の他の作品が気になり購読。 凪良ゆうの作品は、凝り固まった自分の考えを解いてくれるような作品が多い。 他からの視線を気にしたり、常識にとらわれ、本来の自分の思いや行動を制限してしまっていることが多々ある。 特に瞳子さんや北原先生の言葉は、そんな自分の背中を押してくれたように感じた。 また読み返したい本のひとつ。
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巷の恋愛小説をまとめて炎のなかに投げ込んで、その燃え尽きた灰から不死鳥のように「純愛」を現代に蘇らせた、みたいな作品。
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