暇と退屈の倫理学 の商品レビュー
著名な哲学者の言説を継接ぎしていく形を取っており、新鮮味を欠き、その言説と退屈への結びつけも必ずしも丁寧とは言いがたかった。 ヘーゲルの退屈の3つの分類とその考察は面白かった。
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難しい部分も多くあり、理解しきれているわけではないが、自分の中でずっと感じていた矛盾が人間としては至極起こりうることだということが分かった。矛盾を実感する強弱が自分は強いのだと感じた。 なんか退屈だなって思うことは往々にしてあるため、私はサリエンシーを求めて生きていると思った。(...
難しい部分も多くあり、理解しきれているわけではないが、自分の中でずっと感じていた矛盾が人間としては至極起こりうることだということが分かった。矛盾を実感する強弱が自分は強いのだと感じた。 なんか退屈だなって思うことは往々にしてあるため、私はサリエンシーを求めて生きていると思った。(なおかつ、労働に縛られているため何かしなきゃに常に追われている) 昔に比べて1人の時間が平気になったのは、日常の中に気づきや楽しみを見つけることが得意になったんだと思った。得意になるための準備は確かにしてきたと思う。(当時は準備だとは思ってなかったけど) 環世界や動物的になろうとしている(シグナルで反応、周りの情報遮断)等の概念の発見があった。 また私は何か壁にぶつかった時や恥ずかしい思いをした時は必ず誰かに話す習慣があった。それは自分一人では消化できずトラウマになることを避けているがゆえの行動ということもすごく納得した。
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自分も昔から哲学的なことを考えることがあり、それが哲学であると認識するようになってからは当然哲学に興味を持ち、様々な哲学書に触れると答え合わせをしているような気分になった。 しかし、どれも自分にとっては難解でボリューミーなので結局自分の哲学と同じなのかがわからなかったし、追求でき...
自分も昔から哲学的なことを考えることがあり、それが哲学であると認識するようになってからは当然哲学に興味を持ち、様々な哲学書に触れると答え合わせをしているような気分になった。 しかし、どれも自分にとっては難解でボリューミーなので結局自分の哲学と同じなのかがわからなかったし、追求できるほど熱量が足らなかった。 けれど自分の哲学とは何なのかは気になるまま生きていて、感覚としては間違いなく自分の中にあるのだけれど説明できるほど整理されていない。 哲学を学んできた著者もやっとこの書籍の出版で己の哲学を形にできたと知って、私は己の哲学を説明できる時は来ないなと思った。
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かなりボリューミー、その分考える。 僕自身はかなり日常も楽しめている分類だと勝手に思っています。 色々な本を読むのが好きですし、何でもかんでも興味が湧いてしまう。好奇心の旺盛さだけは誰にも負けないと言えるぐらい。 「楽しむためには訓練が必要」 これはごもっともだと思います。 ...
かなりボリューミー、その分考える。 僕自身はかなり日常も楽しめている分類だと勝手に思っています。 色々な本を読むのが好きですし、何でもかんでも興味が湧いてしまう。好奇心の旺盛さだけは誰にも負けないと言えるぐらい。 「楽しむためには訓練が必要」 これはごもっともだと思います。 勉強しろ、知識を持てというわけではなく、興味を持てが近い表現だと思いました。 何か一つのものをとっても、色んな視点から見ることができるし、色んなことを感じる可能性があります。 しかし、そもそもそれ自体に関心を向けなければ、その可能性はゼロになります。 本の主張としては、習慣になる、慣れてしまうことが関心を向けにくくしてしまう。 でもその関心を向けるきっかけも自分の身の回りにあります。 それに気づかせてくれる良い本だなと思います。
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再生するに耐え難い記憶を持ち合わせていない人間は退屈することはないのだろうか。自分がミツバチだとすれば、腹を切り裂かれて満腹にならないのに刺激を求めてYouTubeを見続けてしまうように思える。本書はどうやって生きるべきかについては書かれていない。消費社会に放り出された人間が目を...
再生するに耐え難い記憶を持ち合わせていない人間は退屈することはないのだろうか。自分がミツバチだとすれば、腹を切り裂かれて満腹にならないのに刺激を求めてYouTubeを見続けてしまうように思える。本書はどうやって生きるべきかについては書かれていない。消費社会に放り出された人間が目をさますきっかけを見つけることができるかもしれない。
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おそらく書かれていることの意味を正確に理解できていない箇所がたくさんあるだろうなと思いながら読んで、それでもおもしろいと感じることができて、不思議な読書体験でした。 いろんな哲学書がわかりやすい解説付きで引用されているのがよかったです。
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難しかった。もう1回読みたい。 特に印象に残っているのは、パスカルの「人間の不幸は部屋にじっとしていられないがために起こる」。シオランみたい。 あと、「生きているならば必ず傷を負う」っていうのが、これからを生きる私たちへのエールに思えた。
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オチに期待しすぎた感がある。 いろんな学者の言葉をそれぞれ比較して論理的に意見を組み立てるというのは面白かった。 どんなオチなんやろって期待しすぎて最後がっかりって感じ。当たり前じゃねとか思っちゃう人もおるかも。 セリフというか、言葉自体は好きなのがたくさんある。言葉はね。 自分...
オチに期待しすぎた感がある。 いろんな学者の言葉をそれぞれ比較して論理的に意見を組み立てるというのは面白かった。 どんなオチなんやろって期待しすぎて最後がっかりって感じ。当たり前じゃねとか思っちゃう人もおるかも。 セリフというか、言葉自体は好きなのがたくさんある。言葉はね。 自分なりに考えるしかないんやろーね。
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人間の行動の根源は退屈にある。 退屈を紛らわす方法は2つある。 一つは仕事(スキルアップ)に没頭する事だ。しかし退屈よりは辛くないけど、楽しくない没頭状態の場合、これは紛らわす方法としてあまり良くない。仕事の奴隷となっている。 2つ目が楽しみに没頭する事だ。いわゆる趣味だ。ここで...
人間の行動の根源は退屈にある。 退屈を紛らわす方法は2つある。 一つは仕事(スキルアップ)に没頭する事だ。しかし退屈よりは辛くないけど、楽しくない没頭状態の場合、これは紛らわす方法としてあまり良くない。仕事の奴隷となっている。 2つ目が楽しみに没頭する事だ。いわゆる趣味だ。ここで必要になるのが、考えるという行為である。この時が最も退屈から自分を遠ざけてくれる。仕事でも、考える事を楽しみながらする事が出来ればこちらに分類される。ただの快楽による楽しみもある程度はいいが、考えるという行為がない点においては劣るのかもしれない。
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優しく書いてあるのだろうが、哲学的な本は私に理解しにくい。賛同できる論旨も多いが全体が理解できない。▼増補新版で追加された『傷と運命』は共感できる。つまり;▼人間は生き延びて行く中で記憶し続け、傷を負い続ける。だがその中には自分だけでは消化できない記憶がある。もしその記憶の消化を...
優しく書いてあるのだろうが、哲学的な本は私に理解しにくい。賛同できる論旨も多いが全体が理解できない。▼増補新版で追加された『傷と運命』は共感できる。つまり;▼人間は生き延びて行く中で記憶し続け、傷を負い続ける。だがその中には自分だけでは消化できない記憶がある。もしその記憶の消化を手助けしてくれる者が目の前に現れたら、人はその人と一緒にいたいと願うのではないだろか。▼また最後まで気になったのは、刺激となる楽しいはずの行動が、とても楽しく感じることもあれば、全くそうでなかったりすること。刺激(楽しみ、悲しみ等)を感受するには、経験や学習だけでなく、個々人の気質や体調が大きく影響すると思える。暇と退屈を論じるには、哲学的論考に加えて、生理的な解釈がもっと必要が気もした。
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