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暇と退屈の倫理学 の商品レビュー

4.3

392件のお客様レビュー

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    171

  2. 4つ

    123

  3. 3つ

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2024/04/28

「退屈」という概念を、人類の歴史や過去の哲学をもとに再定義し解説している。 アカデミックな論調の割にはロジカルさ、網羅性が足りない印象(哲学とはそういうものなのかも)で、あまりしっくり来なかった部分があったが、それでも自分の退屈に対する理解は確実に深まった。 退屈しないためにどう...

「退屈」という概念を、人類の歴史や過去の哲学をもとに再定義し解説している。 アカデミックな論調の割にはロジカルさ、網羅性が足りない印象(哲学とはそういうものなのかも)で、あまりしっくり来なかった部分があったが、それでも自分の退屈に対する理解は確実に深まった。 退屈しないためにどうすればいいかは厚くは触れられておらず、自己啓発本の類ではないので注意

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2024/04/22
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人間的な営みとはどういうことなのか。暇と退屈というテーマから哲学的にアプローチしていく本。哲学書を読み慣れてなければ少し難しく感じるかもしれないが、様々な分野の具体的な事例を挙げながら平易な言葉で書いてくれていると感じた。新たな気づきを得ることができた。

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2024/04/21
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消費ではなく浪費の為、物を受け取る為、 そして動物になるため、勉強、勉強、勉強。 おった傷を思い出さないよう、 思い出してしまうタチだから そうなるためにもまだまだ勉強が足らない 動物になる そんな瞬間を夢見て

Posted byブクログ

2024/04/20
  • ネタバレ

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人は自由を手に入れ、暇な時間でしたい事をするために労働してきたにもかかわらず、暇なときに何をしていいのかわからない。楽しみ方を先取りされて、カタログのように提供されそれを消費させられている。いわば暇を搾取されている。   人間と動物どちらも環世界はあるが、人間は環世界を簡単に移動できてしまう。つまり一つの世界に没頭できずに退屈してしまう。動物になれないわけだ。 ___________________ 「あそこのラーメンはうまいよ」と聞いて、思考することしに「たしかにうまい! なるほどうまい! おそらくうまい!」と情報を消費するのではなく、 自分の舌で味わい、「なぜうまいのか」を思考する楽しみは、やがて没入を生みます。 この訓練を繰り返すことこそが、1つの環世界に没入する「動物になる」瞬間を待ち構える訓練にもなる、というわけですね。 白山鳩より ______________ 誰かに宣伝されたコンテンツよりも自分が本当に何か好きなものを見つけてそれがなぜ楽しいのかを思考しながら何かに没頭することが退屈を突き放す良い考え方なのだと教えられた。

Posted byブクログ

2024/04/19

4回目読了。 人間が感じる退屈から、人間の生きるべき方向性を示す1冊。殆どの哲学書は、結論を述べることが主であるものの、本書は著者とともに「哲学をしている」感覚がある。 現代社会に蔓延る「退屈」。あれもこれも「退屈」の産物である。私に限って言えば、読書が趣味である。よく読む。しか...

4回目読了。 人間が感じる退屈から、人間の生きるべき方向性を示す1冊。殆どの哲学書は、結論を述べることが主であるものの、本書は著者とともに「哲学をしている」感覚がある。 現代社会に蔓延る「退屈」。あれもこれも「退屈」の産物である。私に限って言えば、読書が趣味である。よく読む。しかし、それは退屈を恐れ、退屈の第1形式に逃げている(読書の奴隷になろうとしている)だけではないのか。私は言う、「読書は面白いうえ、自身の向上に繋がる。」と。これは、読書の奴隷であることを認めたくないだけではないのか。そう思い、別の事もやってみる。そこでは、退屈の第2形式が邪魔をしてくる。そこでふと湧いてくる退屈の第3形式。思わずそれから逃げ、また読書の奴隷になるしかないのである。

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2024/04/14

人は安定を求めつつも、安定すると刺激を求める運命であること。 なんとなく退屈だ、から逃れるために、思考を停止して熱中することの恐ろしさ。そしてそこにまた現れる第一の退屈。 なんとなく退屈だ、を、気晴らししてやりすごすのはある意味で人間らしい暮らしである。 そしてそこには安定...

人は安定を求めつつも、安定すると刺激を求める運命であること。 なんとなく退屈だ、から逃れるために、思考を停止して熱中することの恐ろしさ。そしてそこにまた現れる第一の退屈。 なんとなく退屈だ、を、気晴らししてやりすごすのはある意味で人間らしい暮らしである。 そしてそこには安定と余裕があるから、考えることができる。考えることは、楽しむことにつながる。気晴らしして楽しめたら、消費していたものを受け取れるようになって、物を受け取れば満足して(浪費できて)退屈でなくなる。 楽しみや好きなことがあるのは豊かだ。思考できることは、楽しみや好きなことにつながるし、不法侵入してきた刺激を安定させ傷を穏やかにすることにもつながる気もする。考えるのは、人生を生きるのに、大切。

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2024/04/11

私には難しい部分もあったけど基本わかりやすくて面白かった。 人は生きている限り傷を負い続ける運命にあって、自分じゃ消化しきれない記憶を、一緒に消化してくれる人を求めてるってとこ。すごいしっくりきた。彼氏彼女に弱いとことかわがままなとこも受け止めて欲しいっていう欲求も、まあしゃあ...

私には難しい部分もあったけど基本わかりやすくて面白かった。 人は生きている限り傷を負い続ける運命にあって、自分じゃ消化しきれない記憶を、一緒に消化してくれる人を求めてるってとこ。すごいしっくりきた。彼氏彼女に弱いとことかわがままなとこも受け止めて欲しいっていう欲求も、まあしゃあないわなってことかしら。

Posted byブクログ

2024/04/10
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※このレビューにはネタバレを含みます

過去の哲学や思想の大家を引用し、歴史学や経済学、医学など様々な観点で暇と退屈を論じているが、文体自体はとても平易で大変読みやすくあっという間に通読した。 日常の習慣に溺れず、無感覚さから脱すること。 周りの出来事に一つ一つ思考を巡らせ、それを〈楽しむこと〉。 それらが、逃れようのない退屈と折り合うための一つの解である。 一見すると、毎日の出来事を楽しむ、コト消費、丁寧な暮らし、といった現代の消費のムーブメントをそのままなぞっているかのように感じるが、それらを、「コトの体験」ではなく「モノの受け取り」として、「消費」ではなく「浪費」として捉え、実践することにこそ本質があるという論旨にはハッとさせられた。 結論はシンプルなこの本を、最初から通して読み、色々な観点から考えることそれ自体が、退屈とうまく付き合っていくための一つの体験なのかもしれない。 (それを提供することが筆者の裏の目的なのではと勘繰ってしまった)

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2024/04/07

なんとなく退屈だ。 →索敵能力余ってるし、高い環世界移動能力を持つ人間には必然。 →人間であるとはおおむね退屈と気晴らしが入り混じったものを生きること(第二形式) 第三形式(退屈=自由) →決断→第一形式(狂信・隷属) のサイクルに取り込まれないように。 消費社会に取り込まれな...

なんとなく退屈だ。 →索敵能力余ってるし、高い環世界移動能力を持つ人間には必然。 →人間であるとはおおむね退屈と気晴らしが入り混じったものを生きること(第二形式) 第三形式(退屈=自由) →決断→第一形式(狂信・隷属) のサイクルに取り込まれないように。 消費社会に取り込まれないように。 (ファイト・クラブは名作) →贅沢を取り戻そう (気晴らしを存分に享受すること) →楽しむためには思考が必要 →動物になること(熱中できること)を待ち構える。

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2024/04/07

読み易く面白い非常に稀有な一級品の哲学読み物。現代人の生活に対して示唆するところ多く、多くの人々に読んで感じて考えてもらいたい。 ただ私自身にはあまり響いてこなかったのは、私があまり退屈を感じないたちだからだと思う。そしてそれは私が活字中毒患者であることと無関係ではない(笑)。

Posted byブクログ