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きみはだれかのどうでもいい人 の商品レビュー

3.4

79件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    32

  4. 2つ

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2021/05/01

心が重くなる。 でも、その理由はそれぞれの心が伝わってくるからだろう。途中、誰が誰なのか、時間が前後するからか分かりにくいところもあり、結局堀さんと田邉さん、亡くなった人に何があったのか、具体的によく分からなかった。 でも、心の闇、心の奥底、生きづらさがよく分かる。 ドラマにする...

心が重くなる。 でも、その理由はそれぞれの心が伝わってくるからだろう。途中、誰が誰なのか、時間が前後するからか分かりにくいところもあり、結局堀さんと田邉さん、亡くなった人に何があったのか、具体的によく分からなかった。 でも、心の闇、心の奥底、生きづらさがよく分かる。 ドラマにすると面白みはないけど、小説ならでわの魅力に感じた。

Posted byブクログ

2021/02/28

これはすごい。久々にヒット。 ブクログで当選した本。やっと時間ができて読めた。それでも少しずつしか読み進められなかった。 内容はまぁ他の人のレビュー通り。 一章ずつ視点が違うけど、ちょっとずつ時間が被っていて、あの発言はそういう背景があったのか!と前のページに戻って読み直したり...

これはすごい。久々にヒット。 ブクログで当選した本。やっと時間ができて読めた。それでも少しずつしか読み進められなかった。 内容はまぁ他の人のレビュー通り。 一章ずつ視点が違うけど、ちょっとずつ時間が被っていて、あの発言はそういう背景があったのか!と前のページに戻って読み直したりした。一つの本で何回も楽しめる。こういうの好き。 そして一章読み終えると、あぁ、なるほどな…と章のタイトルの意味が分かって、それがダブルミーニングだったりして、おぉ…、そういうこと!となったりする。 流して読むとただの公務員大変だな、職場っていろいろあるよね…な話なんだけど、考えながら読むと結構一つ一つの文章が、え、そういう意味だったのか!とかいう発見が多くて楽しい。 強いて言うなら、途中から、彼女は、とかあの女、あの人とかの表現が誰が誰なのか分からなくなることが何回かあった。あの女、と書かれてるのは全部xxさんかな?とかパラパラ見返してみたりしたけど、そうじゃなさそうな部分もあったりして、そのあたりが統一されてたら、今誰のこと言ってるんだ?というのも謎解きみたいで面白かったのになぁなんて思った。あとは、カギカッコでくくられていない部分は、心の声なのかな?と思って、カギカッコのみで読んでみたりしたけど、会話が通じない部分があったりして、心の声だけではないのか?と少し意味わからなかったりもして、そのあたりがきれいに書かれていたら、完璧だな、と思った。 初めて読む著者だったけど、何冊か読んでみようと思う。

Posted byブクログ

2021/02/21

『色つきの封筒で催促状を出すと、相手の危機感が高まって納付率が上がるらしい』 『遺書にあなたの名前を書いて死にます』 『人の話に聞く耳持たず、頑なに自分のやり方しか認めないから、どんどん時代から外れて孤独になっていく』 『人にも信号機があればいいのに…青信号の人は、元気そう、とか...

『色つきの封筒で催促状を出すと、相手の危機感が高まって納付率が上がるらしい』 『遺書にあなたの名前を書いて死にます』 『人の話に聞く耳持たず、頑なに自分のやり方しか認めないから、どんどん時代から外れて孤独になっていく』 『人にも信号機があればいいのに…青信号の人は、元気そう、とか。赤信号だと、いま、大変なんだな、とか』 『傷つきやすい人は苦手。自分から傷ついたという事実にばかりこだわって、その原因や周囲の状況にまるで注意を向けようとしないから』 『だからなに?そんなこと、わたしとなんの関係があるの?』 『信用って便利な言葉ですよね。信じてるからって言えば放っておける。信じてたのにって言えば相手のせいにできる』 『困難に立ち向かうとき、あるいは己を見失うほどの絶望から立ち上がるとき、人は「だれかのために」と言う。仲間のため、友達のため、家族のため、愛する者のため、あるいは彼らと生きる未来のため。では、だれの顔も思い浮かばない人間はなんのために頑張ればいいのだろう?自分のため?』 『多少嫌なことをされても、みんなだれかの子供でだれかの親だと思えば水に流せる』 『忘れるってことは、許せる程度のことなんです』 県税事務所で働く4人の女性。 それぞれの視点で描かれた4つの短編集が繋がった物語。 現実の社会を生きる辛さが重い文章で書かれている。 実は4つの短編の主人公ではなく、別の女性がキーパーソン。 リアル過ぎる読了感は辛く重い。 新感覚同僚小説‼️ 帯とタイトルで購入。 ブクログのデイリーランキング(2019.9.21-23)第一位。

Posted byブクログ

2021/01/20

県税事務所のお仕事小説。 公務員って大変だな、社会奉仕したいとか甘く生半可な気持ちでなっちゃいけない嫌な職業だな…と思いつつも 怒鳴るような「お客様」って めんどくさい「お客様」って 嫌な上司って めんどくさい同僚って 公務員に限らず、どの職場に行ってもいるよな、とも思った。 ...

県税事務所のお仕事小説。 公務員って大変だな、社会奉仕したいとか甘く生半可な気持ちでなっちゃいけない嫌な職業だな…と思いつつも 怒鳴るような「お客様」って めんどくさい「お客様」って 嫌な上司って めんどくさい同僚って 公務員に限らず、どの職場に行ってもいるよな、とも思った。 仕事の愚痴をずーっと聞かされてるみたいな小説だった。 とてもリアルなんだろうけど、もうちょっとフィクションな話が読みたかったな。 特に、仕事で病んでる時には読みたくない作品。 特に病んではなかったけど 申し訳ないですが読み切れませんでした…

Posted byブクログ

2021/01/10

このタイトルが嫌で、発売当初も手に取らなかった。 読んでみて、県税事務所の話で、仕事で何度か行ったことがあるし、差し押さえをしていた時に、県税事務所の職員の人が来たこともあり、何となくわかるなあと思った。 県税で文句を言う人は、同じように差し押さえられた銀行口座のことでも、また文...

このタイトルが嫌で、発売当初も手に取らなかった。 読んでみて、県税事務所の話で、仕事で何度か行ったことがあるし、差し押さえをしていた時に、県税事務所の職員の人が来たこともあり、何となくわかるなあと思った。 県税で文句を言う人は、同じように差し押さえられた銀行口座のことでも、また文句を言う。 あんなことを毎日言われていたら、どんな人でも病んでしまう。 それにしても、とんでもない人ばかりが出てくる。 窓口に来る人ではなく、職員のほう。 まあ、民間より安定しているんだからある程度は仕方ないのか… 読み終わっても、なんともモヤっとした気持ちが消えなかった。 心が弱ってる人は、その時には読まない方がいいかもしれない。

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2021/08/17

生々しい衝撃が走る。 同じ時に同じ場所で働く4人の女性が、何を抱え、何を思っているのか。かなりリアルでヘビー。 改めて思ったことは、私と同じように、あの人にもその人にも異なる人生があり、感じ方があり、思いがあること。どんな理由をつけようと、結局それぞれが自分中心に、自分を最も大切...

生々しい衝撃が走る。 同じ時に同じ場所で働く4人の女性が、何を抱え、何を思っているのか。かなりリアルでヘビー。 改めて思ったことは、私と同じように、あの人にもその人にも異なる人生があり、感じ方があり、思いがあること。どんな理由をつけようと、結局それぞれが自分中心に、自分を最も大切にしか生きられないこと。 私が見ている人間模様よりも、もっとリアルな人間模様がここに詰まっている気がする。

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2020/12/08

なんていったらいいかわからない。 私情と、フィクションが入り乱れて 途中苦しくなって、読むのを2週間ほど放置したほどだ。 現実かのように、リアルに襲いかかってきた。自分も息が詰まるほどのプレッシャーや声にならない不満、そして諦め。 わたしはここではやっていけないし、 きっと心...

なんていったらいいかわからない。 私情と、フィクションが入り乱れて 途中苦しくなって、読むのを2週間ほど放置したほどだ。 現実かのように、リアルに襲いかかってきた。自分も息が詰まるほどのプレッシャーや声にならない不満、そして諦め。 わたしはここではやっていけないし、 きっと心身の健康も保てないだろう。 こんな場所があるんだ、という 今まで本を読んで体験した中でも 違った形の衝撃を得た。

Posted byブクログ

2020/11/13

簡単に精神病んで楽な生活してるんじゃねえ!とでもいうような、 理想と良識があって、葛藤があって、それでもめげずに真面目に仕事をしているそんなひとの、簡単に弱者、被害者になりさがるひとへのむかつきがあらわされていると思った。

Posted byブクログ

2020/11/02

同じ県税事務所で働く4人の女性それぞれの視点から見た4章で構成されたお話。 私は市役所の住民課で働いていたことがあるので、とっても身に覚えがある。同じ市民と接する窓口のある部署ということで。 そして、私自身もメンタル不調のため休職→退職をしたので、障害があり特別枠で採用された臨時...

同じ県税事務所で働く4人の女性それぞれの視点から見た4章で構成されたお話。 私は市役所の住民課で働いていたことがあるので、とっても身に覚えがある。同じ市民と接する窓口のある部署ということで。 そして、私自身もメンタル不調のため休職→退職をしたので、障害があり特別枠で採用された臨時職員や、心を病んでしまった職員に対する他の職員の言動は、読んでいて辛くなるところもありました。 各章の主人公の女性は皆、市民からの苦情や暴言が日常茶飯事のストレスフルな仕事と、ギクシャクした人間関係のせいか、心が荒んでいたり、心を病んでしまっています。 私はもう二度とこのような環境の中では働きたくないな。 昔の自分なら共感できたのかな。

Posted byブクログ

2020/10/19

すごく人間の描写が上手い人だなーと思った。 舞台が公務員、県税事務所ってマニアックだなあ、とも。昔、税務関係の部署にいたのでクレームのこととか、懐かしく感じた。 たしかにこういう人たち、いそう。リアル。田邊さんの話に一番グサリときた。

Posted byブクログ