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朝が来る の商品レビュー

4.1

648件のお客様レビュー

  1. 5つ

    204

  2. 4つ

    299

  3. 3つ

    100

  4. 2つ

    12

  5. 1つ

    3

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2025/09/22

夫婦と子どもの話もすごく共感ができてよかったけど、中学生の女の子の方の話がとにかく読んでいて痛々しくてやりきれない。たった数年後に会った他人には違う人だと確信されるほど違う雰囲気になってしまう。とても個人的だけど、高校中退して家を出た兄を想起してしまい、やけにリアルで、どっちの立...

夫婦と子どもの話もすごく共感ができてよかったけど、中学生の女の子の方の話がとにかく読んでいて痛々しくてやりきれない。たった数年後に会った他人には違う人だと確信されるほど違う雰囲気になってしまう。とても個人的だけど、高校中退して家を出た兄を想起してしまい、やけにリアルで、どっちの立場で読んでもつらいなと思った。本人の立場もわかるけど、こうなってしまうのを家族はどうやって止めてあげられるのか、せめて高校卒業までは守ってあげないといけない…とか、どうしてもそちらに引きづられてしまった。家族の話はきれいごとで済まない。複雑。

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2025/09/18

感想は、まず重たい。次に女性として生きるって大変。最後に辻村さんの人間の洞察能力高すぎ。 辻村さんの作品を読むのは3作目で、傲慢と善良、太陽の登るところ、そして今回朝が来るだけど、テ テーマが順に結婚・思春期・妊娠と女性誰もが直面して悩むであろう話題を選んでた。偶然だけど、3作品...

感想は、まず重たい。次に女性として生きるって大変。最後に辻村さんの人間の洞察能力高すぎ。 辻村さんの作品を読むのは3作目で、傲慢と善良、太陽の登るところ、そして今回朝が来るだけど、テ テーマが順に結婚・思春期・妊娠と女性誰もが直面して悩むであろう話題を選んでた。偶然だけど、3作品を通して辻村さんの女性がかかえる悩みを言語化する能力と洞察力が凄すぎるなと思った。 時間をかけて人生経験を積んで忍耐強く包容力のある40代の〇〇名前忘れたと、若く妊娠出産を経験して取り巻く環境の中で偏った価値観を持つようになった10代のひかりの、2人のお母さんの対比が良かった。

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2025/09/13

はじめ左都子視点で読んだ時、ひかりと名乗る女のことがとても嫌いでした。 でもひかり視点になった時、自業自得なのにとても可哀想に思えて救いがあって欲しいと思いました。 視点が変わることでこんなにも人に対する見方が変わるなんて…と当たり前のことを実感しました。

Posted byブクログ

2025/09/12

辻村深月2冊目。どちらも毒親(娘を自分の思い通りにしたい)が全面に現れる。それに刃向かった少女の悲劇と、救い。今まで育ちは家で決まると思っていたけど、いい家に産まれたからいい子供に育つわけじゃない、放任すればいいものでもない。この子は養子です、と愛情いっぱいに育てる夫婦が素敵だっ...

辻村深月2冊目。どちらも毒親(娘を自分の思い通りにしたい)が全面に現れる。それに刃向かった少女の悲劇と、救い。今まで育ちは家で決まると思っていたけど、いい家に産まれたからいい子供に育つわけじゃない、放任すればいいものでもない。この子は養子です、と愛情いっぱいに育てる夫婦が素敵だった。ひかりにも明るい未来があるといい。

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2025/09/11

映画紹介でさらっとさわりだけを知っていたが、こういう方向に向いているとは。 子供が欲しいかどうかわからなかったのにできないとわかると欲しくなる。そもそもニンゲンを産んでニンゲンを育てるという想像を絶する見返りの全くない大重労働を進んでしたがる人が世の中の大半だということに畏敬の...

映画紹介でさらっとさわりだけを知っていたが、こういう方向に向いているとは。 子供が欲しいかどうかわからなかったのにできないとわかると欲しくなる。そもそもニンゲンを産んでニンゲンを育てるという想像を絶する見返りの全くない大重労働を進んでしたがる人が世の中の大半だということに畏敬の念を払わずにはいられない。 そんな家族のもとに行くことができて良かったね、こどもたち。でもそこからだってまた、どう進んでいくかわからないんだから。 ひかりさんの独りよがりは困ったものだけれど、あんなに手を差し伸べてくれる人がたくさんいるのにどの手も掴めなかったのは、彼女の性格だからしょうがないのか、賢くないなら賢くないなりに他に方法はなかったのか。 せめて彼女がこれからbetterな方向に進んでいけることを願う。 作者の力量を思い知る。

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2025/09/09

対極的な状況の2人の女性のどちらの目線も描かれていて印象的だった ひかりの孕って以降の描写がずっと苦しい ひかりが母親に窮屈さや反抗心を覚える気持ちに共感できるし、 もし自分に娘ができた時のことを考えると、ひかりの母親みたいになるのもわかるなーと ひかりをもっと力強く導いてく...

対極的な状況の2人の女性のどちらの目線も描かれていて印象的だった ひかりの孕って以降の描写がずっと苦しい ひかりが母親に窮屈さや反抗心を覚える気持ちに共感できるし、 もし自分に娘ができた時のことを考えると、ひかりの母親みたいになるのもわかるなーと ひかりをもっと力強く導いてくれる大人が近くにいれば、彼女の人生ももっとどうにかなったんじゃないかと悔しくなった 25.09.06-07

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2025/09/08

特別養子縁組をテーマにした作品を初めて読んだ。 不妊治療を終わりの見えない夜、朝斗という子供の存在を「朝が来る」と表現したのがとても印象的。後半は無知な中学生を誰か助けて!と思いつつ、実際にああいった状況に追い込まれる子がほんとにいることを想像して辛くなった。 辻村深月さんの作品...

特別養子縁組をテーマにした作品を初めて読んだ。 不妊治療を終わりの見えない夜、朝斗という子供の存在を「朝が来る」と表現したのがとても印象的。後半は無知な中学生を誰か助けて!と思いつつ、実際にああいった状況に追い込まれる子がほんとにいることを想像して辛くなった。 辻村深月さんの作品は登場人物の感情やそのとき感じてる感覚などを詳細にわかりやすく表現してるため、スルスルと読める。一気読みしました。

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2025/09/07

子供ができないという葛藤。子供ができてしまったという事実と、その後の周りへの言いようのない苛立ち。母である2人の女性の状況や心情に、のめり込むように読み進め、ラストに泣きました。

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2025/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長く辛い不妊治療の末、特別養子縁組を選んだ栗原清和・佐都子夫婦と、中学生で望まずに母親になった片倉ひかりと、その2人の母を持つ朝斗の物語。前半は母として子育てをする佐都子、不妊治療で苦労してきた妻としての佐都子の人物像が見えてくる。佐都子の暗いトンネルも切なかったが、後半のひかりの転落人生も負の連鎖で所々目を逸らしたくなった。誰かが助けてくれたらという想いもあったが、ひかり自身も他人事のように過ごしていた部分もあったし、知識が乏しいと正しい判断はできないと感じた。しかし、どんなに辛くても必ず朝が来る。

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2025/09/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

不妊治療でピーピー言ってた夫が子どもを育てた瞬間、「あなたは朝斗のお母さんではありません。(キリッ)」となるかいなと思ったが、登場人物の(特に男)情けなさや苛つきはリアルなところがあった。 たしかに、ひかりが母親に「いい子を強いられている」環境は思春期では腹立つだろうし、反抗したくなる気もわかる。でも、そんなにか!?となるのは私がもうこの母親や朝斗ママの年齢に近くなっているからだろうか…。 自活もできない年齢で子供を身ごもっといて、親の言われるがままに養子縁組に承諾させられているひかりはやっぱりまだ子どもだし、このまま自分で育てたとして結局育児「させられている」母親になるんだろうなと。 最後は綺麗に終わったけれど、自分が朝斗ママだったら二度と朝斗に会わせたくないと思っちゃう。 ひかりがお腹の子と見た夕焼けのシーンは少しジーンときたけど。

Posted byブクログ