朝が来る の商品レビュー
比較的高齢で授かった一人息子の朝斗を含め、理想的な親子三人で日々を送る佐都子。トラブルにも親子の絆は揺るがず、前半の物語は収まる。 そんな佐都子のもとに一本の脅迫電話が入り、後半、もう一人の主人公ひかりの物語へとつながる。 最近、この著者が書く作品に性的な話題を扱う割合が増えて...
比較的高齢で授かった一人息子の朝斗を含め、理想的な親子三人で日々を送る佐都子。トラブルにも親子の絆は揺るがず、前半の物語は収まる。 そんな佐都子のもとに一本の脅迫電話が入り、後半、もう一人の主人公ひかりの物語へとつながる。 最近、この著者が書く作品に性的な話題を扱う割合が増えて来ている。日常の感覚をうまくすくって感動的な物語に仕上げてきた作品群が好きだったので、安易(ではないのはわかっているが、頻度として)に性問題を絡めるのは「そうしないとドラマが作れない」ようになってしまったのか。 少々残念。
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特別養子縁組で関わった、養母と実母を描いた物語。 実母であるひかりの生き様が後半を占めるのだが、本当に痛々しい。 彼女やその彼氏のあまりに無知な言動と思考に、正しい性教育の重要さを考えてしまう。 そのため、年齢設定もあるが、養母である佐都子の大人な対応がまるで聖母のように映る。 ...
特別養子縁組で関わった、養母と実母を描いた物語。 実母であるひかりの生き様が後半を占めるのだが、本当に痛々しい。 彼女やその彼氏のあまりに無知な言動と思考に、正しい性教育の重要さを考えてしまう。 そのため、年齢設定もあるが、養母である佐都子の大人な対応がまるで聖母のように映る。 そして、二人の子供である朝斗は、文字通り太陽の光のように眩しい。 ラストはタイトルどおり、朝焼けに包まれ、希望に満ち溢れて終わる。おすすめ。
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読書の秋、ランキングと皆さんの評価を見て買ってみたが…。 子どもが出来ずに特別養子縁組制度を活用して子供を授かった夫婦の今と、意図せぬ妊娠で出来た子供を他人の手に渡さざるを得なかった女子中生・ひかりのその後。 子宝に恵まれず不妊治療まで行った夫婦の、縁組制度のことを知り養子を引き...
読書の秋、ランキングと皆さんの評価を見て買ってみたが…。 子どもが出来ずに特別養子縁組制度を活用して子供を授かった夫婦の今と、意図せぬ妊娠で出来た子供を他人の手に渡さざるを得なかった女子中生・ひかりのその後。 子宝に恵まれず不妊治療まで行った夫婦の、縁組制度のことを知り養子を引き取るまでの過程や幼稚園に行くまで成長した子供との暮らしが描かれる前半。 調べたことを小説の型に嵌めていったようなところは感じるが、子供が出来ない夫婦の苦しみ、不妊治療の辛さや養子を引き取ってからの子育ての苦労が丁寧に描かれて、これはまあいい。 辛苦の果ての幸福の時に、突然産みの母が現れ、そして警察が訪ねて来る段になって、話はミステリーっぽくなっていくのかとも思ったが、豈図らんや。 ひかりを描くパートになると、彼女が妊娠してから堕ちていく過程や嘆き狂う家族の姿は、なんだかそこらから引っ張ってきた感じでありきたりと言うか陳腐と言うか…。 途中で読むの止めようか思いながらなんとか読んだが、最後のほうは斜め読み。 ラストで無理やり佳い話風に収まっちゃったけど、なんの捻りもないお話で、何を伝えたかったのでしょうという感じ。
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こんなに人の気持ちや情景に寄り添える作家さんがいらっしゃったとは、、、伝える才能に嫉妬しました。未経験の想いがたくさんでしたが、共感し、涙があふれました。 たくさん女性に読んでもらいたい一冊です。
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人生って、思い通りにいかないよなぁ。 ひかりの人生がやるせなくて切なくて・・・ どうしようもなく堕ちてしまうのが悲しい。 佐都子は、いい「母」だな。
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ストーリーの魅せ方が上手い作家さんだなぁ、と思いました。少しだけ読むつもりが、どうしてこうなってしまったのか、気になって気になって、一気に全部読んでしまいました。
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辻村深月だし、本屋大賞ノミネート作品だし、ってことで早速ゲット。本書のタイトルでもある最終章がもたらすカタルシスは、さすがって感じの納得の結末。ただ、色んな制度とかを説明したに過ぎないと思えてしまう第2章が、個人的にはどうしても蛇足に感じられてしまい、作品全体の評価に若干影響して...
辻村深月だし、本屋大賞ノミネート作品だし、ってことで早速ゲット。本書のタイトルでもある最終章がもたらすカタルシスは、さすがって感じの納得の結末。ただ、色んな制度とかを説明したに過ぎないと思えてしまう第2章が、個人的にはどうしても蛇足に感じられてしまい、作品全体の評価に若干影響してしまった。
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不妊治療の末、「特別養子縁組」の制度によって子どもを迎えた夫婦と、生まれたばかりの我が子を託した少女、二人の視点から語られる物語。 不妊治療や望まない妊娠、養子縁組制度についてなど、社会問題にフォーカスした話だった。女性の生き方、母親になる、ということについて考えさせられる。...
不妊治療の末、「特別養子縁組」の制度によって子どもを迎えた夫婦と、生まれたばかりの我が子を託した少女、二人の視点から語られる物語。 不妊治療や望まない妊娠、養子縁組制度についてなど、社会問題にフォーカスした話だった。女性の生き方、母親になる、ということについて考えさせられる。 難局を乗り切って心温まる結末……なのだろうけど、実際にいまの社会が抱えている問題だけに、完璧なハッピーエンドとはいかない。自分のいる場所のすぐ傍にある社会の暗部が描かれていると思うと、とても怖かった。
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