Red の商品レビュー
島本理生さんらしさの詰まった1冊でした。傍から見れば幸せな環境でも、内面ではこんなにも色々な思いを抱えながら生きている塔子。母として、妻として、ひとりの女性として、どの自分を頑張ってきたのか、頑張っていくのか、その葛藤する様子には読んでいて苦しくなることもありましたが、気持ちに折...
島本理生さんらしさの詰まった1冊でした。傍から見れば幸せな環境でも、内面ではこんなにも色々な思いを抱えながら生きている塔子。母として、妻として、ひとりの女性として、どの自分を頑張ってきたのか、頑張っていくのか、その葛藤する様子には読んでいて苦しくなることもありましたが、気持ちに折り合いをつけて生きていかなければならないのは誰しもが避けて通れないことであり、こういう生き方も現実としてあるんだろうなと考えさせられました。
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言葉の表現が豊かだと思いました。 プロに対して変な表現ですが、 日本語が上手。 心理描写が繊細で、ストーリー展開よりも 心の動きを味わう小説かなと思いました。
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- ネタバレ
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大人の恋愛小説。 人に言えない恋の1つや2つがあって初めて成熟した女になれるって誰かの言葉があったっけ。 前半の流される塔子に共感できないが、 まだ私は結婚も子供も産んだことがない。 幾重に果たす役割の中でも、心が満たされない。 だから夫以外に走ってしまう。 鞍田さんの存在で精神安定させた塔子がいたのもたしかに事実...。 慰められた経験、優しくされた経験、愛された経験がないと自分も与えられない。 小5の時、耐えられない頭痛があった時母に抱きしめてもらって痛みが和らいだことを思い出した。 今でも、彼氏や友達からなど抱きしめてもらえると安心する。 みんな心のどこかに孤独を抱えてる。 孤独と向き合いつつも、 愛されたいし愛したい。 与えたい。 完璧な人なんていないけど、自分がどんな状況でも相手を愛する人でいたい 鞍田さんと塔子とは今でもつながってる。
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2022/6/9 読了 全体を通して大人向けな内容で、好き嫌いがわかれそう。 たった一つ合わないことが大きな穴になる。 これを読んで相手を大事にしようと思った。 「昔、母が言ってました。まわりを気遣って我慢したり、色んなことを言わないで溜め込んで苦しい人は、背中に出るんだっ...
2022/6/9 読了 全体を通して大人向けな内容で、好き嫌いがわかれそう。 たった一つ合わないことが大きな穴になる。 これを読んで相手を大事にしようと思った。 「昔、母が言ってました。まわりを気遣って我慢したり、色んなことを言わないで溜め込んで苦しい人は、背中に出るんだって」 ここが妙に納得した。 隠し事はそっちだったのかぁ。
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途中読まない方が良かったかも、とか ハッピーエンドでもそうじゃなくても 結末は知りたくないと思ったけれど どちらでもないようなところが納得の終わり方だった。 特にエピローグの海辺のシーンは涙をそそる。 結ばれない運命なだけで 2人は十分に結ばれているのだと思う。 同居こそしてな...
途中読まない方が良かったかも、とか ハッピーエンドでもそうじゃなくても 結末は知りたくないと思ったけれど どちらでもないようなところが納得の終わり方だった。 特にエピローグの海辺のシーンは涙をそそる。 結ばれない運命なだけで 2人は十分に結ばれているのだと思う。 同居こそしてないけれど 家事育児に追われて社会に出たくなる 塔子の気持ちが痛いほど分かった。 『母親として妻として何重にもなった役割を負っても、埋まらないものがあるのだ。』 むしろそれらから逃げたくて 働いている女性は多いのかもしれない。 『女性扱い。どうしてその欲求からこんなにも逃れられないのだろう。』 『人生でほんの一瞬でも本気になれたら、十分じゃないの。』 ただただ突き刺さる。
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映画を見て、なんとなく原作も気になった本。なーんとなく感情を揺さぶられたい気分になって読んでみた。全体的に映画より原作の方が好きかも。 吉田伸子さんの解説もあったけど、私にとっては塔子が自分を取り戻していくお話と解釈した〜 前半の、色んなことに流されている塔子には全く共感?でき...
映画を見て、なんとなく原作も気になった本。なーんとなく感情を揺さぶられたい気分になって読んでみた。全体的に映画より原作の方が好きかも。 吉田伸子さんの解説もあったけど、私にとっては塔子が自分を取り戻していくお話と解釈した〜 前半の、色んなことに流されている塔子には全く共感?できなかったけど、エピローグは、登場人物たちが精一杯生活を重ねた様子を想像させられて、いいなあと思った。 「ずっと自分のままでいるなんて、とてもそんな緊張感に耐えられない。」 20代そこそこの今の私は、自分であることにめちゃくちゃ執着しているのかも 小鷹さんが、真のことをめちゃくちゃ子どもっぽいって言ってたけど、子どもっぽさはある種の強さで、良いとか悪いとかとはまた違うんだろうな〜って改めて思わせられた、しかし小鷹さんの観察眼がするどくて、私も一度話してみたくなる 人はみな大変でしんどいけれど、それぞれの種類のしんどさとの相性というのもあるんだろうな 人生で一瞬でも本気になれれば、それで十分じゃないか
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強烈だった…かな。 不倫の話。 でも鞍田さんは魅力的だし、夫は幼すぎるし、 何が幸せなのか、人は一生、思う通りに生きられないのか… 考えさせられるなあと思った。 最後はそう落ち着いたか、と。 人間の無力さ、人生の理不尽さが刺さる、哀しい物語だったのかな。
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原作の想像しながら読み進めるのがすごく楽しかったから、映画がもの足りなくて残念でした。 欲を掻き立てられる感じが生々しかった。
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不倫で官能小説のところもあるが、エロくなくかえって美しく描かれていたし、大人のラブストーリーであって読み手が止まらなかった。しかし間に入った子どもがかわいそうだな。
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過去のしんどさ故に自己を肯定できない。だから、他人からの肯定感を手っ取り早く得る為に、求められれば流されちゃう。 旦那は好きじゃないけど、不倫も好きじゃない。 島本理生先生の話題作だから読んでみたけど、やっぱり不倫モノは避ければ良かった。
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