Red の商品レビュー
私にとってはかなり衝撃的な作品だった。 少し現実離れした感じがした。 官能表現が細やかで生々しい。 塔子は鞍田と幸せになることを期待したが、娘の翠が鞍田に対してやはり父親とは違う他人に対する気遣いを見せていることに気づき塔子は諦めたのだと思った。 女としての幸せより、翠の母親...
私にとってはかなり衝撃的な作品だった。 少し現実離れした感じがした。 官能表現が細やかで生々しい。 塔子は鞍田と幸せになることを期待したが、娘の翠が鞍田に対してやはり父親とは違う他人に対する気遣いを見せていることに気づき塔子は諦めたのだと思った。 女としての幸せより、翠の母親としての責任を感じる決断だったと思う。 島本さんは色々な面から女性の息苦しさを作品にする作家さんだなという印象を持った。
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お、おぇっ!!男女のドロドロに加え家族も巻き込んだグロテスクな一冊。この手の内容は(私は)苦手。欲求不満な子持ち女性、そのマザコン夫、子離れできていない夫の母親、会社のエロ上司。夫が一番悪いと思うのですが、妻はなぜ会いに行く?なぜ簡単に脱ぐ?なぜ嘘をつく?『Why日本人❕❕』と絶叫したくなりました。私の妻はこのようなことはないよね、と思っているのは私だけ?でも、こうした女性は多くないはずだ!超怖いんだけど・・こういうときには、もりみんの夜は短しの黒髪の乙女を想像しよう、最強の安定剤。あ~南無南無。
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主人公と昔愛した男との不倫。 不倫は許されざると思うけど、息が詰まる家の中に囚われて、偶然再会した昔愛した男に救いを求めてしまう。鞍田さんは人を愛したことがないと言うが、主人公の塔子を不器用ながらに好きでいて、胸が締め付けられた。 ラストシーンで鞍田さんと娘を会わせたが、娘の気持ちを優先して女ではなく母として振り返らずに去ったのが切ない。 夫の塔子への無理解は読んでて腹立たしくなったが、恋愛経験少なく結婚した自分にも重ね合わせてしまった。
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女性として、妻として、母として。理想と現実の狭間で悩み、苦しみ、選択を迫られるのはどうして女性ばかりなんだろう、と人生で一度も思わなかったかと言ったら嘘になる。結婚することで得られる幸せも、手放すことになった自由も両方わかるからこそ、何度も共感した。描写的に受け入れ難いところもあ...
女性として、妻として、母として。理想と現実の狭間で悩み、苦しみ、選択を迫られるのはどうして女性ばかりなんだろう、と人生で一度も思わなかったかと言ったら嘘になる。結婚することで得られる幸せも、手放すことになった自由も両方わかるからこそ、何度も共感した。描写的に受け入れ難いところもあったけど、本当の自分を取り戻させてくれる大事な存在がいることが心の支えとなることもよく分かる。でもその存在が自分の本当に好きな人とは限らない。運命って残酷だ。添い遂げられない辛さに胸が締め付けられた。
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読み初めは、塔子さんの何も言えない状況や真さんの女を下に見る言葉に引きながらも読み進めるうちに物語に引き込まれました。 私自身、専業主婦は向いてないと感じ 子育てしながらずっと仕事をしてきたので 彼女の社会から取り残されたような、満たされない気持ちは理解できました。 官能小説?と感想を書いてる方がいましたが 私は30代でこの言葉の力は凄いなと、ただ感心してました。 鞍田さんとの再会で塔子さんが女性としての自信を持つ事が出来て それまでは言えなかった事がちゃんと言えて、夫婦としても結果良かったと思う。 鞍田さんも小鷹さんとの時間も全て意味があるのだと 同じ立場なら、私も子供を選びます。 あんなに専業主婦は嫌だと言ってだけど、子育てが終わった今はあの時の子供との時間ももっと大切にすれば良かったと今更思ったりして(苦笑)
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夫の両親と同居する塔子は、可愛い娘がいて姑とも仲がよく、恵まれた環境にいるはずだった。だが、かつての恋人との偶然の再会が塔子を目覚めさせる。島清恋愛文学賞受賞作。(e-honより)
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読み終わったあとどうしようもない息苦しさを覚える作品でした。人生の窮屈さ、理不尽さを表していると思います。でもそれだからこそ良かった。
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読み手の立場や年齢、環境によって受け取り方が分かれる作品。 今の私では、読んでいて共感ではなく、嫌悪感でところどころ一回お休みしよう…と、本を閉じることもあった。 家庭でも会社でも、社会全体としても男尊女卑の名残がところどころで感じられ、主人公の塔子を擁護しきることはできない...
読み手の立場や年齢、環境によって受け取り方が分かれる作品。 今の私では、読んでいて共感ではなく、嫌悪感でところどころ一回お休みしよう…と、本を閉じることもあった。 家庭でも会社でも、社会全体としても男尊女卑の名残がところどころで感じられ、主人公の塔子を擁護しきることはできないけれど、社会人として、母として、妻として、(義父母にとっての)嫁として、こうあるべきだという姿に囚われすぎている煩わしさについては、共感するところもあった。 塔子の行動を擁護する気はないけれど、頑張ることに疲れた女性の侘しさは今後私も感じることがあるのではないか、と思う。また自分の環境が変わってきた数年後に、この本を開いてみたい。
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#ナラタージュ から気になる作家さん 仲間入りした #島本理生 さん。 今回は中々、濃厚な濡れ場(表現古!) 満載で官能的な世界観や 幸せな恵まれた環境にいるはずの主婦、だけどキャリアを捨て心残りにしていた社会との繋がりを求める女性心理の描写がリアルでした。 最後には離婚して、鞍田さんと共に歩むんだろうなぁ、、 と思いつつ読み進むにつれ、明らかになる鞍田さんの秘密や夫の本音と過去。 2人の男性の想いに揺れ、究極に 1人の男性に傾き、最後の振り子を 握っていたのは翠。 とゆう、なんとも母は強し。 #ファーストラヴ も気になってるから、読んでみようかと思います。
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読書とは 他人の脳のかけらを自分の脳に繋げること 他人の人生を覗き見すること 他人の人生を生きること 単に読書をしなさいと説く本でも、読書の仕方を伝える本でもない。なぜ、本を読む日必要があるのか、読書目的の根底を解き明かした本である。 人生経験と読書による擬似体験が混ざり合うと、...
読書とは 他人の脳のかけらを自分の脳に繋げること 他人の人生を覗き見すること 他人の人生を生きること 単に読書をしなさいと説く本でも、読書の仕方を伝える本でもない。なぜ、本を読む日必要があるのか、読書目的の根底を解き明かした本である。 人生経験と読書による擬似体験が混ざり合うと、その人の考えはきっと深く、納得性を持てるものになるんだろうな。 最後に藤原氏に影響を与えた本が紹介される。自分の人生のタイミング毎に読みたい本は違うけど、いまは「手紙屋」と「いのちのバトン」を読むことにしよう。
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