火花 の商品レビュー
漫才業界を赤裸々と知れた。苦悩やあるあるな事柄が非常に興味深い。又吉氏の芥川賞受賞は納得である。読みやすいし切なさやクスッと笑えるところも見逃せない。巻末にある受賞の時のスピーチ文も面白過ぎた。
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批評家の三宅夏帆さんが、小説は一生忘れない言葉に出会うために読んでる(ニュアンスこんな感じ)とYouTubeで仰っていて火花を読みながらそのことを思い出しました。 ストーリー自体に爆発的な面白さがあるわけではなく、ただお笑い芸人として生きる神谷と徳永の会話を覗いているような感じ。...
批評家の三宅夏帆さんが、小説は一生忘れない言葉に出会うために読んでる(ニュアンスこんな感じ)とYouTubeで仰っていて火花を読みながらそのことを思い出しました。 ストーリー自体に爆発的な面白さがあるわけではなく、ただお笑い芸人として生きる神谷と徳永の会話を覗いているような感じ。 私は芥川龍之介の羅生門を教科書で読んだだけで詳しく知らないのですが、又吉さんは芥川龍之介の作品で影響を受けた一言が沢山あり、火花もその影響を強く受けて自分の固定観念を疑ったり考えたことなかったような方面から殴られる感覚がありました。
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冒頭と終盤が頭抜けて面白い。 多くの人が、芸人が芥川賞受賞なんて話題性のためでしょ?と思いながら手に取ったかと思うが、冒頭ですぐにその考えを改めさせられる。類まれなる感性と観察眼からくる表現力に圧倒させられ、さらに芸人だからこその軽快な話芸にくすりとさせられる。 そして終盤の...
冒頭と終盤が頭抜けて面白い。 多くの人が、芸人が芥川賞受賞なんて話題性のためでしょ?と思いながら手に取ったかと思うが、冒頭ですぐにその考えを改めさせられる。類まれなる感性と観察眼からくる表現力に圧倒させられ、さらに芸人だからこその軽快な話芸にくすりとさせられる。 そして終盤の、努力が無に帰すかもしれない夢に奔走する人の感情には涙を誘われた。 中盤の神谷さんの話は最初はいいんだけど、さすがに多すぎてくどく感じた。神谷さんは脳内では野生爆弾のくっきーさんになっていた。 ラストはシンプルに気持ち悪かった。 芸人出身の小説家なんて他にいないから、その現場にいたからこその視点で描いたこの作品は又吉さんにしか書けないと思いました。
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よかった。終わりは気持ち悪かったけど、火花と花火の対比が物語にあらわれている。 もう少し時間を置いて、再読しようと思う。
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上手い、表現も文学的だ。処女作とは思えない。 芸人だからこそわかる、その生き様のドロドロした美しくない部分も手に取るように描かれていて、きっと彼にしかかけない文学作品。 神谷さんは、大吾さんに通ずる異端さ、生粋の芸人としてのかっこよさを感じたな。 最後の最後、豊胸した神谷さんの描写は、彼の「笑い」に対するとんでもなくアホで真っ直ぐなところ、でも社会がそれを許さない皮肉さ残酷さみたいなのを、風刺として描いてるよな。又吉さん自身が、面白いが売れていかない芸人をみて感じてたんやろか。社会に受け入れられテレビスターになるには、時に自分の面白いをかなぐり捨てでも、演じ切らんといけない苦しさや矛盾を。
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最後の芥川龍之介への手紙、まで面白い。 京都の知恩院には未完の瓦がある。 完成されたものは滅びゆくだけだから、あえて未完にしているのだそう。 反対に一瞬光る線香花火の良さをうたっている。 儚いものを追いかけたくなる性が線香花火の存在を肯定している。 いないいないばあの話も印象的...
最後の芥川龍之介への手紙、まで面白い。 京都の知恩院には未完の瓦がある。 完成されたものは滅びゆくだけだから、あえて未完にしているのだそう。 反対に一瞬光る線香花火の良さをうたっている。 儚いものを追いかけたくなる性が線香花火の存在を肯定している。 いないいないばあの話も印象的。
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大人になってからの初めての純文学。 これが純文学というものなのか! (めちゃくちゃ王道ですよね?) 人の曖昧な人生に触れるってすごく疲れるけど、 ずっと心の中に何かモヤモヤしたものを残していく、 読書って楽しいですね。
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登場する全員がにんげんすぎる リアルな人間関係で泣きそうになったよ、不器用で弱くてやさしい愛のある人のはなし。 神谷さんが先輩だったらめんどくせーやつだなーとおもうけど(笑) でも、ところどころである、深い会話もよかった。とくに平凡かどうかだけで判断すると非凡アピール大会になって...
登場する全員がにんげんすぎる リアルな人間関係で泣きそうになったよ、不器用で弱くてやさしい愛のある人のはなし。 神谷さんが先輩だったらめんどくせーやつだなーとおもうけど(笑) でも、ところどころである、深い会話もよかった。とくに平凡かどうかだけで判断すると非凡アピール大会になってしまう、って話、ちょうわかる
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〜1周目〜 2021.05.15 あんまりわからなかった感じもするし、わかった感じもする。 でも時折ふれる人間の心の描写では泣きそうになったりもした。 他の芸人さんの本も読んでみたいと思った一冊。
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お笑い、芸能、そんな世界で生きたことのない私にとっては共感するのに難しさを感じる作品だった。 同時に、まだまだ想像力の足りない自分に悔しさも感じる。 もっと、いろんな場所に行って、いろんなことを見て学ぼうと思った。
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