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火花 の商品レビュー

3.6

807件のお客様レビュー

  1. 5つ

    138

  2. 4つ

    286

  3. 3つ

    229

  4. 2つ

    75

  5. 1つ

    17

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2025/05/17

映画版も楽しく観たが、小説の方が無駄がなく良い。そして彼の創作に対する態度や姿勢はいつも私を安堵させる。

Posted byブクログ

2025/05/14

思っていたストーリー展開とだいぶ異なり、人間ドラマというよりもそのキャラクターやセリフに感動することが多かった。途中途中の掛け合いや漫才もなかなか面白かったし、何より読みやすかった。お笑いについての話も多かったが、どちらかというと人間性や人間についての話も劣らずとても面白かった。

Posted byブクログ

2025/05/11

前半は若手のお笑いを目指すまだ何者でもない主人公と師匠の物語。 彼らは、憧れと焦り、絶望と仲間意識を混合しながら生きている。 師匠の神谷と主人公の徳永の絶妙のやりとりには、笑いと哀しさが見事に同居する。 そして後半、時間の流れが人生と向き合うことを芸人達に強烈な切迫感と共に強制す...

前半は若手のお笑いを目指すまだ何者でもない主人公と師匠の物語。 彼らは、憧れと焦り、絶望と仲間意識を混合しながら生きている。 師匠の神谷と主人公の徳永の絶妙のやりとりには、笑いと哀しさが見事に同居する。 そして後半、時間の流れが人生と向き合うことを芸人達に強烈な切迫感と共に強制する中で、仲間達が次々と決断をしていく。この辺りの描写は、芸人にしか書けない哀愁が漂う。徳永のコンビであるスパークスも解散のステージを最高のネタで終え、そして徳永もまた安定を手に入れる。 しかし神谷は芸人として生き続ける。それは格好良くなんかなく、恐ろしく惨めな実状を伴うものであったが、それでもやっぱり尊いもので、ラストシーンの奇妙な感動と可笑しさのバランスも最高。 若い時に読んだら、感銘を受けて芸人を目指していたのではないかと感じた。自分にも(笑いではなかったが)夢中になって目指した夢があり、その時の仲間達との焦りと安心と恐れと誇りが混じり合ったような濃密な時間を思いだし、強烈な懐かしさが尾を引きながら一気に読了した、素晴らしい物語だった。

Posted byブクログ

2025/05/07

理想とする生き様を貫く難しさ、その儚さを教えてくれる作品です。 ーー「いないいないばあ」を知った僕は、「いないいないばあ」を全力でやるしかない。それすらも問答無用で否定する神谷さんは尊い。でも、悔しくて悔しくて、憎くて憎くて仕方がない。ーー 心から尊敬する先輩が世間とどんど...

理想とする生き様を貫く難しさ、その儚さを教えてくれる作品です。 ーー「いないいないばあ」を知った僕は、「いないいないばあ」を全力でやるしかない。それすらも問答無用で否定する神谷さんは尊い。でも、悔しくて悔しくて、憎くて憎くて仕方がない。ーー 心から尊敬する先輩が世間とどんどんズレていく。その一方で自分は、業界から徐々に評価されていく。しかも先輩が評価されない原因が、先輩の尊敬する生き様、漫才師としての美学にあり、対して自分はその理想を全う出来ないからこそ評価される。神谷さんのモデルとなった人物がいるのだろうか、リアルなもどかしさが伝わってきて、とても苦しかった。 どの業界にも言えることだが、芸人の道もまた、綺麗事だけでは生き延びられないようだ。どこかで清濁併せ呑む段階にぶつかる。だから、綺麗なままで居続ける人は眩しく映るし、羨ましくも、腹立たしくも感じる。 ただ、その悔しさを噛み締められるうちは、理想像を見失っていない証拠であるとも思った。自分も美学を通して仕事をしたい、けど現実には明日も周りとの折り合いをつけるんだろうなぁ、、けど美学を胸に秘めながら仕事を続けたい、読了後にそう思った。

Posted byブクログ

2025/05/03

ついに読んだ。1/3ほど読み進めたタイミングでちょうど私が東京に行く予定ができて、作中に出てくる吉祥寺や井の頭公園のエリアを巡礼した。そこから改めて再開すると解像度が少し上がった。なんともずっと人間臭い内容で、書かれてない感情まで子が伝わってきた。パンチラインが多くて面白かった。

Posted byブクログ

2025/05/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

*全体的に読みやすかった。 *章の始まりの冒頭部分に回りくどい情景描写が何度も何度もあってうんざりした。こうゆうのが純文学なのだと言われればしょうがないけど。 *特にどこが1番盛り上がったとかが無く何となく終わった。読後に何も思うところが無かった。ただ読んだだけで終わった。 *作中の主人公と作者の又吉直樹が被ってしまい作品に感情移入出来なかった。作者がテレビでのエピソードトーク中に、合コンのくだりやサッカーのくだりを既に見聞きしていたので、あぁ、コレあの話かみたいな感じになってしまった。 *もの凄い話題作なので読む前に勝手にハードルを上げてしまった反省点がある。

Posted byブクログ

2025/04/25

文章自体は読みやすかったけど、 登場人物の心情が複雑でそういう意味で読むのに時間がかかってしまった、、 又吉スゲー

Posted byブクログ

2025/04/24

神谷のモデルになった人がいるのだろうか。それとも実際の芸人さん達の要素をミックスさせた芸人なんだろうか。 どの場面もきっとリアルなのでしょう。 必死に生きられることに嫉妬。嫉妬するなら自分を追い込まなきゃいけないと思わされる。 終わってしまうのが名残惜しくて寂しかった。

Posted byブクログ

2025/04/22

【要約】漫才師の『笑い』に対する探求。 【感想】 冒頭の楽器や沿道を主語にした比喩表現から又吉の独特な文体が際立ち、文学的な世界観に引き込まれた 著者の又吉を何度かテレビで拝見したことがあり、本を読み進める中で、主人公と又吉を重ねていた。その為、主人公の内面や葛藤がよりリアル...

【要約】漫才師の『笑い』に対する探求。 【感想】 冒頭の楽器や沿道を主語にした比喩表現から又吉の独特な文体が際立ち、文学的な世界観に引き込まれた 著者の又吉を何度かテレビで拝見したことがあり、本を読み進める中で、主人公と又吉を重ねていた。その為、主人公の内面や葛藤がよりリアルに感じられた。 漫才師にとっての『笑い』が受け手に近いところで計算されたものであり、後書きに「芸術は芸術家と鑑賞家の協力によるもの」とあるように、独りよがりに面白いだけでは評価されないと感じた。だからこそ、漫才師は批評に対して傷つきやすく、主人公自身も神谷の愚直さに憧れを抱いたのだと思う。「結果が全く出ないかもしれないことに挑戦する」漫才師の芸に対して、見方が変わった。 結末も余韻を残しつつ自然で、読後感が心地よかった。 おもねる: 人の気に入るように振る舞う。へつらう。

Posted byブクログ

2025/04/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

愛の力で地球はまわってるんやな 徳永から神谷さんへの眼差しをあらわす言葉はわたしがつづらなくても又吉が全部、ほんまに全部書いてる。ネトフリ版も見たけど原作のほうが好き

Posted byブクログ