火花 の商品レビュー
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ずっと読みたかった。期待感が多すぎたのか、読後それほどの満足感は残念ながら無かった。 芸人の世界も大変なんだな。神谷さんはハチャメチャなのかちゃんといろいろ考えているのかつかみどころがない。つかみどころがないのは主人公の「ぼく」も同じだけど。
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初出は『文學界』2015年2月号。掲載時より現役人気お笑いタレントの手がけた純文学小説として話題を呼び、文芸誌である同誌が増刷されるヒットとなったほか、第28回三島由紀夫賞候補作、第153回芥川龍之介賞受賞作。 お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕...
初出は『文學界』2015年2月号。掲載時より現役人気お笑いタレントの手がけた純文学小説として話題を呼び、文芸誌である同誌が増刷されるヒットとなったほか、第28回三島由紀夫賞候補作、第153回芥川龍之介賞受賞作。 お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ!「文學界」を史上初の大増刷に導いた話題作。
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第153回芥川龍之介賞受賞作。 やっと、やっと読めた。文庫になってから買う!なんて変に意地張らんと、はよ読めばよかった。はよこの作品に出会いたかった。 売れない芸人徳永と、天才肌の先輩芸人神谷。純粋すぎる二人の、不器用すぎる芸人人生を描く。神谷のような独自の美学を持っているのはすごく格好いいけど、圧倒的に生きづらいだろう。天才に憧れて、天才になれなくて、歳を重ねるごとに現実との折り合いをつける徳永も、めっちゃ苦しいやろうなあ。きっとここに吐露されている何倍もの葛藤があるだろう。 文学への並々ならぬリスペクトと、著者の優しさが溢れ出してる作品だった。表現に、生きることにちゃんと向き合ってる人には、絶対彼の優しさが心に染み入ると思う。巻末の芥川龍之介への手紙を読んでさらに、私も表現から逃げない、と決意を新たにした。
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この本だけは買ってはいけない気がしてた。でも文庫本が出てたので買ってもた。 読み終わった後の満足感が全くない。 本に詳しい偉いさんとか、本をいっぱい読んでる人達が面白いと言ったなら、多分面白いんだろう。でも、自分にとって全く面白くなかった。 2人の掛け合いとか読んでて寒いし、若...
この本だけは買ってはいけない気がしてた。でも文庫本が出てたので買ってもた。 読み終わった後の満足感が全くない。 本に詳しい偉いさんとか、本をいっぱい読んでる人達が面白いと言ったなら、多分面白いんだろう。でも、自分にとって全く面白くなかった。 2人の掛け合いとか読んでて寒いし、若手のダラダラした漫才(特に突っ込み)を見てるようで嫌になった。 勢いがない。
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お笑い芸人が主人公の作品という予備知識はあったので、てっきりコミカルなエンタメ度の高い作品を想像していたのですが、全然違いました。人間のもつ暗さ、弱さ、そして才能とは何かということを問いかける非常に文学的な作品だと思います。 例えば所々で漫才の掛け合いのようなシーンがあるのですが...
お笑い芸人が主人公の作品という予備知識はあったので、てっきりコミカルなエンタメ度の高い作品を想像していたのですが、全然違いました。人間のもつ暗さ、弱さ、そして才能とは何かということを問いかける非常に文学的な作品だと思います。 例えば所々で漫才の掛け合いのようなシーンがあるのですがほとんど笑えないですね。むしろ会話の裏を読んで考えさせられる場面が多かったような気がします。最後のとあるシーンを除いては奇を衒ったような展開もなく、スタンダードで古典的な小説のたたずまいを感じました。それは著者が真摯に小説と向き合ったことにも通じているように思えました。 とにかく芸人又吉が書いたものとは思えないほど大衆性およびエンタメ度は低いのですが、純文学の作品としてみるとレベルはかなり高いのではないでしょうか。これであれば芥川賞受賞も納得です。 さて問題は次回作。又吉さんの持つ一番大きな武器であろう芸人世界のことを描いてしまったので、次のネタをどうするのか。2017年2月時点ではまだ次回作は発表されていません。 (2017/2/13追記) ・・・と書いた翌日に2作目発表のニュースが。しかもまさかの恋愛小説とのこと。挑戦するなあ。マイペースで頑張って欲しいです。
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又吉直樹『火花』文春文庫。第153回芥川賞受賞作の文庫化。文庫化にあたり、受賞記念エッセイ『芥川龍之介への手紙』を収録。個人的には又吉直樹が書いた小説ということを頭から消し去って読んだ時、芥川賞に価する小説かと考えると、そこまでの小説ではないように思った。無論、読み手により価値の...
又吉直樹『火花』文春文庫。第153回芥川賞受賞作の文庫化。文庫化にあたり、受賞記念エッセイ『芥川龍之介への手紙』を収録。個人的には又吉直樹が書いた小説ということを頭から消し去って読んだ時、芥川賞に価する小説かと考えると、そこまでの小説ではないように思った。無論、読み手により価値の受け取り方は違うと思うが。 自伝的私小説といった感じの青春小説。恐らく自身をモデルとしたと思われる売れない芸人の徳永は先輩芸人の神谷と出合い、迷いながらも、進むべきを道を模索する。 若さ故の怖さ知らずで無謀な行動、焦燥と挫折、夢や希望といった忘れかけていた古い記憶を呼び覚ましてくれる小説だった。ストーリー、文書ともに、さすがに秀でたものを感じるが、歯切れの悪いラストが少し残念であり、せっかくの秀でたものを全て台無しにしているように思う。
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【「火花」待望の文庫化!】第一五三回芥川賞を受賞し、二〇一五年の話題をさらった「火花」が文庫化。受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」を併録。
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