神様のケーキを頬ばるまで の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
5人の女性が主人公のオムニバス短編。みんななにかを抱え、それを自分の中で消化していく様子がヒリヒリと痛い。でも最後には「あぁ、よかった」と思える温かみが心に残る。初読みの作家だったが、もっと別の作品も読んでみたいと感じた。
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綾瀬まるさんの本は二冊目。日常の何気ない仕草、心の奥にある言葉にできず、もどかしい気持ちが、とても丁寧に書かれています。 5編からなる短編集。 それぞれが心の傷を再生させて、新しく一歩を踏み出していく。少しづつ傷は癒えるもの。 龍を見送るという話が一番好き。
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今私の中でイチオシの若手作家さん。86年生まれだって。若いのに文章が上手い。角田光代より繊細で、漥美澄より上品で、山本文緒ほど意地悪じゃなくて、皆が感じてるモヤモヤを言葉で表現する才能はナンシー関ばり。前に読んだ「骨を彩る」のほうが衝撃的ではあったけど、これも良い本です。
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どの話も主人公が悩みを持っていて辛い感じだけれど、最後には希望の光が…(*´-`)こういう話を読むと、自分も頑張ろう!っていう気になるばずなんだけれど、なぜだか辛い方へ引きずられて暗い気持ちに(T-T)ウツミマコトの「深海魚」が気になる(^^;)
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いろんな言葉が刺さった なんでこんなにいろんな立場の人をリアルに描けるんだろう一見全く関連無いように見えて、実は少しずつ登場人物たちを近くはなくとも遠くもない間柄にしている 自分とは全く縁のない人と思ってても、意外と身近にいるかもね、意外と悩みは誰しも共通してて、共感できるかもね...
いろんな言葉が刺さった なんでこんなにいろんな立場の人をリアルに描けるんだろう一見全く関連無いように見えて、実は少しずつ登場人物たちを近くはなくとも遠くもない間柄にしている 自分とは全く縁のない人と思ってても、意外と身近にいるかもね、意外と悩みは誰しも共通してて、共感できるかもねってことかなと思った 視点が変わると人の見方も全然ちがうなあ
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初読みの作家さん。ブクログがきっかけで気になり、読んでみたいと思った作品。 テナントで働く人々の人間模様が描かれている。職場は違うが、共通点はウツミマコトの映画作品について述べているという話。 改めて、著者が、それぞれのテナントで働く人物を上手く描写していており、違うテナントの従...
初読みの作家さん。ブクログがきっかけで気になり、読んでみたいと思った作品。 テナントで働く人々の人間模様が描かれている。職場は違うが、共通点はウツミマコトの映画作品について述べているという話。 改めて、著者が、それぞれのテナントで働く人物を上手く描写していており、違うテナントの従業員同士が何らかの繋がりを持っているかの様な錯覚を起こさせてくれる。 マッサージ師の女性に思わず、悩みを打ち明けてしまうお客様。きっと、この女性にはなにか引き寄せるものがあるに違いないと思った。佛のような存在かなと思う。的確にアドバイスもできるから、つい本音をポロリというのはうなづける。この女性に施術されたいと感じる。 カフェの男子学生のアルバイトが店長にエントリーシートを添削してもらっているところは店長は人を教えるのがうまいなと感じる。このような人が上に立つと、後輩から慕われるだろうなと。 カフェを共同経営していた天音が、心が荒んでいた時、マッサージ師の女性からの一言がきっかけで変わるきっかけとなったと感じた。 その後、転職した天音が社員となって、前の経験が活かせて、前向きになり、良い方向に進んだと思ってハッピーエンドに転がったと思った。 人って、新たな人との出会いで、自分を変えるきっかけになるということが感じる作品であった。
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錦糸町の雑居ビルを舞台にした連作短編集。それぞれの話が何か暗い… 2014.9.26
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http://tacbook.hatenablog.com/entry/2014/09/13/111031
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橋本愛さんおすすめだったので手に取った本。 会話、主人公の状況などどこかが引っかかってモヤモヤしていても、小さな変化が主人公の背中をそっと押しているようでその姿に自分を重ねて救われた気持ちになる。パンケーキが美味しいとか普段の何気ない幸せも、色々な悩みも全部が生きていることなんだ...
橋本愛さんおすすめだったので手に取った本。 会話、主人公の状況などどこかが引っかかってモヤモヤしていても、小さな変化が主人公の背中をそっと押しているようでその姿に自分を重ねて救われた気持ちになる。パンケーキが美味しいとか普段の何気ない幸せも、色々な悩みも全部が生きていることなんだと思った。
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雑居ビルに入るテナントで働く人々の短編集。鍼灸院やカフェ、中古書店、IT会社。最後は向かいのマンションの住人。 個人的にはカフェの店長の話が好きだなあ。終わりも明るい感じで。橋場店長に絡むIT勤務の藤原さんが、嫌な奴のようでなかなか大雑把でいい人だったり。誰かのために存在する自分を、必要以上に良く見せることはないんだなあとしみじみ。 彩瀬さんは、はたから見たら超然と、飄々とした、その実内面は苦しんでいる人の葛藤を描くのが本当に素敵。この映画、自分にはあわなかったよ。とか、私プロレス好きなんです、とか。なんてないことなんだろうけど本人には何かの境界線があってなかなか越えられない。 自分にもきっとある。越えるまでは大きいけど、越えたらきっと何かが変わる。自分からその小さくて大きな一歩を踏み出さなくては、と勇気がつく。 今回もまた、そうそう!と共感出来るセリフがたくさんあったなあ。それなりに良いレビューしかないのは、どうでもいいに置き換えられる、とか。うつぼのフィギュアが好きなしおりちゃん。彼女の思考、大いに賛成。
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