神様のケーキを頬ばるまで の商品レビュー
1人の映画監督の映画がどの話にも出てきて、少し各話の人が関わる場面もある短編集。 それぞれに悩みを抱えているなか、それぞれ他の人との出会いや関わりを通して、自分のこれまでを振り返る。 ちょっと初めは入り込みにくいかなと思ったけど、途中からぐいぐい引き込まれて読了した。
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とある雑居ビルに関わりがある人物たちを主人公とした短編集。 各短編に共通するのは雑居ビルだけでなく、画家であり映画監督でもある人物の作品が共通して登場している。 どの短編も、とらわれていた相手や自分自身から離れて一歩踏み出す痛みや勇気が描かれていたように感じた。 「神様のケーキ...
とある雑居ビルに関わりがある人物たちを主人公とした短編集。 各短編に共通するのは雑居ビルだけでなく、画家であり映画監督でもある人物の作品が共通して登場している。 どの短編も、とらわれていた相手や自分自身から離れて一歩踏み出す痛みや勇気が描かれていたように感じた。 「神様のケーキを頬ばるまで」という印象的なタイトルはラストの一節と繋がっており、各短編の主人公たちを労わるような終わりだった。 どれも一言で説明するのは難しいような複雑な感情が描かれており、物語の深みも感じられて良かった。 ストーリー展開は淡々としつつ、文章の優しさに心地よさを感じる作家さんだと改めて思った一冊。
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彩瀬まるさん初読み。 読みやすいし、表紙も含めすごく好きな感じだった。 同じ雑居ビルで働く、マッサージ店店主、カフェバー店長、古書店バイト、IT企業OL、元カフェ経営者のそれぞれのちょっと切ない話。なんだけど、周りに素敵な助言をくれたり、はっとする様な一言を伝えてくれる人がいて...
彩瀬まるさん初読み。 読みやすいし、表紙も含めすごく好きな感じだった。 同じ雑居ビルで働く、マッサージ店店主、カフェバー店長、古書店バイト、IT企業OL、元カフェ経営者のそれぞれのちょっと切ない話。なんだけど、周りに素敵な助言をくれたり、はっとする様な一言を伝えてくれる人がいて、最後は少し前向きになれる。 今悩んでる事があっても、いつか「私は私を褒めていい」って思える時が来て、そんな時に頬張るケーキは格別に美味しいだろうなーって思える良いラストだった。
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タイトルが気になり読みました。 内容はとある雑居ビルで働いていたり関わりがある人達の5つの短編集です。短編に出てくる主人公たちは、それぞれ違った悩みや鬱憤を抱えていて自分で解決できず、もやもやとした人生を生きています。その人たちが自身や周りの事と向き合い、少しづつ前向きに考えられ...
タイトルが気になり読みました。 内容はとある雑居ビルで働いていたり関わりがある人達の5つの短編集です。短編に出てくる主人公たちは、それぞれ違った悩みや鬱憤を抱えていて自分で解決できず、もやもやとした人生を生きています。その人たちが自身や周りの事と向き合い、少しづつ前向きに考えられるように変化していく物語です。物語はすべて独立しているわけではなく、他の短編の主人公が少し出てきたりと連動していました。 作中でとある作家の絵や映画が出てきますが、その作品の評価が人それぞれとなっています。良い捉えをする方もいれば、自分に合わない・好みではないと様々な評価がなされています。映画や絵の評価がそうであるように、悩みや鬱憤も捉え方一つで変わっていくものだという思いを抱きました。主人公たちはそれに気づき、もやもやした気持ちを整理できたのかなと思いました。 読了後は劇的に生き方が変わる物語でなく、ほんの少しだけ変わってきそうなほんのり明るさを感じたい時に読むと良いかなと思いました。
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参った、超好み。他の作品を読んだときも思ったけど、絶妙に人の弱いとこをえぐって、まるで自分の事のように腹が立ったり悲しかったり、嬉しくなったりする本。連作短編集でこんな風に一つのビルに関わる色んなお店と人を描くっていう所も好きだなぁ。
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日々を苦しみながらもなんとかしようともがく人々の短編集。 なんといっていいかまたわからない本と出会ってしまった。いうなればフランス映画のような空気感。 凡庸とした日々こそが人生なのだ。
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最初、なにかケーキ屋さんとか美味しいものにまつわるお話なのかなと思ってたの。 そしたら全然違って。 人が自分で意識したり認めたりしたくない嫌な部分と向き合って苦しんでもがいて、それでもなんとかやっていくっていうか。 上手く言えないけど蓋をして見ないままにはできないんだよなって思っ...
最初、なにかケーキ屋さんとか美味しいものにまつわるお話なのかなと思ってたの。 そしたら全然違って。 人が自分で意識したり認めたりしたくない嫌な部分と向き合って苦しんでもがいて、それでもなんとかやっていくっていうか。 上手く言えないけど蓋をして見ないままにはできないんだよなって思った。 よく自分にご褒美って聞くけど、私にはその感覚がよく分からなくて。 どこまでがんばったら自分にご褒美あげていいんだろうって。 でもこの本読んだら案外小さな事でも自分ががんばったと思うなら、その時自分にご褒美あげてもいいんだなってそんな事に気付いた一冊でした。 今日はチョコレートでも買ってこようかな。 ココアも飲みたいな。
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家族、恋人、趣味など色々なことに悩み向き合う人々の温かい話。誰かが救ってくれるのではなく自分で行動を起こし変わろうとする登場人物たちに少し勇気をもらえます。
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背伸びもしない、等身大の小説。 行き詰まり感も、悩みも。 等身大だからこそ、最後に少し明るい方向に視界が開ける感じが、嬉しい。 普通って、こんなもんよ。
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ジャケ借り。 たぶん、初読みの著者さんです。 うっかり忘れそうになるけれど、世の中の人ってみんなそれなりに頑張ってて、自分なりに何かと向き合ってる。時には転ぶし、躓くし、挫けるし 私だけじゃないんだよね この短編集を通して出てくる映画は、たぶん、私は好きじゃないな、とは言え...
ジャケ借り。 たぶん、初読みの著者さんです。 うっかり忘れそうになるけれど、世の中の人ってみんなそれなりに頑張ってて、自分なりに何かと向き合ってる。時には転ぶし、躓くし、挫けるし 私だけじゃないんだよね この短編集を通して出てくる映画は、たぶん、私は好きじゃないな、とは言えます。笑
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