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know の商品レビュー

3.9

180件のお客様レビュー

  1. 5つ

    42

  2. 4つ

    68

  3. 3つ

    45

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2016/06/29

すごいな、この著者はデビュー作から、ある種の「神」を定義、あるいは提起しようとしているんだな。今作では、いわば情報の、そして言葉の神を描こうとしている。その末路は読んでもらうしかないが、最後の一行のパワーに愕然としてしまった。ものすごく面白い。

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2016/06/06

ライトな読み口で透明感のある近未来SF。情報化と脳機能の拡張の先にあるものというこれまでも問われてきたテーマに正面から向かい合い、作者なりの世界観で描いて見せた。難しいところも読者のイメージを喚起してすいすいと読ませ、主人公らの知的な興奮に同調させてくれます。情報の過不足がなく、...

ライトな読み口で透明感のある近未来SF。情報化と脳機能の拡張の先にあるものというこれまでも問われてきたテーマに正面から向かい合い、作者なりの世界観で描いて見せた。難しいところも読者のイメージを喚起してすいすいと読ませ、主人公らの知的な興奮に同調させてくれます。情報の過不足がなく、本当にムダがなくよくできた物語です。

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2016/04/13

不思議な感覚。近未来の日本。人造の脳葉・電子葉。情報庁。クラス9。すべてが衝撃的で興味深い。新しい感覚で楽しかった。

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2016/02/09

ザッと流し読みしたので、全体の流れというかあらすじしか把握していないのですが、 テーマは鋭く現代、とくにネット、情報社会への批判なのかなぁ?と思いながら読みました。 どんなに情報が溢れ、人が知識を手に入れても、それは「死」の前には無力なのだが、 その死さえ手中に収め、克服しようと...

ザッと流し読みしたので、全体の流れというかあらすじしか把握していないのですが、 テーマは鋭く現代、とくにネット、情報社会への批判なのかなぁ?と思いながら読みました。 どんなに情報が溢れ、人が知識を手に入れても、それは「死」の前には無力なのだが、 その死さえ手中に収め、克服しようとしていく天才研究者の話というのがあらすじなのかしらん。 ところどころに曼荼羅やら神話がでてきて、話を重層化しようと試みている作者の思いはわかるのですが、 折角出てきた曼荼羅なら、神話ならもっと深く掘り下げて展開したら、もっと深みがでたかな、と惜しい気もしました。 ただ、展開は早いのでスピード感があって、楽しかったです。 主人公のキャラも俗物でピカレスクとまではいきませんが、手にとるような軽さが結構、好きでした

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2016/01/25

21世紀後半、超情報化社会のSF小説。冷静に考えるといろいろつっこみどころもあるかと思うが、つっこむ隙を与えないほどのスピード感、迫力があった。楽しめた。舞台が京都なのがまたいい意味で物語のスパイスになっていた。物語の設定が非現実的で複雑なのだが、容易にイメージさせ、読ませる筆致...

21世紀後半、超情報化社会のSF小説。冷静に考えるといろいろつっこみどころもあるかと思うが、つっこむ隙を与えないほどのスピード感、迫力があった。楽しめた。舞台が京都なのがまたいい意味で物語のスパイスになっていた。物語の設定が非現実的で複雑なのだが、容易にイメージさせ、読ませる筆致はすばらしい。SF好き、理系もの好きにはもちろん、ファンタジー系好きは、読んで損はないと思う。結末は賛否が分かれると思う。私自身の脳の処理速度が追いついてなかったので、読み終わってだいぶたってから理解した。著書のイメージしている「未来」の「知る」ということを。

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2016/05/12
  • ネタバレ

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初まど。まさにknowとしかタイトルの付けようがない。sfってやっぱ面白いっ!と、改めて思いました^^ 京都御苑内の銃撃戦場面がなんと美しいことか。個人的に伊藤計劃氏を彷彿とさせ、大変良かった!!他の作品もまた読みたい。

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2015/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 人の脳に電子葉と呼ばれる情報処理・取得装置が取り付けられるのが当たり前となった未来の日本。「知る」という概念は変化を遂げ、人々の個人情報はレベルで保護の程度が決定されていた。  情報庁で審議官を務め、ごく限られた人にしか与えられないレベル5の権限を持つ青年 御野・連レルはかつて電子葉の開発者である道終・常イチに出会い、彼と話す内にその魅力に引き付けられるようになった。しかし道終・常イチは連レルに「レベル5を目指せ」という手紙を残し、ある時忽然と姿を消してしまう。それから十四年後、連レルはその言葉通りレベル5に到達した。  レベル5になったものの、これからどうすればよいのか分からず、日々を無気力に過ごす連レル。ある日、常イチが失踪前に手掛けていたプロジェクトの話を聞き、連レルは常イチを残した暗号《コード》を思いだし、これを解く。そして連レルは常イチとついに再会を果たす。  その後、連レルは常イチの娘で中学生の道終・知ルをある事情から引き取る。彼女はなんと脳に量子葉を着けた最高の情報処理・取得能力をもつ前人未到のレベル9であった。彼女が言うには四日後にある約束をしており、会いたい人がいるという。連レルはその約束に興味を持ち、彼女に付き合うことになる。  果たして彼女の言う約束とは何なのか、また会いたい人とは誰なのか?  そして連レルと量子葉を持つ知ルが辿り着く電子葉の真実とその未来とは…。  この作品は前々から気になっていたが、中々読む機会がなかった。ひとまず今年中に読めてよかった。野崎まどの作品は初めて読んだが、個人的にはとても面白かったので他の作品も読んでみたいと思う。 また現代のインターネットについての記述やマイナンバー制度について触れていた部分もあって興味深かった。

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2015/12/28

「こんな設定だとどうなるだろう」を組み立ててる点でしっかりSFしてた。面白かった。終盤で二十代の主人公と中学生のヒロインが交わるのが、気持ち悪いというかなんか狂気を感じた。

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2015/11/22

話の流れがわかりやすく、展開も気になり一気に読めました。 私の中では「攻殻機動隊」と「マトリックス」を足して2で割って、それをちょっと日常に近づけた感じの話だと感じてしまいました^^; 「知っている」という言葉の意味を考えさせられた作品でした。 情報化社会では特に必要な能力にな...

話の流れがわかりやすく、展開も気になり一気に読めました。 私の中では「攻殻機動隊」と「マトリックス」を足して2で割って、それをちょっと日常に近づけた感じの話だと感じてしまいました^^; 「知っている」という言葉の意味を考えさせられた作品でした。 情報化社会では特に必要な能力になってくるんだろうな…。

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2015/10/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

付けれるなら星は3.5ってところかな。 話も面白くて、特に最後の1文がゾッときて、良かった。 でも、あまり登場人物を凄く好きになれなかったかな…、でも三縞さんはほとんど出番は無かったけど、一番好きなキャラクターだった。 読み終わった後には、また連レルにコーヒー淹れてるのかなぁって想像したら自然にちょっと微笑んでしまいました 電子葉は、まぁ実際に可能なのかは全くわからないけど、情報化社会の今、実在することになってもおかしくないな、とも思えた。読後に思ったことは、「量子葉怖い」ですね(笑)人間の知識欲も怖い。知りたい気も分かるけど、この本の結末みたいな所までは知りたくないなと思ったり。 ただ、連レル、いくら知ルが知りたいと言ったからと言って、4日目の前のそれはあかんやろ!笑

Posted byブクログ