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know の商品レビュー

3.9

185件のお客様レビュー

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2015/06/21

最近の日本のSFはすごいと思う。この話も世界観が確立していながらも、かなり話はコンパクトにまとまっていて無駄がない。あらゆるものに情報があり、それを脳で読み取るようになった世界というのは、このままの形でなくとも案外来るのかもしれない。その時、「知る」とはどういうことだろうか。とて...

最近の日本のSFはすごいと思う。この話も世界観が確立していながらも、かなり話はコンパクトにまとまっていて無駄がない。あらゆるものに情報があり、それを脳で読み取るようになった世界というのは、このままの形でなくとも案外来るのかもしれない。その時、「知る」とはどういうことだろうか。とても哲学的な話でもあった。

Posted byブクログ

2015/06/21

凡人は天才を書くのが実にスキルティな作業です、100人の読者に100の認めはまず得られない。でも何でも知ってる天才より何でも知りたい天才の方がずっとポイントが高いかもしれないね。”知”の欲をフル動員し、”未知(道)”を経験していく、そして旅の最後は”楽園”が待っている!

Posted byブクログ

2015/05/09

おとといかな? 野崎まどさんのknowをやっと読み終わりました! かかりすぎだろ! Instagramによると読み始めたの7週間前(笑) 面白く、かつ難しかった。 というのが主な感想です。 舞台は京都、時代は2060年…くらい。← 情報社会が進んで、人々が脳に 「電子葉」とい...

おとといかな? 野崎まどさんのknowをやっと読み終わりました! かかりすぎだろ! Instagramによると読み始めたの7週間前(笑) 面白く、かつ難しかった。 というのが主な感想です。 舞台は京都、時代は2060年…くらい。← 情報社会が進んで、人々が脳に 「電子葉」という機械を仕込む時代。 要するに 頭に常にインターネットに繋がってる端末を 埋め込むってことです。 だから人々は常に情報に触れていて 考えだけでその言葉の周辺情報まで得られるから タイトルにもなってる「知る」ということが 曖昧になっていくんです。 元々知ってるのか、電子葉で知ったのか、 タイムラグがないからそこにほとんど差がないという。 主人公は情報庁というお役所に勤める レベル5の電子葉を持っている「連レル」という男。 (作中の人の名前はほぼこんな感じの名前) 連レルの憧れの天才科学者・道終常イチと その娘・知ルが出会って…という話。 この知ルが表紙の女の子なんだけれど、 とにかく出てこない!(笑) 半分くらい読まないと出てこなくて、 キーマンなんだろうけど何なんだってもやつきます(笑) あと、感心したのが 電子葉が普及した世界では、 情報に対しての自由さに対しての格差がある っていう設定。 そうやって社会は成り立ってるんだなと きっと今だってそうなんだろなと 思わせる説得力があるのです。 描写がしっかりしてるから 全体的に説得力あるのだけど。 現実ではまだない技術や制度を さらっと説明してるのがすごいなー。 学ばないと。 ちなみに難しいというのは その今はまだない技術がとにかく小難しい! 基本的に3つ以上の熟語が繋がって名前ができてるので 10文字近い漢字の名前なのです。 そして、英語のふりがな。 後半になるにつれ、理解することを放棄してた(笑) 頭の良い人は矛盾とか見つけたりするのかなぁ… おわり。

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2015/05/04

SFなんだろうけどファンタジーに思えた。京都御苑に入るところが顕著。「覚悟」の件は良かったけどそこが唯一のハイライト。

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2015/03/31

読み始めたらどんどん進みました。ちょっと難しいけど、スリルもあって面白かったです。最後の一言にはしびれました。

Posted byブクログ

2015/03/17

面白かったけど、難しい言葉が多くてすんなりと頭に入ってこない。 知ルがよくよく考えてるとまだ14歳と思うと、複雑。 ラストはなるほど!と思い、世界が一変するとはこーゆーことねと。 一体ひとはとこまで「知る」べきなのかちょっとだけ考えさせられた。

Posted byブクログ

2015/03/12

 2081年、国民の脳に「電子葉」を移植することが義務付けられ様々な情報に瞬時にアクセルすることが可能になった日本。日本の情報庁で働く連レルは情報コードの中に恩師であり行方不明となった研究者道終の残した暗号を見つける。  今まで読んできた野崎作品と比べるとギャグの部分はないもの...

 2081年、国民の脳に「電子葉」を移植することが義務付けられ様々な情報に瞬時にアクセルすることが可能になった日本。日本の情報庁で働く連レルは情報コードの中に恩師であり行方不明となった研究者道終の残した暗号を見つける。  今まで読んできた野崎作品と比べるとギャグの部分はないものの、SFの世界観、設定としてはしっかりと作りこまれていると感じます。  他の野崎作品と共通しているのは、主人公が天才に導かれて(振り回されて)今まで見たことのない世界の一端が垣間見えるように思えることではないでしょうか。凡人である自分も主人公大変だな、と思いつつも、天才と共に知らない世界に近づいていく主人公がうらやましくもあります。  そしてオチのヒネリ具合がいいですね。道終から預かった少女の命令で連レルはお坊さんの話を聞きに行ったり、御所に潜入したりと、目的が見えないまま振り回されるですがその最終目的はとんでもないところに…やっぱり野崎さんは一筋縄ではいかないですね。  エピローグはとても意味深。人類は果たしてそんな極致にたどり着けるのか。知りたいような知りたくないような…

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2015/03/08

初作家さん。ⅡとⅢ。知ルの力が明らかになっていく様子は熱かったです。 それだけに以下がもったいない。 ①ルビがうっとおしい。②生理的に不快な描写が多い。 こんな読むターゲットを絞るような書き方をせずに、間口を広げればいいのに。

Posted byブクログ

2015/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ネットでなんかを検索したりすると、情報量の多さに溺れてしまいそうになる。2ちゃんねるとかヤフーニュースのコメントなんかを見ると、品性下劣な感情の垂れ流しに気分が悪くなる。ISILの動画を観た人の話を聴くと情報を入れない対策も講じておきたいと思う。 アナログ昭和なこの俺でも、情報の氾濫に「こんなんでエエんか?」と危惧を覚える昨今、この小説が描くのは、さらに分厚くさらに有象無象の情報があふれている近未来社会である。受けとれる情報量の多さと隠せる個人情報の少なさで階級を作っている社会である。あふれ情報の全てを吸収し理解し放出できる存在が現れたとしたら・・・。 結局はCPUの性能で勝負がついてしまったり、人物描写が情報戦の描写に負けているのでキャラ立ちが弱かったり、物語展開上のこととはいえ14歳の娘を抱くことを正当化するのはどうよとか・・・瑕疵はいろいろ目立つものの、情報社会のデフォルメを描ききろうとする作者の力技の筆運びは読んでいて心地よい。「ありえへん、んなアホな」とつぶやきながらページを繰る手が止まらない、その醍醐味を味わえただけでも読んだ価値あり。 ただラストが残念。確かに結論をつけづらいテーマであるとはいえ、力強い筆運びですすめてきたんだから、荒唐無稽の決め付けで終わって欲しかった。

Posted byブクログ

2015/01/31

人間が使う道具(メガネ、つえ、自動車など)の空間を、自分の身体の一部として脳が認識するという概念であるペリパーソナルスペース(身体周囲空間)、本書が描く世界はネットと人口知能をそのペリパーソナルスペースにする「電子葉」と呼ばれる人間の脳に埋め込むデバイスを巡るSFサスペンス、次々...

人間が使う道具(メガネ、つえ、自動車など)の空間を、自分の身体の一部として脳が認識するという概念であるペリパーソナルスペース(身体周囲空間)、本書が描く世界はネットと人口知能をそのペリパーソナルスペースにする「電子葉」と呼ばれる人間の脳に埋め込むデバイスを巡るSFサスペンス、次々と現実になっている未来を予測する考え方がSF小説らしい展開で描かれていて、とてもハラハラドキドキで楽しめます。エピローグがまたグッときました。

Posted byブクログ