1,800円以上の注文で送料無料

神様のカルテ(2) の商品レビュー

4.4

268件のお客様レビュー

  1. 5つ

    135

  2. 4つ

    87

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2017/12/10

今回は夫婦の物語。一止とハルのほかにも、古狐先生夫婦、一止の同級生・辰也夫婦、トメさんとマゴさん夫婦…さまざまな夫婦が描かれていて、夫婦のあり方について考えさせられた。マゴさんの木曾節のシーンは、70年の夫婦だからこそ“効いて”くる圧巻のシーン。

Posted byブクログ

2017/08/01

ちょっと辛い話ではあるけど1より展開に動きがあるから好きだった。 いつもの登場人物に一止の旧友も登場して賑やかになる。

Posted byブクログ

2017/07/16

今回は一話完結ではなく一つの物語になっていて新鮮さを感じました。けれど大切な人の死を通してそれに関わった沢山の人々の想いが沁みこんできて、暖かい気持ちになりました。

Posted byブクログ

2017/06/30

医師の話ではない。人間の話をしているのだ。 栗原一止は夏目漱石を敬愛し、信州の「24時間、365日対応」の本庄病院で働く内科医である。写真家の妻・ハルの献身的な支えや、頼りになる同僚、下宿先「御嶽荘」の愉快な住人たちに力をもらい、日々を乗り切っている。 新年度、本庄病院の内科...

医師の話ではない。人間の話をしているのだ。 栗原一止は夏目漱石を敬愛し、信州の「24時間、365日対応」の本庄病院で働く内科医である。写真家の妻・ハルの献身的な支えや、頼りになる同僚、下宿先「御嶽荘」の愉快な住人たちに力をもらい、日々を乗り切っている。 新年度、本庄病院の内科病棟に新任の医師・進藤辰也が東京の病院から着任してきた。彼は一止、そして外科の砂山次郎と信濃大学の同窓であった。かつて“医学部の良心"と呼ばれた進藤の加入を喜ぶ一止に対し、砂山は微妙な反応をする。赴任直後の期待とは裏腹に、進藤の医師としての行動は、かつてのその姿からは想像もできないものだった。 そんななか、本庄病院に激震が走る。 進藤が信州に戻って来た悲しい理由、古狐先生こと内藤先生の闘病… 病人にとっては、医者は常に治療を受け入れてくれる頼れる存在、が理想であるが、医者も人間である。 そのことを考えさせられる本巻。 辛い出来事が続く中でも、できることをやろうとする本庄病院の医師、看護師、患者さんたちや、ハルを始めとする一止の周りの人々の強く優しい姿が胸を打つ。

Posted byブクログ

2017/06/23

人が生きて生きて生き抜いて、死んでいくところ。 病院はそういう場所になる場合が多い。 それを最後まで見届けなければならないのが医者で、そんな極限の状態だから、どんなに手を尽くしても、それを理解してもらえないこともある。 それをわかった上で、ただ良心だけに従って働くというのは、物凄...

人が生きて生きて生き抜いて、死んでいくところ。 病院はそういう場所になる場合が多い。 それを最後まで見届けなければならないのが医者で、そんな極限の状態だから、どんなに手を尽くしても、それを理解してもらえないこともある。 それをわかった上で、ただ良心だけに従って働くというのは、物凄いことで、そしてそれを見守り支える周囲も、大変な状態であることは、容易に想像できる。 このお話はあくまでフィクションで、実際のお医者さんが何を考えているのかは分からないし、それぞれ思いは違うだろうけど、すごい仕事だなと思います。

Posted byブクログ

2017/02/22

患者にとって、医師は迷路の中で出会った道案内のようなものだと思う。 信じて付いていけば、きっと出口まで連れていってくれる。 だからこそ、裏切られたと感じたときの憤りは大きい。 どうしてきちんと道案内をしてくれないのか。どうして突然自分たちを放り出すのだ。 どんなときでも、いつでも...

患者にとって、医師は迷路の中で出会った道案内のようなものだと思う。 信じて付いていけば、きっと出口まで連れていってくれる。 だからこそ、裏切られたと感じたときの憤りは大きい。 どうしてきちんと道案内をしてくれないのか。どうして突然自分たちを放り出すのだ。 どんなときでも、いつでも、自分たち患者に向き合うのが当たり前だと思っている。 しかし、医師も人間なのだ。 体調の悪い日もあれば、家族にトラブルが起きることもある。 患者は医師が100%で自分たちに向き合うことを要求する。 充たされない思いを感じたとき、患者は医師に不信感を抱く。 とても難しい問題なのだと思う。 患者が傷つくように、医師もまた傷つく。 患者が不安なように、医師もまた悩み苦しむこともある。 それでも、より多くを望んでしまうのが患者なのかもしれない。 切ないけれどあたたかい。 厳しいけれど優しい。 「神様のカルテ」はそんな世界を見せてくれる。

Posted byブクログ

2017/01/21

あまり、慣れない…。この作品の肝かもしれない、主人公の古めかしい言葉遣いってやつが。 主人公のイメージが自分なかにないんだ。 だから浮かばないんだな。

Posted byブクログ

2018/08/20

 「神様のカルテ」シリーズ全4冊の中で、これが一番よかった。  本作品では、患者のために自己を犠牲にする医師たちの姿が描かれています。しかもその自己犠牲は強いられたものというより、むしろ医師自らの意志によるもののようです。彼らをそのように突き動かすものは何なのか? 作品中に引...

 「神様のカルテ」シリーズ全4冊の中で、これが一番よかった。  本作品では、患者のために自己を犠牲にする医師たちの姿が描かれています。しかもその自己犠牲は強いられたものというより、むしろ医師自らの意志によるもののようです。彼らをそのように突き動かすものは何なのか? 作品中に引用されているセオドア・ソレンソン(ケネディー大統領のスピーチ・ライターだった人だそうです)の言葉 ── 「良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である」 ── それがその答だと思います。人間は「人の間」と書くとおり、社会の中で生き他者のために役立つことで喜びを感じるようにできているようです。  シリーズを通じての主人公である栗原一止は信濃大学医学部の卒業生ですが、この大学のモデルは作者の出身校である信州大学医学部です。大学時代や医師として歩み始めた頃の経験が、この物語のベースになっているのでしょう。  夏目漱石の「草枕」が愛読書であるという栗原一止の一人称による語りは、人によっては少し馴染みにくいと感じるかもしれませんが、不思議なリズム感と清々しさがあります。四季の移り変わり、花・山・星など美しい自然の描写には、信州で青春時代を過ごした作者の思い出が反映されているようです。ユーモアを交えた文章は軽やかで、さらりと読めてしまいます。登場人物は全て、善い人、かっこいい人、又は味のある人です。  とても悲しいけど前向きで、読後感は悪くない作品でした。

Posted byブクログ

2016/12/16

これは医師の物語ではない。  人間の物語なのだ。  とても残酷で悲しく、そして優しくて美しい人間たちが紡ぐ愛おしい物語。  “良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬だ”

Posted byブクログ

2016/11/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

病院で働く医者も一人の人間。スーパーマンではない。支える家族がいてこそ業務に打ち込むことができる。そんな「医者」も一人の人間であることを問題にしたのが今回の話のテーマかな。深刻なテーマを扱っているが、とても好感的に読むことができた。一止を始め、榛名などのキャラがとても良い関係を作り出していて話を読んでいても身近にいるような親近感を起こさせる気がする。良かったです。3も続けて読んでいきたいと思います。

Posted byブクログ