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神様のカルテ(2) の商品レビュー

4.4

266件のお客様レビュー

  1. 5つ

    134

  2. 4つ

    86

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

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2016/07/28

この感情をどう表現したらいいんだろう。 言葉にしたいのにできずもどかしい。 辰也と一止の関係性、上っ面ではなく芯のところでの繋がり。 「…帰ってきて正解だったよ」 「本庄病院に来れば、君に会えると思っていたんだ」 古狐先生と大狸先生。 古狐先生と奥さんの千代さん。 孫七さんとト...

この感情をどう表現したらいいんだろう。 言葉にしたいのにできずもどかしい。 辰也と一止の関係性、上っ面ではなく芯のところでの繋がり。 「…帰ってきて正解だったよ」 「本庄病院に来れば、君に会えると思っていたんだ」 古狐先生と大狸先生。 古狐先生と奥さんの千代さん。 孫七さんとトヨさん。 一止とハル。 とても素敵な関係性。 人が人を想うという優しさ、思いやり。 人と人は支え合って生きてるという温かさと、 それでも人は永遠ではないという冷酷な現実。 こんなに温かいストーリーを書ける作者も温かいのかな。

Posted byブクログ

2016/07/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作より断然いいではないですか! 文体も気にならない程度に落ち着いているし、何よりも今作は一本筋が通っている。 大学の同級生だった進藤の問題も、副部長先生の件も、『医者は患者の治療だけをしていればよいのか?』という事を言っているのだ。 テーマが絞れて文体がこなれてきたので、とても読みやすい。 ただ、どうして連作短編の態をとっているのかわからない。 第一話、第二話…となっているけど第一章、第二章…でいいのでは? それほど明確に話の落ちはついてないと思うのだけど。 一止の住むアパートに越してきた大学生。 やりたいことが見つからないという彼に、同じアパートの住人・男爵が言う台詞がいい。 “「貴君の年齢で夢なんぞ見つからなくて当たり前だ。『やりたいことを見つけてそこに打ち込んでいくのが人生だ』などということ自体が、ただの幻想なのだから。世の中はそんなに都合よくできてはいない。だいたい、そんなに目の前に夢やら希望やらが転がっていては、人生の風通しが悪くてかなわん」” 私もそう思う。

Posted byブクログ

2016/05/30

1は結構辛口のレビューとなってしまい、2もさほど期待していなかったのですが、今回は思わず落涙するシーンもちらほら。仲間が亡くなっていく事を防ぐ事が出来ない無力感や、それでも何か出来ないか模索する姿に胸が熱くなりました。今回もきれいごとではあるのですが、そのきれいごとに力強さが備わ...

1は結構辛口のレビューとなってしまい、2もさほど期待していなかったのですが、今回は思わず落涙するシーンもちらほら。仲間が亡くなっていく事を防ぐ事が出来ない無力感や、それでも何か出来ないか模索する姿に胸が熱くなりました。今回もきれいごとではあるのですが、そのきれいごとに力強さが備わったような気がします。3も機会が有ったら読んじゃおっかな。でも主人公の時代がかったしゃべりは未だになじめない。「のだ」とか使われたら実際の所失笑しかない。

Posted byブクログ

2016/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いただき物の本なので2から 映画していたのは知っていましたが、何の情報もなく 名前からして医学関係、映画のCMの雰囲気であまり深刻ではなく、暗くない話だろうなあぐらいで読み始めました。 終盤までは、主人公の話し方や周りの人々のキャラ設定が 受け付けなくて、早く読み終わりたい一心でした。。。 ところがトヨさんさんの最期とマゴさんの歌のシーンで 会社で読んでいたのに泣きそうになりました。 トヨさんとマゴさんのような夫婦は理想なんだろうな。 愛する人を看取って、2時間後に自分も自然と逝けるなんて、人間の最後としても理想難じゃないでしょうか。 そんな余韻を感じながら、次に内藤先生。 星空のシーンでまた泣きそうになり、初七日のお着物のシーンでも泣きそうに。 こちらも良い夫婦で、また良い人柄だったんだろうなとわかる最期でした。 初めのイメージとは違い、医学の話は全くなく ある意味で病院の日常、日常だけど慣れてはいけない日常 人が亡くなるのは悲しいことだけど、必ず迎えるもの。 亡くなる時にその人の人生が表れると思いたいものです。

Posted byブクログ

2016/04/12

飲み屋のマスターが粋過ぎて感動。 一止の毒舌に対して、笑いながらちゃんと受け答えする仲間たちが素敵で、そんな関係を築ける一止の人柄もまた素敵!なかなかそんな関係の友達や仲間はいないね〜。 医師ではない、人間の話をしているのだ は名言!!

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2016/04/02

悪性腫瘍の無情を扱う物語は狡い。どうあっても感情移入してしまう。それでも物語の中で終始一貫したテーマや名言、個性的なキャラクターでよりストーリーに深みが増しています。 3作目も早く読みたくなりました。

Posted byブクログ

2016/02/07

医者は医療従事者であり、また人である。という当たり前のことをなぜ見過ごしてしまうのか。ハッとさせられる。 父が信州生まれ。その父が治療中出会った医療関係者の方々を思い出し、本を読み進めながら改めて感謝して尊敬する。終末医療の担当医師の温かい眼ざしは忘れない。 山が大好きだった父を...

医者は医療従事者であり、また人である。という当たり前のことをなぜ見過ごしてしまうのか。ハッとさせられる。 父が信州生まれ。その父が治療中出会った医療関係者の方々を思い出し、本を読み進めながら改めて感謝して尊敬する。終末医療の担当医師の温かい眼ざしは忘れない。 山が大好きだった父を思い出し、場面が重なり号泣しすぎました。電車の中では読めない。

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2016/02/06

きっと泣くと思ってましたが、やっぱり泣きました。 私、夏川さんの本すごく好きです。 軽妙な言葉の掛け合いも、静かな中にある熱い信念も、温かなエピソードも、みんないい。 医師の仕事というのは、ものすごく忙しいものですね。 本庄病院のような病院はもちろん、今は訪問診療をされる先生も...

きっと泣くと思ってましたが、やっぱり泣きました。 私、夏川さんの本すごく好きです。 軽妙な言葉の掛け合いも、静かな中にある熱い信念も、温かなエピソードも、みんないい。 医師の仕事というのは、ものすごく忙しいものですね。 本庄病院のような病院はもちろん、今は訪問診療をされる先生も多いですが24時間対応で本当に頭が下がります。 仕事で接する機会が多いですが、一体、いつ休んでいるんだろうといつも思います。 私も仕事用の携帯を持ち歩いていますが、夜中に電話がかかってくることはほぼないものの、それですら緊急時には鳴る携帯というのは持ち歩いているだけで負担感があります。 まして、医師に至っては夜中であろうと電話はかかってきますものね。強い意思がないと、とても続けることはできないと思います。そこに感謝しすれこそ、そこに甘えて医師に対して過剰な要求をするなんて言語道断ですが、実際にそういう人がいるのも事実。 まさに、医師だって人間なんですよね。 医師にしかできないことというのはたくさんあるからこそ、ついつい医師自身も自分の体調や家族を置き去りにして我武者羅に奮闘してしまうものなのかもしれないですね。 私にはわからない次元ですが、力のある人なりの葛藤というのはきっとあるのでしょうね。 人間の命は生まれて、必ず死んでいく。 それは時に不条理だけど、ただ1つの例外もなく必ず皆同じ道を辿っていくのだから、どう生きるかはもちろん、どう死ぬか、というのは本人はもちろん、終末期に関わる関係者にとってもきちんと向き合わなくてはいけないことですね。 とはいえ、やっぱり本ですら、大切な人が亡くなるシーンというのは重たいですね。 砂山先生も好きですが、今回新たに登場した進藤先生もまた魅力的な人物ですね。 夏川さんの描く人物像が大好きです。 それに、信州の山々の描写もいいですね。読んでいるだけで想いが信濃の山まで飛ばされそう。 日本酒の知識があればもっと楽しめただろうに、と思うくらいに、お酒の名前もたくさん出てきますね。 小説としてももちろん最高にいい作品ですが、医師の方がフィクションとはいえこのような物語を書くということに強いメッセージ性を感じました。 ほんと、いい本だなあ。

Posted byブクログ

2016/01/25

半ばにある何気ない、ハルさんの「がんばってください、イチさん」と、イチさんの「任せておけ」の場面になんだか心がジーンとした。私は医師にはなれない。

Posted byブクログ

2016/01/04

『神様のカルテ』よりも、心温まるストーリーで泣けたぁー。 いつもマイペースな大狸先生が、机を叩いて涙を流さず泣くところ。 満天の星空の下で、千代夫人が古狐先生の隣で泣くとこ。 それぞれの思いが、本と言う紙を通して伝わってきて泣けた。 夫婦の絆、友情、家族愛がいっぱい詰まった話だ...

『神様のカルテ』よりも、心温まるストーリーで泣けたぁー。 いつもマイペースな大狸先生が、机を叩いて涙を流さず泣くところ。 満天の星空の下で、千代夫人が古狐先生の隣で泣くとこ。 それぞれの思いが、本と言う紙を通して伝わってきて泣けた。 夫婦の絆、友情、家族愛がいっぱい詰まった話だった。 そして、医者のほとんどが家族を犠牲にしてまでも患者を救わないといけない使命。 酷だなぁーって思う。 でも、そういう苦境を乗り越えてきたから、絆も深いのかな。 登場人物のそれぞれが温かくて、信州ののどかな背景と重なりあって良かった。 悲しいけど、心温まる話でしたぁ。

Posted byブクログ