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還るべき場所 の商品レビュー

4.3

99件のお客様レビュー

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2012/10/17

山の関しての知識なくしてもヒマラヤの凄さ、怖さが伝わってくる冒険エンタメ。最愛のパートナーを山で失った翔平と山の怖さから逃れられない竹原が最後に目指すのはやはり山でしかなかった。600ページを超える長編を一気に読んだ。

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2012/09/25

標高8000mという極限の状態だからこそ、そこに人間の本性が現れるというのがよくわかった。人の命は尊いが山という自然の中では簡単に吹き飛ばされれてしまう。そこに立ち向かっていく山男。なぜ山を愛する人はそこに苦労があっても登っていくのかということがわかった気がする。自分もいつか挑戦...

標高8000mという極限の状態だからこそ、そこに人間の本性が現れるというのがよくわかった。人の命は尊いが山という自然の中では簡単に吹き飛ばされれてしまう。そこに立ち向かっていく山男。なぜ山を愛する人はそこに苦労があっても登っていくのかということがわかった気がする。自分もいつか挑戦してみたい。

Posted byブクログ

2012/09/24

生と死が隣り合わせのヒマラヤで、登山家それぞれの人生が響き合う様を描くことで、重厚な物語となっている。 ----P310---- そもそも人生というのはつまらんものだ。若いうちなら勢いで突っ走れる。なんにでも夢中になれる時期がある。それがそのうち惰性になり、世間のしがらみに絡み...

生と死が隣り合わせのヒマラヤで、登山家それぞれの人生が響き合う様を描くことで、重厚な物語となっている。 ----P310---- そもそも人生というのはつまらんものだ。若いうちなら勢いで突っ走れる。なんにでも夢中になれる時期がある。それがそのうち惰性になり、世間のしがらみに絡みとられて、なにが面白いのかわからなくなる。しかしな、本当の勝負はそこから始まるんだ。つまらん人生に花を咲かせるのが本当の才覚で、モチベーションが希薄になったなんて愚痴を言っているうちはまだ半端者だ。砂漠のような人生に大輪の花を咲かせることのできる人間こそ一流だ。(父→翔平) -------- ----P316---- 普段我々は、意識するとせざるとにかかわらず、生まれてから死ぬまでの人生をあらかじめ敷かれたレールのように眺めている。あたかもそれが厳然と実在するもののように。しかしそれは違う。真の人生は不可視だ。それは生きてみることでしかかたちにできないなにかだ。そしてそれこそが、この世界で生きることを喜びに変えてくれる糧なんだ。(神津→竹原) -------- ----P409---- 人生とはやり直しのできない一筆書きのようなものだと思う。一度描いてしまった線は修正がきかない。できるのはその先をさらに描き続けることだけだ。たとえ予期せぬ手先のぶれで意図とは違う方向に筆が走ったとしても、そこから思いもよらない未来が開けることもある。(竹原) --------

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2012/09/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これは目からウロコ。山岳小説初体験の身としては、かなり面白かった。 そもそも、10日間くらいであらゆる山が登れると思っていた。まさか、3カ月もかかるとは。 世界最高峰の山、K2で、主人公翔平は、恋人聖美を失った過去をもつ。翔平を救うため、2人をつなぐロープを聖美自らが切断するという、自殺に近い方法で…。 4年後、アマチュア登山ツアーのガイドとして、再びK2に向き合うこととなった翔平。キース率いる、外国人登山隊の遭難を助けたりと様々なアクシデントが発生。山って大変なんだ…と改めて実感。荷物を運ぶポーターも必要だし、現地ガイドも。 ちょっとだけ見えた山の世界。素人にはわかならい魅力がありそうだ。

Posted byブクログ

2012/09/02

この著者初めてだし、600ページの大作だし、どうなるかと思ったけれど、週末で一気に読み終えた。山登りの技術的なことは分からないけど、登場人物がいいし、エンディングに向けては、ぐいぐい引き込まれた。すばらしい。

Posted byブクログ

2012/08/11

登山を知らない自分には臨場感や緊迫感が完全には理解できず残念。それでも終盤の展開には惹かれるものがあった。 山で恋人を失い、立ち直ろう、希望を見出そうとする男と、ビジネスで成功しある意味頂点を極めていたにも関わらず魂の糧を求めて果敢に山に挑む男と彼らを取り巻く男たちの熱いドラマが...

登山を知らない自分には臨場感や緊迫感が完全には理解できず残念。それでも終盤の展開には惹かれるものがあった。 山で恋人を失い、立ち直ろう、希望を見出そうとする男と、ビジネスで成功しある意味頂点を極めていたにも関わらず魂の糧を求めて果敢に山に挑む男と彼らを取り巻く男たちの熱いドラマが繰り広げられる。 でも最後はサラッと行き過ぎて、あれっ?という感じで終わってしまって残念。もう少し余韻が残る終わり方をして欲しかったかな。

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2012/08/09

「せつない部分も多いけど、清々しい話。本格山岳小説のような武骨さは少ないものの、読後感も非常に良く、名著といえるのでは」と、友人から薦められた。 確かに、読みごたえのある名著。 しかし、クライマーが主人公の小説は……パートナーの女性がクライミング中に事故死→ショックで引きこもり...

「せつない部分も多いけど、清々しい話。本格山岳小説のような武骨さは少ないものの、読後感も非常に良く、名著といえるのでは」と、友人から薦められた。 確かに、読みごたえのある名著。 しかし、クライマーが主人公の小説は……パートナーの女性がクライミング中に事故死→ショックで引きこもりに→数年後に弔いクライミング→紆余曲折あって恐怖を克服……ってパターンがこうも多いのか。

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2012/07/19

死に直面したときにどういう行動がとれるだろうか。自分は人のために動けるだろうか。絶望的な境地で、それでも生きようと努力する人々の姿に深く感動した。

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2012/07/02

全編に散りばめられたアイテムがクライマックスに向け、それぞれ重要な意味を発揮してくる。各登場人物のその後の人生も知りたくなる、登山という行為を通して人生の意義をも問いかける名作。

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2012/07/01

天空への回廊とは違い、本格的な山岳小説。 山の魅力、山の怖さ、山の人の魅力がよく書かれていて、面白かった~

Posted byブクログ