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十字軍物語(1) の商品レビュー

4.1

60件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

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2016/09/25

「アラブがみた十字軍」を、読了したので続いて久しぶりに塩野おばさんの説教を読む。 人食いしたのはサン・ジル軍の話のようだ。それも1回だけ。真実はどうなんだろう。 1巻は寄せ集めの軍が苦心してエルサレムに国を打ち立てるまで。 ボードワンがこうやって登場したのだとは意外だった。面白い...

「アラブがみた十字軍」を、読了したので続いて久しぶりに塩野おばさんの説教を読む。 人食いしたのはサン・ジル軍の話のようだ。それも1回だけ。真実はどうなんだろう。 1巻は寄せ集めの軍が苦心してエルサレムに国を打ち立てるまで。 ボードワンがこうやって登場したのだとは意外だった。面白い!

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2016/02/17

如何にして十字軍がイェルサレムを奪還したかが精密な筆致によって紡ぎ出される。読んでいて宗教とは何だろうと思わずにはいられなかった。

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2015/10/31

やっぱり塩野七生の書く歴史書は面白い。 歴史書ではないとの専門家(?)から批判があることは知っているが、彼女ほど歴史の面白さを伝えた功労者はいないだろう。 例によって、彼女の好みを基準にした書き方はあい変らずだが、そもそも歴史を中立で書くなんてあり得ないではないか。 ここは...

やっぱり塩野七生の書く歴史書は面白い。 歴史書ではないとの専門家(?)から批判があることは知っているが、彼女ほど歴史の面白さを伝えた功労者はいないだろう。 例によって、彼女の好みを基準にした書き方はあい変らずだが、そもそも歴史を中立で書くなんてあり得ないではないか。 ここは彼女の語り口に身を任せて(?)楽しもうではないか。 十字軍の主戦場はいま正に殺戮が繰り返されているシリアが中心である。 ダマスカス、アレッポ、トリポリ・・・などなど。 そして、イェルサレム、ガザ、ガリラヤ・・・と、聖書の世界と今のイスラエルとパレスティナ問題が重なる。 複雑な問題が絡み合ったこの地域のを知るためには十字軍は避けて通れない。 何気なしに読み出したのだが、面白さにハマってしまった。(^^ゞ

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2015/11/09

重い。電車の中で片手で持っていたら腕がつりそうになった。内容もズッシリ濃厚だ。最初はヨーロッパの諸侯の名前がなかなか入って来なかったけど、なれてくると面白くなってくる。それにしてもビザンチン帝国はカトリックではなくても同じキリスト教なのに足引っ張るなぁ。今のギリシャも似たような感...

重い。電車の中で片手で持っていたら腕がつりそうになった。内容もズッシリ濃厚だ。最初はヨーロッパの諸侯の名前がなかなか入って来なかったけど、なれてくると面白くなってくる。それにしてもビザンチン帝国はカトリックではなくても同じキリスト教なのに足引っ張るなぁ。今のギリシャも似たような感じかな。

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2015/08/05

今も中東で行われている戦火の元凶の一つがこの十字軍である。その十字軍というもののはじまりが、とても利己的でだからこそある程度制御ができていたというのが人間の救いの無さを見せつけている。まだ、この第一次十字軍ににおいて宗教の色はあまり出ていない。それが驚きだった。で、ある程度の制御...

今も中東で行われている戦火の元凶の一つがこの十字軍である。その十字軍というもののはじまりが、とても利己的でだからこそある程度制御ができていたというのが人間の救いの無さを見せつけている。まだ、この第一次十字軍ににおいて宗教の色はあまり出ていない。それが驚きだった。で、ある程度の制御なので遠慮無く虐殺が発生していたりするのだが、それがある程度まともに見えるあたりが、この問題の救いの無さを露呈しているのである。

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2014/04/11

「歴史はディテールが命」という七生ちゃんらしい、解説をふんだんに盛り込んだ歴史書兼物語。文章は『ローマ人の物語』調。小説よりも読むのにエネルギーがいるけど、そのぶん楽しさもアップ。ただし、夜に読むと睡魔が。。

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2013/09/23

第1巻は、第1次十字軍の前史から十字軍国家の成立と、第1世代の退場までが語られる。およそ900年も前のことなのだが、『ローマ人の物語』でもそうだったが、塩野七生の手にかかれば、それぞれの登場人物たちが実に生き生きと、しかも個性豊かに描かれている。若々しく颯爽と描かれるタンクレディ...

第1巻は、第1次十字軍の前史から十字軍国家の成立と、第1世代の退場までが語られる。およそ900年も前のことなのだが、『ローマ人の物語』でもそうだったが、塩野七生の手にかかれば、それぞれの登場人物たちが実に生き生きと、しかも個性豊かに描かれている。若々しく颯爽と描かれるタンクレディをはじめ、諸侯たちがパレスティナに入ってから、日々の闘いの中で成長していく物語として書かれており、躍動感にあふれた史劇となった。

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2013/08/28

ローマ人の物語の著者である塩野七生の新シリーズです。 神がそれを望んでおられる 十字軍遠征を決定したウルバン二世の言葉だそうです。 すごいね~よくそんなこと言えちゃうね~ 私は特定の宗教は信仰していないんですが、もし自分がローマ法王だったとしても こんなセリフを言う...

ローマ人の物語の著者である塩野七生の新シリーズです。 神がそれを望んでおられる 十字軍遠征を決定したウルバン二世の言葉だそうです。 すごいね~よくそんなこと言えちゃうね~ 私は特定の宗教は信仰していないんですが、もし自分がローマ法王だったとしても こんなセリフを言うのはちょっとためらう。 現在のパレスチナ問題を理解するにあたって 十字軍は避けて通れないだろ、と思って読み始めたんですが Wikipediaのパレスチナ問題を見てみると 特に十字軍はフィーチャーされてませんでした。。 Orz そんな昔のことは現代の人々はあんまり気にしてないのか。 我々、日本人は中東やパレスチナの問題に疎いです。 中東というと、みんなイスラム教なんだと思ってますが 古代の時代から中東は、ギリシャやヨーロッパと領土支配や交流が盛んで 一言では語れない複雑さをはらんでいます。 イスラム教にもキリスト教にも宗派がたくさんあるし 民族、政党、イデオロギーも百家争鳴の状態です。 そういった混乱を長らく安定的に制定していたのが エジプトのムバラクであり、サウジのサウード家であり、かつてのイラクのフセインでありました。 彼らは基本的に親アメリカ政権です。 現在、エジプトで政変が起きようとしています。 アメリカは表では中東の民主化を訴えていますが 本当に民主化が起きると心中は穏やかではないでしょう。 もしエジプトで政治の民主化が起きると まず間違いなくイスラム教系政党が主体の政権となります。 そして、おそらくはイランのように反米・反イスラエルとなり また百家争鳴の時代が始まるでしょう。 なお、この本はシリーズ全3巻のうちの1巻目で 2巻以降は今年中に順次刊行予定とのこと。

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2013/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カノッサの屈辱の直ぐ後の皇帝ハインリッヒ4世の復讐による教皇グレゴリウス7世追放事件、その後を受けて、ウルバン2世により、1096年に教皇の威令回復のために十字軍派遣が行われた?という冒頭からして、著者の明確な信念を感じます。第1回十字軍での、ブーリア公ポエモンドの甥タンクレディという若い将軍の25歳から36歳病死までの活躍は印象に残ります。ロッシーニのオペラの題名はここからきているのですね。そして、もう一人ロレーヌ公ゴドフロアの若い弟ボードワン。エジプト軍とのエルサレム攻防戦は一番印象に残る場面ではありますが、全体としてはまとまりを欠き、「ローマ人の歴史」と比較して、盛り上がりに欠けそうな予感がします。タンクレディと伯父ポエモンドの関係が、ヴィスコンティの映画「山猫」でアラン・ドロンとバート・ランカスターによって描かれていたとは、タンクレディがいかにイタリア人に愛されているかを示しているのでしょう。

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2013/06/29

十字軍の結成からエルサレムの解放~十字軍国家の確立までの20年あまりの物語です。純粋に宗教的動機から起こされた軍なのかと思いきや様々な思惑に彩られた純粋であると同時に打算的でもある人々が集まった軍団なのでした。 十字軍成功の最大の立役者とも言えるボエモンドが最後の最後で大チョンボ...

十字軍の結成からエルサレムの解放~十字軍国家の確立までの20年あまりの物語です。純粋に宗教的動機から起こされた軍なのかと思いきや様々な思惑に彩られた純粋であると同時に打算的でもある人々が集まった軍団なのでした。 十字軍成功の最大の立役者とも言えるボエモンドが最後の最後で大チョンボをやらかしてしまうのが教訓めいています。全てが上手くいっている時こそ落とし穴に気をつけねばならないということですね。 それにしても、優秀な人材が揃っていたとは言え、たかだか5万程度の軍勢で強大なイスラム教国相手によくぞ勝てたもんだと思います。これぞ神のご加護なんでしょうか?

Posted byブクログ