生物と無生物のあいだ の商品レビュー
生命とは何か?という誘い文句からこの本を手に取ってみたが、おもしろくひきつけられる部分はいくつかあったにしろ、幾分専門的で冗長な説明が多いように感じられた。ただ最後のエピローグの自然描写は僕に感動的な気持ちを引き起こしてくれた。
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「生命とは動的平衡(ダイナミック・イクイリブリアム)の中にある流れである」という生命観から、生命、DNA、細胞の仕組みを、それを発見した科学者のエピソードを交えながら語る。実験のプロセスや科学的方法論についても踏み込んで書いているところが面白い。説明がばつぐんにうまい。一気に読了...
「生命とは動的平衡(ダイナミック・イクイリブリアム)の中にある流れである」という生命観から、生命、DNA、細胞の仕組みを、それを発見した科学者のエピソードを交えながら語る。実験のプロセスや科学的方法論についても踏み込んで書いているところが面白い。説明がばつぐんにうまい。一気に読了。生命は機械と違って時間の中にあるという見方って、実は人間関係とか社会制度とかにもいえる。もしかすると、筆者は、最先端の生物化学研究者のキャリアを経て、近代的な科学観を否定に踏み込んでいるのか。
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ちょっと前にベストセラーになっていたやつ。これは相当面白い!理系の学問ってちょっと苦手意識あるから、これからもこういう本を読んでいきたい。 ちなみに、この人の文章の美しさには目を見張るものがあります。
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受験生で理系で生物系を目指す人にお勧めの本で、研究がどのように行われているか知ることができる。なかなかエキサイティングで日本の今の高校生に知ってほしいのはこういうことだと思っている。
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2008/01/06購入。思ったよりディープな世界。知らない世界を知れるのが本の魅力だなぁと、思ったのと同時に、知らない世界でも頭に入りやすい文章だなぁとも思いました。
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本屋さんの売れ筋ランキングにここ一年間ほどずっと入っていたので読んでみた。 硬い内容の本では無く、様々な角度から初心者でもわかりやすく丁寧に解説されている。生物の教科書に出てきた人物がノーベル賞を取るまでの裏話があり、途中で飽きさせないように書かれていた。
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途中までものすごーく面白かったのですが、最後どう締めるのかと楽しみにしていたら、あれ、そんな詩的な…と言う感じに終わってしまったのが少々残念。原子(だったかな?)の中には規則どおりに動かない部分があるから、ちゃんと動く率を高める為にこんなに体を構成するものが大きくなっているのだと...
途中までものすごーく面白かったのですが、最後どう締めるのかと楽しみにしていたら、あれ、そんな詩的な…と言う感じに終わってしまったのが少々残念。原子(だったかな?)の中には規則どおりに動かない部分があるから、ちゃんと動く率を高める為にこんなに体を構成するものが大きくなっているのだというのがびっくりでした。
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最近読んだ本の中ではベスト。圧倒的に面白かった。 生命とは何か、題名に沿って言えば、生物と無生物を分けるものは何なのか、という問いがプロローグの中に示され、それに対する筆者なりの考えが述べられる本、と簡単に言ってしまえばそういうことになる。しかし、その「筆者なりの考え」にいきつく...
最近読んだ本の中ではベスト。圧倒的に面白かった。 生命とは何か、題名に沿って言えば、生物と無生物を分けるものは何なのか、という問いがプロローグの中に示され、それに対する筆者なりの考えが述べられる本、と簡単に言ってしまえばそういうことになる。しかし、その「筆者なりの考え」にいきつくプロセスが、とんでもなく面白いのである。 生命とは何か、という問いは、哲学的なものではなく、純粋に科学的な問いである。したがって、筆者が本書で示している、筆者なりの考えに行きつくプロセスも、大きく言えば、その問いに関する科学史、もう少し学術的に言えば、先行研究の紹介、であったり、科学的な考察であったり、とこういう風に書けば、難しい・無味乾燥な科学本、と誤解されるかもしれないけれども、全くそうではない。この科学史なり、科学的な考察なりが、とんでもなく面白く、スリリングなのである。 生命とは何か、というのは、実際には生化学とか生命科学とか、と呼ばれる分野の最先端の研究テーマに関連していることだと思うが、それを、ここまで分かりやすく、かつ、面白く書ける、というのは驚きでもある。とにかく、お勧め。
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久しぶりに読んだ科学モノ。世間では評価が高いらしいけど、正直今一だった。 初出の連載をそのまま編集せずに本にしたようで、妙な風景描写が意味なく散りばめられているのが残念。NY やボストンの描写が非常に素晴らしいだけに、きちんと一貫性のある記述になっていれば、間違いなく著者の最高傑...
久しぶりに読んだ科学モノ。世間では評価が高いらしいけど、正直今一だった。 初出の連載をそのまま編集せずに本にしたようで、妙な風景描写が意味なく散りばめられているのが残念。NY やボストンの描写が非常に素晴らしいだけに、きちんと一貫性のある記述になっていれば、間違いなく著者の最高傑作になっただろう。 テーマが遺伝子/DNA構造発見の歴史やら、著者が行なったノックアウト・マウスの実験結果やら、動的平衡に関する(Steven J Gould を彷彿とさせる)やや強引な考察やら、多岐に及んでしまったのも、一冊の本としての一貫性を失わせた原因かもしれない。もうちょっとうまく継ぎようがあった、とは思うのだけれど。 というわけで、ジャンルは「ノンフィクション」じゃなくて「エッセイ」。
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これはお勧め。命とは何か、あるいは自分と周りにある「物」との間には実は境目がないのだということを分子生物学的に教えてくれる。 まさしく人は「塵」から生まれたのだ。
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