生物と無生物のあいだ の商品レビュー
DNAの発見から始まり、最先端分野(DNA)の研究成果を争う研究者の戦い、筆者自身の研究(細胞膜)について書かれている本。専門的になりがちな理系の分野であるにも関わらず、分かりやすく文学的な文章で書かれている点が特長といえる本書では、研究成果の正しさを証明する過程や、新しい分野の...
DNAの発見から始まり、最先端分野(DNA)の研究成果を争う研究者の戦い、筆者自身の研究(細胞膜)について書かれている本。専門的になりがちな理系の分野であるにも関わらず、分かりやすく文学的な文章で書かれている点が特長といえる本書では、研究成果の正しさを証明する過程や、新しい分野の研究をすすめていく研究者の思いなど研究に携わる人々の思いが詰め込まれています。自分が自分であり続けるためには、壊され入れ替わり続けなければならない――自分自身を見つめなおすきっかけになりました。(2008.2.18)
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生物の発生に関する新書。恐らく、文系の人にとっては、これくらいの記述に留めておくのが非常に読みやすくてよろしいのだと思う。理系の、しかもDNAをネタにしている院生にとっては、もう少し専門的な話をしてもらってもよかったけども。個人的には、生物系の学者さんの研究に対するスタンスが、工...
生物の発生に関する新書。恐らく、文系の人にとっては、これくらいの記述に留めておくのが非常に読みやすくてよろしいのだと思う。理系の、しかもDNAをネタにしている院生にとっては、もう少し専門的な話をしてもらってもよかったけども。個人的には、生物系の学者さんの研究に対するスタンスが、工学系のそれとは少し違うことが分って面白かった。
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素晴らしかったです。 生命は美しく、神秘的。 生命とは何か、という価値観が編集されました。 世界観が変わりました。
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生命とは何かについて、研究史を研究者として現場近くにいた人ならではの語り口でわかりやすく時に冗談を交え語ってくれている。 生命とは”自己複製を行うシステムである”という説の検証からはじめ”生命とは動的な平衡状態にある”との説にいたるまでの経過 を丁寧に色々のエピソードを交えながら...
生命とは何かについて、研究史を研究者として現場近くにいた人ならではの語り口でわかりやすく時に冗談を交え語ってくれている。 生命とは”自己複製を行うシステムである”という説の検証からはじめ”生命とは動的な平衡状態にある”との説にいたるまでの経過 を丁寧に色々のエピソードを交えながら興味深く説明してくれてい
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分たちの体が細胞レベルでどうなってるのかってことが丁寧に説明されていて、素人にもよく分かった。 また、研究室の体制がどうなっていて、どうやって研究してるのか?どうやって発見が生まれるのかについても書かれていて、とても興味深かった。しかし、この本の中で一番感銘を受けたのは、様々な発見の裏にある、研究者たちの情熱や先人たちの努力の積み重ねについてである。 世に知られる発見は、その何十倍、何百倍もの人々のたゆまぬ努力があってこそなんだということを知った。 研究に人生を捧げていても、日の目を見ずに生涯を終えていく研究者が沢山いること、でも彼らの研究の積み重ねのおかげで今日の科学があるということを知った。 研究だけに人生を捧げ、自分の寿命をすり減らしてまで研究に没頭する彼らの情熱に胸が熱くなった。それとともに、生物のしくみというのが、思った以上に複雑かつ巧妙であり、しかしながらうまく機能していることに衝撃を受けた。 私たち生命体がエントロピー増大の法則に逆らって、秩序を保ちながら生きていること、動的平衡を保ちながら生きていることは(科学的なことが理解できないせいもあるが、)私には奇跡としか思えない。私は無宗教ながら、これは神の仕業としか思えない。 また、エピローグでは、著者の少年時代のエピソードにも触れられており、ここに生物学者が生まれるきっかけとなった土壌を見ることができる。のどかな田園風景の中、様々な生命に好奇心を向ける少年の姿が目に浮かぶようだ。
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生命とは何か?という誘い文句からこの本を手に取ってみたが、おもしろくひきつけられる部分はいくつかあったにしろ、幾分専門的で冗長な説明が多いように感じられた。ただ最後のエピローグの自然描写は僕に感動的な気持ちを引き起こしてくれた。
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「生命とは動的平衡(ダイナミック・イクイリブリアム)の中にある流れである」という生命観から、生命、DNA、細胞の仕組みを、それを発見した科学者のエピソードを交えながら語る。実験のプロセスや科学的方法論についても踏み込んで書いているところが面白い。説明がばつぐんにうまい。一気に読了...
「生命とは動的平衡(ダイナミック・イクイリブリアム)の中にある流れである」という生命観から、生命、DNA、細胞の仕組みを、それを発見した科学者のエピソードを交えながら語る。実験のプロセスや科学的方法論についても踏み込んで書いているところが面白い。説明がばつぐんにうまい。一気に読了。生命は機械と違って時間の中にあるという見方って、実は人間関係とか社会制度とかにもいえる。もしかすると、筆者は、最先端の生物化学研究者のキャリアを経て、近代的な科学観を否定に踏み込んでいるのか。
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ちょっと前にベストセラーになっていたやつ。これは相当面白い!理系の学問ってちょっと苦手意識あるから、これからもこういう本を読んでいきたい。 ちなみに、この人の文章の美しさには目を見張るものがあります。
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受験生で理系で生物系を目指す人にお勧めの本で、研究がどのように行われているか知ることができる。なかなかエキサイティングで日本の今の高校生に知ってほしいのはこういうことだと思っている。
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2008/01/06購入。思ったよりディープな世界。知らない世界を知れるのが本の魅力だなぁと、思ったのと同時に、知らない世界でも頭に入りやすい文章だなぁとも思いました。
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