生物と無生物のあいだ の商品レビュー
生命とは「動的平衡」の流れであり、 それを保っていられるのは、 生物を構成する物質に「相補性」が 備わっているからである。 エントロピー増大に反するとても納得のいく、生物が存在することの答えに感じた。
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生命を化学反応の集積と捕らえる生命観は、どうかすると生物を機械的に解析するものかのように誤解されるが、筆者の研究家としての経歴と、分子生物学史上のあまり知られていない学者と業績(縁の下の力持ちをunsung singerと言うのを知る)と科学的解説とをないまぜた独創的な語り口で説...
生命を化学反応の集積と捕らえる生命観は、どうかすると生物を機械的に解析するものかのように誤解されるが、筆者の研究家としての経歴と、分子生物学史上のあまり知られていない学者と業績(縁の下の力持ちをunsung singerと言うのを知る)と科学的解説とをないまぜた独創的な語り口で説かれる、生命を時間の中の一回性のものとして絶えず編みなおされるものとして捕らえる動的平衡論は逆に生命と世界と物質との関わりの不思議さと美しさを感じさせる。
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NHKの「アルファブロガー」の特集以来、書評ブログを読んでからの本の選択が常になっている。 さすが、ブログを見て自分も読んでみたいとの思いからだから、はずれがない。 今回は、「生物と無生物のあいだ」福岡伸一 講談社現代新書 帯で茂木氏曰く、「文章がうまい人は稀有・・」という...
NHKの「アルファブロガー」の特集以来、書評ブログを読んでからの本の選択が常になっている。 さすが、ブログを見て自分も読んでみたいとの思いからだから、はずれがない。 今回は、「生物と無生物のあいだ」福岡伸一 講談社現代新書 帯で茂木氏曰く、「文章がうまい人は稀有・・」というところで、文章がうまいとはなんだろうにも、注目した。 前半は、それほどでもなかったが、後半からはぐっとひきつけられ、一気にという感じ。 とにかくたとえの例(ジグソーパズルやトリバネアゲハ)がすばらしい。わかりやすい。 これが、ジャーナリストではなく、最前線の分子生物学者がこんなにわかりやすい、魅力的な構成で文章を書けるところにびっくり。 生物にかかわる人は、やはり蝶が好き? もう一つ、難しい語句が多く出てくる。これもすごいし重みをましている。 拘泥、剽窃、正鵠を射る、陥穽、敷衍する、膂力、花綵、輻輳、久闊、僥倖、蔓、惹句 キーワード:動的平衡、膜のダイナミズム、トポロジー
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生命とは、実は流れゆく分子の淀みにすぎない!?——「生命とは何か」という生命科学最大の問いに、いま分子生物学はどう答えるのか。歴史の闇に沈んだ天才科学者たちの思考を紹介しながら、現在形の生命観を探る。ページをめくる手がとまらない極上の科学ミ...
生命とは、実は流れゆく分子の淀みにすぎない!?——「生命とは何か」という生命科学最大の問いに、いま分子生物学はどう答えるのか。歴史の闇に沈んだ天才科学者たちの思考を紹介しながら、現在形の生命観を探る。ページをめくる手がとまらない極上の科学ミステリー。読後、目に映る景色がガラリと変わる!
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