悪童日記 の商品レビュー
先輩方が大プッシュしてるのに全然読もうとしなかった。ようやく読んでみるかーと重い腰をあげたら。なんておもしろいの!!!で、周りに大プッシュ。拾ってくれる人少ない…。表紙がちょっと暗いしいまどきっぽくないし。 「バカ姉弟」大フリークの私は、超ワルなバカ姉弟を頭に浮かべて読んでた。
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市民図書館のリサイクル図書コーナーで発見、もちかえりました。今でもときおり読み返しています。ひたすら冷静なとこもさることながら作者のピリリときいたセンスも良いです。
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衝撃というか無情な結末。驚いた。こんな本があるとは。 おもしろいと言って許されるなら、おもしろいと言いたい。 続編読みたい。(20060709)
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なんともいえない残酷さを静かに、淡々と書いているところがものすごく怖かった。世の中の汚いところを目をそらさずに受け止めていく少年達の強さ、かしこさがとても不気味。 「黒くそまらずに白く生きる」ことも強さだけれど、「灰色になるくらいなら自ら真っ黒くそまろう」とするのも強さだと思った...
なんともいえない残酷さを静かに、淡々と書いているところがものすごく怖かった。世の中の汚いところを目をそらさずに受け止めていく少年達の強さ、かしこさがとても不気味。 「黒くそまらずに白く生きる」ことも強さだけれど、「灰色になるくらいなら自ら真っ黒くそまろう」とするのも強さだと思った。
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戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。...
戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に感動の嵐を巻き起こした、ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作。
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ハンガリー生まれのアゴタ・クリストフは幼少期を第二次大戦の戦禍の中で過ごし、1956年には社会主義国家となった母国を捨てて西側に亡命している。生い立ちがヨーロッパ現代史そのものを体現している女性である。彼女の処女小説である本作品も、ひとまずは東欧の現代史に照らして読めるが、全体の...
ハンガリー生まれのアゴタ・クリストフは幼少期を第二次大戦の戦禍の中で過ごし、1956年には社会主義国家となった母国を捨てて西側に亡命している。生い立ちがヨーロッパ現代史そのものを体現している女性である。彼女の処女小説である本作品も、ひとまずは東欧の現代史に照らして読めるが、全体のテイストは歴史小説というよりはむしろエンターテインメント性の強い「寓話」に近い。 そもそもこの小説には人名や地名はおろか、固有名詞はいっさい登場しない。語り手は双子の兄弟「ぼくら」である。戦禍を逃れ、祖母に預けられた「ぼくら」は、孤立無援の状況の中で、生き抜くための術を一から習得し、独学で教育を身につけ、そして目に映った事実のみを「日記」に記していく。彼等の壮絶なサバイバル日記がこの小説なのである。肉親の死に直面しても動じることなく、時には殺人をも犯すこの兄弟はまさに怪物であるが、少年から「少年らしさ」の一切を削ぎ落とすことで、作者は極めて純度の高い人間性のエッセンスを抽出することに成功している。彼らの目を通して、余計な情報を極力排し、朴訥(ぼくとつ)な言葉で書かれた描写は、戦争のもたらす狂気の本質を強く露呈する。 凝りに凝ったスタイル、それでいて読みやすく、先の見えない展開、さらに奥底にはヨーロッパの歴史の重みをうかがわせる、と実に多彩な悦びを与えてくれる作品である。続編の『証拠』『第三の嘘』も本作に劣らない傑作である。(三木秀則)
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三部作の一冊目。三冊の中ではこれが一番好きです。 色々と凄いと思った作品。残酷なことをしているんだけど、不思議と双子が怖いと思えない
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ダヴィンチ創刊号の表紙でみて初めて知った本。 一気に引き込まれて、最後は暗闇でいきなり灯りを目にした様な、夢から醒めたみたいな衝撃がある。このシリーズだけは一生手元においていると思う。
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当時の過酷な生活がこれでもかと、でも淡々と描かれている。 フィクションなんだけどこうゆう状況だったんだろうな。 もう少し表装が良かったらもっと手に取られる本であろう。
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これは、非常に、感想を持ちづらい作品だ。生温い感傷的な感想を述べるのならば、人間とはなんとえげつない生き物なのだろう。この一言に尽きる。しかしそんなあたりまえの一言で片付けていい問題ではない。えげつないという感想はそれこそ思考停止だ。 幼く美しい双子が、戦時中を生き抜くために、...
これは、非常に、感想を持ちづらい作品だ。生温い感傷的な感想を述べるのならば、人間とはなんとえげつない生き物なのだろう。この一言に尽きる。しかしそんなあたりまえの一言で片付けていい問題ではない。えげつないという感想はそれこそ思考停止だ。 幼く美しい双子が、戦時中を生き抜くために、あの手この手の知謀を巡らし、利用できるものならば、己の肉親ですらも利用する。淡々とした文体で描かれる、恐ろしくも整然とした、悪童の日記。
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