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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2017/07/14 |
JAN | 9784062937214 |
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商品レビュー
3.8
151件のお客様レビュー
次回の読書会課題図書。 未だ混沌の中にある1970年代後半の台湾。蒋介石の死の翌月、当時17歳だった主人公、葉秋生の祖父が殺害されたところから物語は流れだす。 なんて饒舌で壮大でちっぽけな物語なんだろう。 中国近代史を背景に感じさせながら、 葉秋生の視点から現在と過去、近未...
次回の読書会課題図書。 未だ混沌の中にある1970年代後半の台湾。蒋介石の死の翌月、当時17歳だった主人公、葉秋生の祖父が殺害されたところから物語は流れだす。 なんて饒舌で壮大でちっぽけな物語なんだろう。 中国近代史を背景に感じさせながら、 葉秋生の視点から現在と過去、近未来を自在に語り、ときに壮麗なレトリックをふんだんに織り込んで400頁もの長編小説でありながら、一瞬たりとも飽きさせないエンタメ作品に仕上がっている。 これは直木賞受賞も頷ける…。 物語の軸は祖父の死の謎を追うこと、 彼の何気なくも特別な青春の日々だ。 70年代後半の、雑多で暴力的で秩序も清潔さもない、だけど根拠不明の抱擁力からくる不思議なあたたかさについ惹かれてしまうカオスな台湾は、そのまま主人公の祖父に、そしてそのルーツにある中国大陸へと印象が重なる。 読んでいる間、それこそいろんな感情がめまぐるしく湧いてきて、気がつけば眉をひそめていたり、ちょっと吹き出したり、自分でも全然思いがけないところで涙腺が緩んだり。 テンションが高いわけではないのに、明快かつパワフルな文章で物語にグイグイひっぱられる。 こんなにいろいろと読んでいる最中の読者の表情を変えてしまう本も珍しい。 いろんな人生哲学も勝手に読み取ったんだが、これを読んで思ったのは、人間が生きていく中で、ズバっと指標になる簡単なフレーズなんてないんだなということ。流れていく時間の中で、その都度出会った大事な言葉を、拾っては捨てて、そうやって過ごしていくんだろう。 わりと長編なのに休めるところがないし、顔も頭もめちゃくちゃ疲れたけど、没頭させられる快感には変えがたい。 めーっちゃ面白かった。
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文学。読み応えがあり、文章も骨太。登場人物の読み方が難しくてとっかかりにくかったけど、十分満足できた。ああ、小説だなぁ。
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https://www.nikkei.com/article/DGKKZO82738110T10C24A8BE0P00/
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