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神々の沈黙 意識の誕生と文明の興亡
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 紀伊國屋書店 |
発売年月日 | 2005/04/06 |
JAN | 9784314009782 |
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神々の沈黙
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大塚信一2024「岩波書店の時代から 近代思想の終着点」の中で良書として何度も参照されていたので読んでみた。 以前「無意識の発見」(エレンベルガー著)という本を読んだことがある、それは「無意識」を発見するまでの苦難の道だった。 この「神々の沈黙」は逆に「意識の発見」である。BC...
大塚信一2024「岩波書店の時代から 近代思想の終着点」の中で良書として何度も参照されていたので読んでみた。 以前「無意識の発見」(エレンベルガー著)という本を読んだことがある、それは「無意識」を発見するまでの苦難の道だった。 この「神々の沈黙」は逆に「意識の発見」である。BC2000年以前は、自分という概念がなく神に祈ることもなかったと言うのだ。 端的に言えば、BC2000年以前は、右脳が支配する無意識だけだった。その仮説の証拠をとくとくと著者は解説している。 意識がないBC2000年以前の人間は幸福だったと言いたいような展開で、意識みたいなよけいなものがあるから統合失調症などがおこるのだ、といった感じ。 この本で、人類史の勉強はできたが、その「BC2000年に意識は芽生えた」というトレビアを知って「今の人間の幸福」になんの役に立つのだろうか? 否定ばかりではなんなので、こう考えたらどうだろう。 意識の中に、合理的に「神」を位置づけるのだ。つまり、左脳の中の仮想右脳モデル「神」だ。 これなら、とても実践的で、将来性がある。しかし、考えてみれば、今の宗教はすべて、もうすでにそうなっている。 だいたい、祈ること自体、強欲で「右脳が発信する神」らしくない。 ま~、それほどBC2000年以前の人間は異質な精神世界の持ち主だったということだろう。 正岡正剛の千夜千冊に解説あり https://1000ya.isis.ne.jp/1290.html
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"意識"の起源に迫る大胆な仮説。大著の概括を端的に表す題名が俊逸。大脳左半球にあるウェルニッケ野に相当する右半球の箇所が左半球のブローカ野に電気刺激を送り、現実と違わぬ幻視や幻聴を引き起こすとする”二分心”。時とともに右半球のウェルニッケ野”であったもの”は役...
"意識"の起源に迫る大胆な仮説。大著の概括を端的に表す題名が俊逸。大脳左半球にあるウェルニッケ野に相当する右半球の箇所が左半球のブローカ野に電気刺激を送り、現実と違わぬ幻視や幻聴を引き起こすとする”二分心”。時とともに右半球のウェルニッケ野”であったもの”は役目を終え、天の声を喪失した混沌から言語化による”心の空間化”と”物語化”が任を承継し、古代の神々は沈黙する。 有名な脳科学実験で、言語と意識、行動と意識との逆接関係の結果が幾つかあるが、”直喩”から”比喩”と”被比喩”との”投影連想”による言語化による意識めいたものの発生が興味深い。オノマトペから事象事物の識別が発生し、言語が共通認識として確立し思惟が外部化しクロニクルという概念が誕生する。 一から十まで”二分心”に結びつけようとする傾向は多々あるが、脳科学・史学・言語学・考古学といった幅広い知識や文献を用いて検証・論証しており、非常に読み応えがあって面白い。
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メモ→https://x.com/nobushiromasaki/status/1822254920138961307
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