星を掬う の商品レビュー
「わたしの人生はわたしのものだ。」 当たり前のことなのに、はっとさせられます。 辛い過去を人のせいにするのは楽だけど、いつまでも過去に囚われて自分の人生を歩くことを妨げてしまう。 読むのが辛い場面もあったけど奥深い話でした。 タイトルが秀逸です。
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陰鬱な描写が辛いところもあるが、通して読み続けられた。面白かった。 トラウマへの対抗ってどんなに周囲の理解が深くても自分がそれにちゃんと向き合うことをしないと始まらないんだけど、向き合う下地をつくってくれるのはそんな周囲の深い理解ではある。 恵真と千鶴が家族のような信頼関係を築いていく描写が繊細で暖かくて読み進める支えになった。 弥一も岡崎も美保もこれだけ集まると極端なキャラクターだなとは思う。
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勢いよく一気に読んでしまいました。 登場人物の台詞の中で色々説明してしまうことが気になった。 こんなさりげない説明を会話の中ではいれないよな、っていう不自然感。
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辛い過去をずっと引きずっているアラサーの千鶴が色んな人と出会う話。親から捨てられたことに辛い思いでがある。しかしその事にずっとすがって生きてきたことにより何もかも上手くいかない。上手くいかない理由は母親のせい。そんな考えを出会いとともにかえられ、最終的に母親が自分を捨てた理由をしり、人生が明るくなった物語。凄く辛かったし心が疲れる感覚があった。でも読んで良かったです。
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その子さん、ありがとう❗ 大感動です。しかも凄くさわやかな気持ちになれました。確かに52ヘルツ超えたかもって思います。
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千鶴が夫から逃げるために向かった「さざめきハイツ」には、かつて自分を捨てた母・聖子がいた。他の同居人は、家事を完璧に担う彩子と、聖子を理想の「母」と呼び慕う恵真。「普通」の家族関係を築けなかった者たちの奇妙な共同生活は、うまくいきかけたものの、聖子の病で終わりを告げ―。(e-ho...
千鶴が夫から逃げるために向かった「さざめきハイツ」には、かつて自分を捨てた母・聖子がいた。他の同居人は、家事を完璧に担う彩子と、聖子を理想の「母」と呼び慕う恵真。「普通」の家族関係を築けなかった者たちの奇妙な共同生活は、うまくいきかけたものの、聖子の病で終わりを告げ―。(e-honより)
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解説にもありましたが、私もそう感じました。 52ヘルツのクジラたち や ぎょらん を超えるとても良い作品だと思います DV、若年性認知症 など社会問題がこの物語の中にあり その厳しさを感じました。 私の人生はわたしのものだ これは強い言葉で心に響きました。愛を感じ、温かくな...
解説にもありましたが、私もそう感じました。 52ヘルツのクジラたち や ぎょらん を超えるとても良い作品だと思います DV、若年性認知症 など社会問題がこの物語の中にあり その厳しさを感じました。 私の人生はわたしのものだ これは強い言葉で心に響きました。愛を感じ、温かくなる そんなふうに感じた作品でした。
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おめでとうございます、から始まる。。 一瞬、どんな楽しい話になるのかと想像したのだけど、 話は どんどん暗い闇へと進んでいく。。 暴力と貧困の…そのすさまじさ。 元夫のDVから逃れようと 千鶴は自分を捨てた母、聖子がいるという家にやってくる。 母、聖子と同居している恵真もまた ...
おめでとうございます、から始まる。。 一瞬、どんな楽しい話になるのかと想像したのだけど、 話は どんどん暗い闇へと進んでいく。。 暴力と貧困の…そのすさまじさ。 元夫のDVから逃れようと 千鶴は自分を捨てた母、聖子がいるという家にやってくる。 母、聖子と同居している恵真もまた 壮絶な過去があり、 家事を担っている彩子さんも悲しい過去を持つ。 千鶴は自分の苦しい人生は、母が自分を捨てたからだと ずっと母を憎んで生きてきた。 行き場のない千鶴は ここで生活し始めるが、同居する母との距離は離れたまま。 けれど、同居人、訪問者、そして新たな同居者とのかかわりの中で、 千鶴の気持ちに変化が現れる。 傷つけられても 傷つけても どこかで追い求めている母と娘は やがて。。。 親と子の関係、DVと暴力、そして介護。 これらの描写がとても鋭くて ザクザクっと突き刺さってくるのだ。 「52ヘルツのクジラたち」でも、そうだったけれど、 闇を抱えた人物を、なんでこんなにわかるの?…ていうくらい繊細に、あるいは大胆に描写している語彙力は圧巻。
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不平不満を他人のせいにしがちな自分にも気づいてしまう、ちょっとしんどい本。 母から捨てられた千鶴、母を捨てた 美保、親のいない恵真、DV、ストーカー、性暴力、若年性認知症、介護。 女性たちの再生物語。
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傷つけながらも求め合う母と娘の再生の物語。 母と娘、親子でありながらも同性同士、相性が合わないこともあるのかもしれません。(うちの家族を見ていても感じることがあります。) この物語の母と娘の痛々しいほどの心のすれ違いが描かれ、読むのが辛い場面もありましたが、この親子を取...
傷つけながらも求め合う母と娘の再生の物語。 母と娘、親子でありながらも同性同士、相性が合わないこともあるのかもしれません。(うちの家族を見ていても感じることがあります。) この物語の母と娘の痛々しいほどの心のすれ違いが描かれ、読むのが辛い場面もありましたが、この親子を取り巻く人たちの優しさに救われながら読み進めることができました。 とても身近な存在でありながら、もしかしたら深くわかり合うのが難しいのが家族なのかもしれません。 それでも、どんなことがあろうと、母と娘の間にも深い愛が存在するのだということを信じたくなりました。 読み終わって、題名に込められたメッセージが深く心に伝わってきました。
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