わたしの知る花 の商品レビュー
五つの短編から構成されており、一話ごとに語り手が交代していきますが、共通して全ての話に登場する老人がいます。 それがこの物語の中心となる、葛城平という人物です。 過去のとある事件をきっかけに、孤独な人生を歩まざるをえなかった平は、何を想いながら絵を描き続けるのかー。 それぞれの...
五つの短編から構成されており、一話ごとに語り手が交代していきますが、共通して全ての話に登場する老人がいます。 それがこの物語の中心となる、葛城平という人物です。 過去のとある事件をきっかけに、孤独な人生を歩まざるをえなかった平は、何を想いながら絵を描き続けるのかー。 それぞれの語り手を通して、平がどのような人生を歩んできたのかが徐々に明らかにされます。 どれだけ相手を大切に想っていても、タイミングが合わなかったり、ちょっとしたすれ違いが生じることで遠く遠く離れてしまうこともあるんだなぁ、、と感じました。 切ない余韻が残ります。 エピローグの最後のセリフが好きです。 「どれだけ苦しい生活でも、大切な出会いや大切な育みは止められないもんだねえ」 「最後まで、生きてくしかないんだよねえ。どれだけすれ違っても、大事な相手も一生懸命生きてると思って、願って。ひとは、それしかない。たまに会えたら、めっけもんさ」
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女の強さ、ずるさ 男の弱さ優しいを感じた。 心の傷を癒すのは難しい、消せない、 傷がトラウマの如く蘇る。それでも自分を相手をこれ以上傷つけずに生きて生きたい。
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色々展開があったけど、端正な容姿と優しさを併せ持つ平の不幸な一生を記した物語だった。最後は大恋愛の末の不幸がやってきた。報われない。。
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最初はなかなか読み進まなかったけど面白かった。お花と絡めてあるみたいだけど全然気づかず。時もあっちゃこっちゃしてもう一回読んでみようかと思ったけど結局やめた。全然出てこない(出てきたのかな?)大家さんのお母さん、1番偉い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
どの登場人物にも感情移入出来なかったけど、 先が気になって、読むのを止められなかった。 かなり終盤で泣いた。 この物語、私にはとても悲しく感じたけど、 読後感は良かった。 でも、やっぱり悲しく思うのは悦子に感情移入 しちゃったからだろうな。 平も悦子もお互いを思い続けてたのに。 あーやっぱり悲しい。 生きてるうちに幸せが私は好き。
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平さんの優しさがゆえの上手くいかない人生 色々な事がちぐはぐになってしまう タイミングの難しさ、少しのずれで運命は変わってしまう 過去と現在が繋がっていく面白さがある 平さんがどんな絵本を書いていたのか 絵のタッチ等、見たかった
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絵を描く1人の謎の老人と何らかの関わりがある人々の物語。家族や友達など普段近くにいる存在であっても、すれ違いなどで上手くいかないこともある。そんな後悔や迷いを抱えながら生きつつも互いを知ろうとすることが大切だと感じた。何度も涙が零れました。
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安珠と平さんの出会いから物語がどんどん広がっていく。人は出会い、ほんの小さな出来事、タイミングのズレや言葉で大きく人生を変えてしまう。些細な間違いが大きな後悔を呼ぶ。それが人生なのだと悲しい程突きつけられる。 平さん、優しすぎるよ… そして最後の悦子さんの言葉が良かった!
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一気に読了。 平さん、複雑な人生でも、「友達でも、好きな奴でも。一緒に生きていきたいと思う奴には必死で食らいついて、向き合え。後悔しないように」なんて、言えるようになるなんて。 そして、野口さん 「他人が誰かの生き方を否定する方がおかきいんだ。否定した奴らは否定するだけで、お...
一気に読了。 平さん、複雑な人生でも、「友達でも、好きな奴でも。一緒に生きていきたいと思う奴には必死で食らいついて、向き合え。後悔しないように」なんて、言えるようになるなんて。 そして、野口さん 「他人が誰かの生き方を否定する方がおかきいんだ。否定した奴らは否定するだけで、お前の人生を保証してくれるわけじゃない。お前が、お前に素直に生きることだけが、正解だよ」 なんて素敵すぎる。
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1人でひっそりと亡くなった老人。彼の波乱万丈な人生を辿る。生きていく中でさまざま岐路で選んだ人生、選ばなかった人生。言えなかった言葉。握らなかった手。苦しくて悲しい。いろいろな思いを抱えてそして相手を思いやりながらも苦しい方を選んだ二人。それでも最期は一人じゃなかった。哀しくて切...
1人でひっそりと亡くなった老人。彼の波乱万丈な人生を辿る。生きていく中でさまざま岐路で選んだ人生、選ばなかった人生。言えなかった言葉。握らなかった手。苦しくて悲しい。いろいろな思いを抱えてそして相手を思いやりながらも苦しい方を選んだ二人。それでも最期は一人じゃなかった。哀しくて切なくて泣けた。たくさんの時間が過ぎたけれどそれでも最後は幸せを感じたと思いたい。
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