俺ではない炎上 の商品レビュー

浅倉秋成(著者)

2024/11/27

終始話のテンポもよく一気に読了しました。
クライマックスにかけての展開はしっかりとミスリードされて気付いた時の、驚きも◎
また、一貫して語られる「自分は悪くない」という価値観について非常に考えさせられました。SNSでの無責任なコメントはどれも実際に見たようなものばかり。
主人公の自己評価と他者からの評価のギャップについても、自分自身思い当たる節もありそういう面ではストーリー本筋よりもこの作品の魅力かもしれません。
犯人の動機付けは少し強引というか希薄かな？

2024/11/26

「六人の嘘つきな大学生」が楽しめた作者さん。この本も皆さんの★が多めだったので期待していたのだが、私にはさっぱり面白くなかった。

主人公がいきなり追われる身になる巻き込まれ型サスペンスだが、これまでこの手の話を色々と見聞きしてきた身には、グダグダと続く逃亡劇がなんともパッとしない。
流し読みもしながら何とか読み進めたが、仲人をした元部下なら助けてくれるに違いないと訪ねていくのには力が抜ける。作者の言いたいことには必要なパートだったかもしれないが、逃亡劇としてはなんだかなあ。
取引先の営業担当がSNSのおかしな日本語から無実を信じてくれるところが唯一よかった。
考えられた話だと思うしまんまと騙されはしたのだが、無理やり持っていかれたようなところもあって、タネ明かしされてもかなりのモヤモヤ感が残った。

2024/11/25

とても面白かった。
最初から最後までハラハラしました。
犯人の名前が明らかになったところで、ん？どういうこと？となってしまったが、あとでネットで考察を調べてやっと理解できた。

2024/11/22

自分がやってもない犯行がSNSでばら撒かれ、炎上してしまった男。誰1人仲間がいない、誰しもから疑われる中繰り広げられる必死の逃亡劇！
本当の事件の犯人、そして真相は！？

物語の作り込みが上手く、常に先が気になり読む手が止まる事がなかった。
伏線も非常に巧妙で、物語に仕掛けられたトリックにも完全に騙された。
多くの人はラストで理解が追いつかなくなる事もあるかもしれないが読み返す事で素晴らしさに気づくだろう。
ミステリだけでなく現代普及してるSNS、情報拡散の怖さについても考えさせられる作品だった。

とても面白くミステリ好きなら必ず読んでみて欲しい一冊。

2024/11/21

面白かったー！逃亡劇って読むのにちょっと苦手意識があるんだけど、読み出すと止まらない。
騙されたー。なるほどー全然分からなかった。
奥さんの気持ちも分かるなぁ。

Twitterのアカウントが大量に出てくるから、これだけあると実在するアカウントと被ったりするんじゃないかと思って、興味本位に山縣泰介アカウント検索してみたら…出てきてビックリ！
これは本作りの段階で作成されたのか、誰かが遊びで作ったのか…どっちですか？

2024/11/13

読み終えてすぐ山縣夏実のパートを全部読み返した。すごい…完全に騙された。
浅倉秋成に一生ついていきます、

2024/11/11

面白い本でした！
まさに現代に起こりえそうなことをテーマにしていて、読んでいて自分の身に起こったらと考えたらゾワゾワしました。

2024/11/06

逃亡劇は疾走感があってハラハラして面白かった。終盤は( ´︵` )ｳｰﾝ
騙されはしたけど動機も薄いしあまり驚きもなくてスッキリしなかった。

2024/11/09

ちょっと無理矢理感もあったが、ラストにかけてミステリーとしてのおもしろさがちゃんとあってしっかり騙されました。
何より、ジャーナリズム系の社会学を勉強している身としては社会派なのがすごく刺さりました。
SNSの普及によって膨大な量の情報が流れ、それに対して気軽に反応しているかもしれないが、そのワンタップが他人の人生を左右することになるかもしれないことを忘れてはいけない。

また、人間は誰かのせいにしないと自分を保てない生き物なのだと痛感しました。自分にも思い当たる節がある。自分の行動に責任を持ち生きていこう。

2024/11/03

読む手が止まらない。ただ物語の中での凶悪犯に対するネット上の反応が生々しすぎて読んでいて辛かった。私自身はX(旧Twitter)でツイートもリツイートも滅多にしないけれど、それは臆病ゆえにデマだとか誤報だとか詐欺だとかに巻き込まれたくないからなのだ。この本を読んでネットの怖さを追体験してしまうとともに、ネットをしていないから安全というわけではないという現実もあらためて突きつけられた。
逃亡劇だけでみても緊迫感があってハラハラするし、これだけ引っ張ってはたして納得の犯人が提示されるのかと心配したけれど杞憂だった。