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ジェンダー・クライム の商品レビュー

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73件のお客様レビュー

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2024/02/16

後半「実は…」が立て続けで、情報量がちと多すぎ。 あとがきのような謝辞を読んだら、長く抱えていた想いがあったようで。

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2024/02/15

天童荒太らしい事件が重なり合う。 無惨な遺体の犯人は誰なのか❓ その謎以上に語られる犯罪の数々に圧倒され、少し詰め込みすぎ?という感が無きにしもあらずですが。 ジェンダークライムは若い女性への暴行事件という事で、その他にも「旦那」とか「主人」という言葉を使わず「夫」と称すようにと...

天童荒太らしい事件が重なり合う。 無惨な遺体の犯人は誰なのか❓ その謎以上に語られる犯罪の数々に圧倒され、少し詰め込みすぎ?という感が無きにしもあらずですが。 ジェンダークライムは若い女性への暴行事件という事で、その他にも「旦那」とか「主人」という言葉を使わず「夫」と称すようにという話が盛り込まれる。 自分は抵抗なく「旦那」という言葉を使っており、それはジェンダークライムされているのだろうか?若い人には抵抗があるのかな?

Posted byブクログ

2024/02/15

ずっと読みたかったけれど、やっと読めた作家さん。 登場人物にみんなドラマがあって、余韻もよい。 性被害は、受けた被害者はもちろん家族の人生まで変えてしまう。 裁判までの苦痛な聴取も想像できるし、考えただけで重い気持ちになった。

Posted byブクログ

2024/02/14

読んでいてとても辛い小説だった。言葉の使い方だけの問題だけではなく真犯人は誰かを追求する話。言葉の使い方は難しい!時には差別用語になる事もある。今は障害者も障がい者と書き表わしたり。文中でも主人ではなく夫などと言い表わしている。

Posted byブクログ

2024/02/01

性被害についてはまだまだ男女で捉え方がだいぶ乖離していると思う。性被害は心を殺す、殺人となんら変わりない。性被害やDV、介護問題などさまざまな問題を絡め、刑事の矜持が事件の真相を暴いていく。理不尽にも犯罪に巻き込まれた被害者はもとよりその家族、そして加害者家族。最後は綺麗にまとま...

性被害についてはまだまだ男女で捉え方がだいぶ乖離していると思う。性被害は心を殺す、殺人となんら変わりない。性被害やDV、介護問題などさまざまな問題を絡め、刑事の矜持が事件の真相を暴いていく。理不尽にも犯罪に巻き込まれた被害者はもとよりその家族、そして加害者家族。最後は綺麗にまとまったけれど、実際はまだまだ苦しい道が続くんだろうな。

Posted byブクログ

2024/01/28

2024.1.27 フェミニズム勉強中の身としては、もう少し踏み込んで欲しかったなと感じた。 でも、全くジェンダーを考えたことのない人にとって、その入り口になる強い物語だと思う。

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2024/01/27

直訳すれば「性犯罪」となる本書。そのタイトル通り、集団レイプの加害者の父親が殺害され、全裸で発見された遺体には陵辱された痕跡があったという事件が発端となる。 基本的にはこの事件を担当する刑事たちを描いた警察小説と読める。しかしページを捲るにつれ話は膨らみ(脱線し)、自分がいったい...

直訳すれば「性犯罪」となる本書。そのタイトル通り、集団レイプの加害者の父親が殺害され、全裸で発見された遺体には陵辱された痕跡があったという事件が発端となる。 基本的にはこの事件を担当する刑事たちを描いた警察小説と読める。しかしページを捲るにつれ話は膨らみ(脱線し)、自分がいったい何を読んでいるのかがわからなくなった。 登場人物たちはこの国や社会が“当たり前”のこととして受け入れてきた男女の役割分担に疑問を投げかけ、呼称にまで口を出す。熱意は買うがうまく噛み合っていない印象だ。 皆が皆過去に傷を持ち、実は繋がっていたってのも安易に感じた。

Posted byブクログ

2024/01/27

 ずっと家族の軋轢をテーマに描き続けてきた作家・天童新太の久々の新作を手にする。デビュー当時の作品に一時のめり込んだものの、直木賞受賞作『悼む人』以降、長いこと(15年くらい)この作家から遠ざかっていたぼくであるが、今回手に取った本作を見て、物語の目指すコアなテーマ自体は全く変わ...

 ずっと家族の軋轢をテーマに描き続けてきた作家・天童新太の久々の新作を手にする。デビュー当時の作品に一時のめり込んだものの、直木賞受賞作『悼む人』以降、長いこと(15年くらい)この作家から遠ざかっていたぼくであるが、今回手に取った本作を見て、物語の目指すコアなテーマ自体は全く変わっていないなと思えた。  以前と異なるとすれば、エンターテインメント性が増したことだろう。警察小説というスタンダードな形を取ったことにより、ダブル主人公である鞍岡と志波の警察捜査小説という面が前面に出て、初の天童読者であれ取っつきやすい造りになっているように思う。若い頃の作者であれば、生理的にしんどい描写で、事件や罪の暗く残酷なイメージをもっと前面に出してみせたであろう。しかし、本書は普通の警察小説のようにしてあまり抵抗なく読み進むことができるのではないかと思う。  家族という作家の永遠のテーマはそのままに、本書ではもう一つの作家の個性とも言えるタイトルにもなったジェンダー・クライムにスポットを当ててみせる。いわゆるレイプである。集団レイプというシンプルな暴力を軸に置きつつ、その圧倒的暴力から周囲に拡大してゆく波紋の数々を精緻に描いてゆき、そのすべてに取り組んでゆく刑事たちの生きざまが本書の一番の読みどころなのだと言っていいだろう。  取り散らかしたような数々の出来事と謎のすべてが徐々に明らかになり、最終的にすべての謎が回収されてゆく終盤の構図は見事としか言いようがない。トリックとその解明ではなく、むしろもつれにもつれた人間関係図を鮮明にし、それぞれの個の動機と動線を明確にして行くのが本書で複数の刑事たちが果たす役割であるように思えた。それぞれの男女刑事たちの個性も明確で、謎めいた若き志波刑事の才能とその熱情の理由にも最後には意味が与えられるなど、いろいろな意味で心地よい。  ただこの作品の中に潜んでいる悪意や無反省、暴力やその動機の軽薄さなど、怒りの拳を振り上げたくなるような描写も多々散在する。根本的に罪を作るその無情なエネルギーが、被害者に決定的な不幸や死を与えるものである。そうした憎むべき性犯罪群に立ち向かう男女四人の刑事たちを中心とした熱い仕事ぶりや誠実な生き様こそが、この作品で感じ取るべき最大の宝であるように思えるこの作者らしい一冊であった。  練りに練られたプロットゆえ、登場人物の多さに辟易する点、改善されないものだろうか。国産小説には登場人物表がほとんど見られない。人物一覧がほぼ付加される海外小説に比べて読みにくいことこの上ない。これほど多くの名前を持った人物が登場する作品である。出版社には是非ご一考願いたい。

Posted byブクログ

2024/01/27

会話を中心に書かれているので、サクサク読めた。 ラストに書かれた2人の縁はすてきだった。 ジェンダー的な話でもあるし、ボリュームはかなりあるが、映画とかになりそう。

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2024/01/24

最初から最後まで読み応えのある話だった。 女性、男性と差別しているつもりはなくても、知らず知らずのうちに自身にもそういう意識が刷り込まれているなとつくづく思った。 捜査一課の志波と所轄の鞍岡がバディを組んで事件を解決していく。 ラストに明かされる二人の過去の接点に驚きを覚えるとと...

最初から最後まで読み応えのある話だった。 女性、男性と差別しているつもりはなくても、知らず知らずのうちに自身にもそういう意識が刷り込まれているなとつくづく思った。 捜査一課の志波と所轄の鞍岡がバディを組んで事件を解決していく。 ラストに明かされる二人の過去の接点に驚きを覚えるとともに、感銘を受けた。 天童作品は永遠の仔からだいたい読んでいて、考えさせられることが多い。 重い題材ではあったが、いい終わり方だったと思う。

Posted byブクログ