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ジェンダー・クライム の商品レビュー

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73件のお客様レビュー

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2024/03/19

天童荒太さんの作品にしては軽めかと思った。 暗い話だけど最後は少し明かりが見える感じ。 暴行事件はまだまだ軽んじる人もいるだろうし、裁判とかでの二次被害とか、お前も悪いんだろうみたいなのもあるんだろうけど、もっと周りの理解というかが得られるといいなと思う。

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2024/03/13

主題や書きたかったことの思いはひしひしと伝わるが、事件・プロット・ストーリが今一つで、面白い感じがあまりしなかったのが残念。

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2024/03/08

土手下に転がされていたのは、裸で縛られていた男の遺体。 その男は、集団レイプ事件の加害者の父親だった。残されていた「目には目を」のメッセージ。 とても重い内容である。 ジェンダー・クライム…性に纏わる犯罪は連鎖するのか…というなんとも苦しくて読んでいても心身が疲弊するようである...

土手下に転がされていたのは、裸で縛られていた男の遺体。 その男は、集団レイプ事件の加害者の父親だった。残されていた「目には目を」のメッセージ。 とても重い内容である。 ジェンダー・クライム…性に纏わる犯罪は連鎖するのか…というなんとも苦しくて読んでいても心身が疲弊するようである。 ひとつの犯罪が、多くの人を傷つけ、悲しませてしまう。家族までも巻き込んでしまい、終わりが見えないままである。 どうやったら苦しみから逃れることができるのだろうか…と。 すべては、親の責任なのだろうか…と。 いろいろな思いが交錯したが、なんとも言いようのない結末だった。 これは、子どもを育てる者の罪なのか…と。 メッセージの強い新たな警察小説のようでもあった。 捜査するのは八王子南署刑事課の鞍岡と本庁捜査一課の志波のコンビである。 若くてスマートな志波に言い負かされる節がある鞍岡だったが、志波目線も侮れなく反目しあうのかと思いきや上手く進んでいく。 最後になぜ志波が鞍岡と組みたいと思っていたかが明らかになり、この2人の最初の出会いに驚いた。 最後にこの件を入れることによって、鞍岡と志波の2人の良さを最大限に出してきたなぁと。 そうなるとこの2人の次なる話を期待してしまう。 人前で話すときは、夫のことを「うちの主人は」と言っていたが、これからは「夫」にしよう。 そう言えば、主人って言ってる人ってほとんどが50代より上の人なのかな。

Posted byブクログ

2024/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2024/01/15リクエスト 12 随分前に読んだ『永遠の仔』がとても良く、それ以来追いかけ読んでいる。 警察小説になったことで今までの、家族小説的なところは減ったように思う。 集団レイプに関わった本人、その家族、男女の刑事たち…と登場人物がとても多く、しかも読みにくい名字が多いため、入り込むまで時間がかかってしまった。 謝罪の言葉もなく生きる加害者たち。しかも権力や金銭で解決したつもりになり、やがて忘れてしまう。 一方で被害者が心身ともに深い傷を負い、家族も含め背負い続けていかなければいけないという事実。 土手に死体を転がされていた男性はレイプ事件の加害者家族だった。 そしてその犯人は、同じ加害者家族だった。 鞍岡と志波のエピソード、館花と父親のエピソードもとても深いものだった。志波とガールズサンクチュアリの来宮環紀の話をもっと知りたいと思った。 そして、わたしの主人はわたしだから夫のことは「主人」とは呼ばないことにした。というエピソードは自分自身同じように感じ実施していた為、もっと広まってほしいと思う。

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2024/02/25

久しぶりの天童さんの新刊。なかなか先に読み進めない重い物語。世の中少しずつでも良い社会にしていく努力しなければ。

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2024/02/25

裸で遺棄されていた死体には死体には暴行の跡とともに「目には目」というメッセージが残されていた...。人間の尊厳を冒し精神を破綻させるジェンダー・クライム(連性にまつわる犯罪)が連鎖していく。深く重いテーマを書きった労作。捜査に尽力する刑事鞍岡と志波の関係性にも納得!

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2024/02/23

・本作は暗く重く性犯罪をテーマにしてるだけあって複雑な心境を抱えたまま読みすすめました。 性被害者が罵倒されたり批判される世の中に一石を投じる作品になっているんではないかなと思いました。 ・警察のバディモノとして事件を追っていく姿が格好良く、エンタメ作品としても読みごたえがありま...

・本作は暗く重く性犯罪をテーマにしてるだけあって複雑な心境を抱えたまま読みすすめました。 性被害者が罵倒されたり批判される世の中に一石を投じる作品になっているんではないかなと思いました。 ・警察のバディモノとして事件を追っていく姿が格好良く、エンタメ作品としても読みごたえがありました。

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2024/02/19

集団レイプ事件の加害大学生の父親が殺される。復讐か? あまり面白くなかった。文体と描こうとする重い社会性のバランスの問題なのか、ストーリー展開に先が気になる感がないからなのか。

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2024/02/18

遺体に残された「目には目を」というメッセージ。被害者の息子には、性犯罪加害の前科があった。殺人事件と過去の事件の捜査を進めるうち、あきらかになってくる事件の波紋。ひどく重苦しく、しかし救いも感じさせられる重厚なミステリです。 性犯罪に対する捉え方って、本当に人によって違うものだと...

遺体に残された「目には目を」というメッセージ。被害者の息子には、性犯罪加害の前科があった。殺人事件と過去の事件の捜査を進めるうち、あきらかになってくる事件の波紋。ひどく重苦しく、しかし救いも感じさせられる重厚なミステリです。 性犯罪に対する捉え方って、本当に人によって違うものだと思います。もちろん悪辣で、許されるべきものではないのですが。しかし殺人などと比べると、感じ方の温度差が激しいのではないかと。「たかがそんなことで」「命まで取られるわけじゃなし」という意見もあるのでしょうね。だからこそ、その犯罪がのちのちまでも後を引く悲劇なのであるということは、もっと重く認識されるべきであると感じます。 個々のキャラクターがとても魅力的です。一見ひどく無骨で旧時代的に見えた鞍岡だけど、実はとても柔軟で気遣いのできる人物だし。飄々として見える志波も素敵。加害者サイドだと思っていたあの人やあの人も、実は苦しんでいたのだと思うと見え方が変わってきます。謝って許されることではない、のは当然ですが、まずは謝らなければ始まらない。起こってしまったことはどうしようもなくとも、せめてその先の悲劇は防げればと願うばかりです。

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2024/02/16

もっと重いのを想像していた。昔は天童荒太を読んだらもっと引きずっていたけれど、大人になったということか。

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