東京都同情塔 の商品レビュー
横文字ばかり使っていると、その言葉の意味がボヤけるっていうのが、なるほどと思った。 哲学的な話がたくさん出てきて、分かるような分かんないようなって感じで最後まで続いた。 そのまま引用されてるというChatGPTで生成された文章も全く違和感なかった。 生成AIを使った執筆これか...
横文字ばかり使っていると、その言葉の意味がボヤけるっていうのが、なるほどと思った。 哲学的な話がたくさん出てきて、分かるような分かんないようなって感じで最後まで続いた。 そのまま引用されてるというChatGPTで生成された文章も全く違和感なかった。 生成AIを使った執筆これからのスタンダードになるんだろうか。
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芥川賞受賞作品ときくと、純文学はちょっと、、と手に取らない方もいますが、とても読みやすかった。中学生から読めると思います。九段理江さんの他の作品も読んで見たくなりました。
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新しい世界観。隈研吾じゃない国立競技場の世界、パパ活ではなくママ活、犯罪者を擁護、いくつかの重要な既成概念や既成事実が逆説的に展開され、それらが組み合わさっているのがおもしろい。未来を見た思い。
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咀嚼できそうでしきれないから箇条書きでめも ・頭の中の検閲者には私の中にもいる ・「人からどう受けとられるか、誤解なきよう表現できるか」 ・「婉曲させた表現の中でどれだけ本質を伝えられるか」この狭間を行き来しているのが今の日本人のコミュニケーションなのではないか 言葉と日本人...
咀嚼できそうでしきれないから箇条書きでめも ・頭の中の検閲者には私の中にもいる ・「人からどう受けとられるか、誤解なきよう表現できるか」 ・「婉曲させた表現の中でどれだけ本質を伝えられるか」この狭間を行き来しているのが今の日本人のコミュニケーションなのではないか 言葉と日本人の関係を強く感じる一冊でした。
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「日本人が日本語を捨てて、日本人じゃなくなる未来」というフレーズが印象に残った。 私は20代前半だが、自分の親世代の年齢の人や私より若い年齢の人と話していて世代の違いを感じるほどここ数十年で日本人の生活、環境、価値観などが変化している。 普段生活していてあまり考えなかったが、この...
「日本人が日本語を捨てて、日本人じゃなくなる未来」というフレーズが印象に残った。 私は20代前半だが、自分の親世代の年齢の人や私より若い年齢の人と話していて世代の違いを感じるほどここ数十年で日本人の生活、環境、価値観などが変化している。 普段生活していてあまり考えなかったが、この本を読んで同じことが「言葉」にも通じていると思った。 今の時代では「ジェンダーレストイレ」と「全性別トイレ」は意味的には同じであるが、「全性別トイレ」は洗練さや配慮が欠けていると感じる。ただ、一昔前の日本であれば「全性別トイレ」という言葉に(全性別トイレ自体には違和感を感じると思うが)違和感を感じ無かったかもしれない。 日本人が日本語より英語、カタカナ語を受け入れ、使っていくことで価値観が変化していっている。 今を生きる日本人として、今変化している最中であろう「言葉」や「価値観」の多様性を認めて受け入れていくのが正解なのだろうか、かつて日本人が持っていた言葉、価値観、感覚を切り捨てていっていいのだろうか、と色々考えさせられる内容だった。
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これが言いたいのか?と感じるが少ししてどうやら違うかも、と感じる体験を何回か繰り返した作品だった。 検閲者といった牧名の内で起こる思考や彼女の台詞、現代すでに見え隠れしている不安が現実となった日本など、これから十分訪れる可能性のあるディストピアを、強烈に言語化している印象を受...
これが言いたいのか?と感じるが少ししてどうやら違うかも、と感じる体験を何回か繰り返した作品だった。 検閲者といった牧名の内で起こる思考や彼女の台詞、現代すでに見え隠れしている不安が現実となった日本など、これから十分訪れる可能性のあるディストピアを、強烈に言語化している印象を受けた。 舞台はタイムリーで、哲学的なアプローチもできる。楽しく読むことができた。 オリンピックやザハの競技場周辺の出来事を当時追っていればさらに楽しめたかもしれない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
犯罪者のための新しい刑務所"東京都同情塔"を建てる建築家の話、本作の5%はAIの自動生成がそのまま使われている、という触れ込みで、面白そうだったので本書を手にした。 犯罪者は塔内では自由に過ごせ、釈放が許された犯罪者も誰一人出ていこうとはしないという、ほぼ高層マンションのような居心地。 犯罪に手を染めるのは嫌だけど、俺だってこの塔に住みたいよ、と言っている人物もいたが、どの程度の犯罪者が入居できるかわからないが、人を殺してでも平穏な日常を欲する犯罪者予備軍が絶対いるというか、私でさえも守ってくれる人物がいなくなって社会からも切り離されたらやってしまうだろう。 刑務所自体の話というよりは、建築家の神経質な言葉へのこだわりの話の印象が強かった。 冒頭の建築家の思考文は、情報が詰め込まれすぎて読みずらく、まさかずっとこの調子じゃないだろうな?となんとか読んだが、その後は読みやすいやりとりが始まったのでこの文章の差も面白かった。拓人も、この人はノイローゼ気味なのだろうと思っていて、そう言われてから冒頭の文章を改めて読んだ方が内容が頭に入りやすかった。 カタカナを嫌うこと、何か発するごとに不適切でないかどうかを自身の内部の検閲者に確認をとってから発する行為、などは今の時代のあるあるだ。カタカナ用語が多すぎて着いていけない。 "東京同情塔"と"東京都同情塔"では、響き的に後者の方が好ましいのは分かるが、これを建築家はひどく感激していて、その感激具合を読んでいて私からしたら首を傾げたくなるが、それだけ言葉に取り憑かれているのであろうと分かる。 言葉の検閲というのが1番のテーマだったように思う。私としては、同情塔の仕組みとか、どんな犯罪者が入居してくるのか、入居した犯罪者たちのやりとりなど、そうゆうのをいくらか期待していたので残念だった。 世界観は面白く、建築家のことはあまり共感できなかったが、拓人の、人間が面白いという感性は良かった。
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ちょっと予想と違ってたな。罪人こそ同情されるべきで、最高の幸せな生活をするべきだということについて、ヘイト活動はあるらしいが、それはあくまで脚色で、ほとんど建築家の女性の頭の中のことが書かれているのですね。 全くレベルは違うのですが、カタカナに対する苦手意識とか、やたらに脳内...
ちょっと予想と違ってたな。罪人こそ同情されるべきで、最高の幸せな生活をするべきだということについて、ヘイト活動はあるらしいが、それはあくまで脚色で、ほとんど建築家の女性の頭の中のことが書かれているのですね。 全くレベルは違うのですが、カタカナに対する苦手意識とか、やたらに脳内の検閲者に対して言い訳しているとか、なんか分かるぅということが多かったです。彼女のように「やるべき」とか「でなけれなならない」とか言っていたつもりはなかったのですが、よく人から「断定口調」と批判されましたね。もっと彼女のように強くあればよかったなとか思いました。 採用されなかったザハ・ハディトの新国立競技場がこの世界では建っていて、その美しさに見とれるシーンがいいね。商業主義への痛烈な批判です。 日本語を捨てたら日本人じゃなくなるって、ほんま、そう思いますわ。SNSをはじめとする言葉への冒涜に危機を感じる人たちの叫びなのでしょう。
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著者の意図したものなのか分かりませんが、読了後も心がざわついております。 鉄は熱いうちに打てって事なんでしょうか。 東京オリンピック開催前のごたごた感とAI。 どちらもイマドキのテーマです。 ちなみに、今年はオリンピック開催年。 オリンピックの年になると、2020年の東京オリン...
著者の意図したものなのか分かりませんが、読了後も心がざわついております。 鉄は熱いうちに打てって事なんでしょうか。 東京オリンピック開催前のごたごた感とAI。 どちらもイマドキのテーマです。 ちなみに、今年はオリンピック開催年。 オリンピックの年になると、2020年の東京オリンピックのあの感じを思い出しそうです。(何を隠そう、我が家では「今でもあれは何だったんだろうか?」と話題になっている) 全く共通点がなさそうなオリンピックとAIを「東京同情塔」で結んでいるように思えました。 現時点では建築不可能な建築物の例として、国立競技場のザハ案で説明していると解釈しました。(結構なページ数です) こちらは物理的に不可能な建築物ですが、「東京同情塔(シンパシータワートーキョー)」は精神的に建築不可能な建築物なのだと思います。 新宿の一等地に都庁や高層ビルと並んで犯罪者・受刑者を収容する高層な建物(東京同情塔)を建てるって、かなり難しいですよね。。。(罪を犯す理由があったとしても。そこは同情できるけど、犯罪を犯したことは同情できない) 建物の高さって人間のステータスや身分の象徴だと思うのです。 高所得者・エリートの人と犯罪者とで目線が一緒って、前者の方はかなり複雑な心境になると思うんですよね。高層ビルの上から下を見下ろした時の優越感が味わえなくなるのって、どうでしょう? プライドが許せないと思いませんか?? エリート、高所得者だから出来る事を犯罪者もできるようになってしまう。しかも、彼らの税金を使って東京同情塔で生活している。 それらを考えると、東京同情塔が建つって事はまずないと思うのです。高額納税者は絶対に嫌がると思うし、東京同情塔を見るたびに心がざわつくことは間違いないでしょう。 (高額納税者でなくともざわつくよ) 心がざわつく建築物つながりでザハ案の話が効いてきます。 そして、このストーリーはAIと人間の関係性についても書かれています。 (このストーリーが斬新) AIがいかに人間に近づいていくのか?を取り上げた(シンギュラリティー)ものは見かけます。 しかし、こちらの小説は逆。 人間がAI化した先にあるものは?なのです。 マキナさんとタクト君の無機質な会話はAIに影響された末路なのかもしれません。 (最初はロボットなのかと思ったけど、人間だった) 会話に感情が感じられないのです。 しかし、以下の感情がある限り、人間とAIは切り分けられるのだと思います。(これが人間であるための救いとなる) ”でも僕の目を通した建築家の女の人じゃないと、なんか伝記にならないんだよ。なんとなくだけれど、でも絶対に、『違う』って体が拒否してる。僕の中に住んでいる検閲者が、それは伝記じゃなくてただの文章だって言ってる。フォルムとテクスチャーがない、ただのクソ文、ファッキン・テキストだって”(抜粋) そして、この感情が残り続ける限り「東京同情塔」は建設されないのではないでしょうか。 個人的にこんな風に解釈してみたけど、どうなんだろ。 浅はかすぎるだろうか。 いろんな切り口のある小説であることは間違いないです。 なんだかまとまりませんが、この辺で。
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新しいカタチのディストピア小説だった。 近未来の東京が舞台で、「シンパシータワートーキョー」の名前で、新しく高層の刑務所を建てる 建築家の物語で、建築家はその名前に違和感を抱いている。 すべてをカタカナで表現することに 違和感を持つ。 そこで、新たに名前の候補にあがつたのが、「...
新しいカタチのディストピア小説だった。 近未来の東京が舞台で、「シンパシータワートーキョー」の名前で、新しく高層の刑務所を建てる 建築家の物語で、建築家はその名前に違和感を抱いている。 すべてをカタカナで表現することに 違和感を持つ。 そこで、新たに名前の候補にあがつたのが、「東京都同情塔」だった。 第170回芥川賞を受賞した話題作。 生成AIで、文章を創り上げた部分があると、話題になった。
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