ザリガニの鳴くところ の商品レビュー
母親、兄妹、父親にもさられ1人で生活する少女、学校にも馴染めす、いかず、湿地でかもめや鳥たち自然とともに生きていく。一人ぼっちの暮らしの中でのさびしさ、人恋しさ、心の機微の表現にひきこまれていった。 そして、衝撃のラスト! これって、サスペンスの要素もあるんですかね! 人間関係、...
母親、兄妹、父親にもさられ1人で生活する少女、学校にも馴染めす、いかず、湿地でかもめや鳥たち自然とともに生きていく。一人ぼっちの暮らしの中でのさびしさ、人恋しさ、心の機微の表現にひきこまれていった。 そして、衝撃のラスト! これって、サスペンスの要素もあるんですかね! 人間関係、環境、愛情、色んな要素が絡み合ったすごい作品でした。 この作者の本をまた読んでみたい!
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著者が動物学者だからか生き物の表現が繊細で豊かで素晴らしかった。こんな文章描けるようになりたいな。 小学生の時、ハリーポッター読んだ時に感じていた自分が本の中にいるような没入感を久しぶりに味わえて楽しかった。
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2024のベスト3の一冊はもう決まりました。 評判通り、いや評判以上に良かったです。 あまり外国文学を読まないのと、本の分厚さ、はじめに登場人物の紹介があったところから(これはややこしいのではという印象を持ってしまった)、本当に楽しめるかな…とびびってしまったが、どなたかのレビュ...
2024のベスト3の一冊はもう決まりました。 評判通り、いや評判以上に良かったです。 あまり外国文学を読まないのと、本の分厚さ、はじめに登場人物の紹介があったところから(これはややこしいのではという印象を持ってしまった)、本当に楽しめるかな…とびびってしまったが、どなたかのレビューにもあった通り、一章一章が短いので非常に読みやすかった。中断もしやすかった。 カイアの幼少期の話と事件のあった現在の話が行ったり来たりしながら進んでいく。 母親が出て行き、兄や姉が出て行き、酒乱の最低な父親も帰ってこなくなり、7歳で途方に暮れながらも試行錯誤しながら料理をし、お金を得るための方法を考え、生き抜いたカイア。幼いカイアの、家族一人ずつ減っていく心細さ、絶望感には心が締め付けられた。 ジャンピン夫妻がいて本当に良かった。テイトがいて本当に良かった。 訳者あとがきにもあったように、この本は、ミステリであり、成長譚であり、差別や環境問題を扱う社会派小説であり、自然や風土を描いた文学でもある。でも、全く詰め込み過ぎた感じがなかった。 最後の方は涙、涙。読み終えた時はものすごく大きな感動に包まれた。読んで良かった。
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2024/4/12 読了 中弛みもなく、読みやすかった。いつもはストーリーが気になって、読み飛ばしてしまうことも多々あるけど、後半あたりに出てくるカイアの決心の言葉が、なぜか印象的に残り、あ、チェイスを殺したのは、、と。 しかし、最後まで犯人探しよりカイアの人生が描かれたので、犯人は分からないパターンかと思いきや、ラスト3ページの怒涛の追い上げ(?)! 満足
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とても面白かった。最初は結構読むのに時間がかかっていたが、途中から少女の成長を感じて面白かった。最後の一文まで見逃せない作品に初めて出会えた。 途中で出てくる差別や偏見など、考えさせられるものも沢山あって読んでよかったと思った。
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自然の描写と人間の感情が細かく描写されている美しい本。 思いの外ミステリー要素も面白く引き込まれた。
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“なぜ傷つけられた側が、いまだに血を流している側が、許す責任まで背負わされるのだろう?“ 湿地で青年の遺体が見つかり、容疑は6歳で家族から見放され1人で暮らしていた女性に疑いがかかることから始まるフーダニットミステリー。 作者が動物学者ということもあり、湿地とそこに生息してい...
“なぜ傷つけられた側が、いまだに血を流している側が、許す責任まで背負わされるのだろう?“ 湿地で青年の遺体が見つかり、容疑は6歳で家族から見放され1人で暮らしていた女性に疑いがかかることから始まるフーダニットミステリー。 作者が動物学者ということもあり、湿地とそこに生息している動物たちの描写が詳しく描かれ動物好きとしてはとても興味深く読んだ。 長編だが、章が短いので読みやすい。 少女の生い立ちや差別が蔓延している時代背景が、美しい自然の風景とは対象的に人間の醜さが引きたっている。 その中で登場する、自分が生き残りまた子を産むため今いる子を棄てる狐の話や、蛍が偽りの信号を出して誘い別種の雄を捕食することなどの様々な動物の生存戦略が、一見不思議かと思えるものの人間にも通じるものがあるなと思った。 むしろ、理性がある人間の方がタチが悪いともいえる。 動物学に興味がないと斜め読みしてしまうかもしれないが、犯人を考察する伏線にもなっていて、ラストを読み終えたときにはゾッとした。 ミステリー好きだけではなく幅広い方に読んで欲しい一冊だ。 こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ ・ミステリーが好きな人 ・動物が好きな人 ・自然の美しい描写が好きな人 ・文学が好きな人 ・社会派が好きな人
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湿地で見つかった青年の死体。疑いを向けられた"湿地の少女"の人生を追いかけながら真実に近づいていく。的なあらすじ。ミステリーと思って手に取った作品ですが、一重にそれだけとも言い切れず、社会派小説的な要素や、恋愛小説的な一面もあり、自然描写もかなり本格的だったり...
湿地で見つかった青年の死体。疑いを向けられた"湿地の少女"の人生を追いかけながら真実に近づいていく。的なあらすじ。ミステリーと思って手に取った作品ですが、一重にそれだけとも言い切れず、社会派小説的な要素や、恋愛小説的な一面もあり、自然描写もかなり本格的だったり中々読み応えのある一作でした。ミステリーとしては若干弱いと感じたものの、1人の女性の哀しくも素敵な人生を描いた小説としては非常に面白かったですり正直、途中の詩は読み飛ばしてましたが、読了後に見返すと色々思うところがあり、余韻に浸ることができました。
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良いとか悪いとか単純な言葉で終われないくらい一冊の本を通して色んな感情が生まれた。 結末に向かうにつれて少しずつ闇が迫ってくるような感覚。貝殻が見つからないといいな、このまま真相は闇のまま読者にお任せします、カイアはずっと孤独で不幸だったけど最後は満たされてましたで終わってと思いながら読み進めたけど残念ながらそうはならなかった。 500ページかけてカイアの一生を見たので今は大切な人を失ったみたいな気持ち。 ザリガニたちの鳴くところで美しい羽根を集めながら活き活き暮らすカイアが頭に浮かぶ。
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ラスト衝撃! 中盤まではカイアの孤独な湿地での日々をゆっくり時間をかけて読んでいたが、後半一気読み。 知識がないから全然違うかもしれないけど、湿地とか川とか想像しながら読んだ。面白かったー
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