ザリガニの鳴くところ の商品レビュー
ミステリーいらん
本屋の海外小説の棚を見ると、いちいち殺人事件がおきるのがうざったい。これも湖の動植物の話で充分。ミステリーでないと出版されないのか、日本の出版社もミステリーでないと出版しないのか?
パジャママン
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久しぶりの海外文学。 カタカナ苦手なので登場人物覚えられるか分からなかったけど、出てくる人数が少なくて理解できた! ミステリーというより一人の少女が成長する話だった。幼少期はどうしようもないくらい切ないと感じてたけど、色々外との関わりが増えたりして話が膨らみ良かった。 最後が急いでまとめられただけに、テイトと結ばれるシーンなど心変わりした描写はしっかり描いてほしかったな、、でも全体的にはとても良い作品だった!
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3.5くらいかな… 中盤までは湿地や自然の描写が浮かべなくて、それは多分鳥や草木をイメージ出来ない自分が居たからだと思います。だから読み進めるのダレました。 後半は色々と小説を読んでいて初めて法廷のシーンや弁護士や検察の主張のセリフや描写が本当に素晴らしくて感嘆しました。あのシーン面白かった。映像が頭にイメージ出来ました。 判決が出て、お兄さんに車で送られる中、カイアが兄に『あなたの中の荒地を見つめてほしい』みたいな独白とその下りがとても好きです。 無罪放免になって、テイトと結婚し、兄夫婦や甥や姪と『家族』っぽいやり直しの温かなシーンが出てきますが、なんか嘘くさくて、ラストを読むと、(あえてそう嘘臭い描写にしたのかなあ)って思いました。といってもカイアの心中は計り知れませんが、 小さな頃からの少女の孤独や不信はそう簡単に他人には満たせないんじゃないかと。 善悪は集団社会から疎外され一人で生きてきたカイアになにがルールで善悪かそこだけ従わせるのはズルいとは思います。でも、信じてくれてたジャンピンや奥さん、お兄さんや出版社の方やテイトの信頼や気持ちを裏切る行為は好きになれません。勿論彼女は性暴力や差別の被害者なのですが。 あとチェイスの結婚相手が法廷に出てこなかった(と思う)描写が無かったのもなんでだろうって。 ラストの貝の首飾りを捨てないで取っておいた理由もわからない。 監房でカイアの独白や煩悶、『なぜ私が!?』って描写が無かったのもやっぱりそうなんだな、って犯人分かって思いました。 残り数十ページの辺りで、本当にこれ話終わんの?って思いながら最後の方、読んでました。 事実を知らずに亡くなったジャンピン、好きになって、支えて、信じて、結婚して晩年を共に過ごし、彼女の死後、事実を知り、これからも生きなければならないテイト、それ考えるとちょっとつらいです。 あと、カイアの人間不信なトコ私そっくり。彼女の様な才能はありませんが。 アン・シャーリーみたいに、同性の女友だち最後まで出来なかったの、(あるいは作らなかった)可哀想。 あとルッキズムの話になりますが、カイアが男性に魅力的な外見をして無かったら物語が成立するのか、そして、研究や出版で社会的に有名、富も得ますが、その背後にはそれらをなし得ないで親や家族に捨てられ『ただ消えて行った』たくさんの数え切れないトラッシュのままのカイアたち、あるいは少年たちが居るのだと思います。
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あらすじでサスペンスミステリーだと思ったら、カイアの人生・湿地の自然・アメリカ社会のドキュメンタリーだった。 あらゆる要素が絡み合ってカイアの無罪を信じたくなる。 カイアがチェイスから暴力を受けた時はウワ〜最悪!って思った。 カイアは孤独でも生きていけるけど、誰かから加害心を向けられた時に一人で生きるのはグンと難しくなる。 保安官に訴えても自分の立場ではどうせセカンドレイプされるだけ…というのがキツい。 社会が犯罪から守ってくれないのは困る。 あとアメリカの裁判こんな感じなんだ〜って見れてよかった。 弁護士が強かった。 検察側にも弁護士側にも決定的な証拠がなくて、弁護士の口先で勝ち取った無罪だった。
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最後の最後までは世界観が細かく描かれており、それぞれの登場人物の心の移り変わりも読み取れて没入してしまいましたが、判決が下ってから終わりまでの書き方が好きではありませんでした。 結末の意外性を強めるための、読み取りにくい心情や今までの人物像とかけ離れた行動が多々気になりました。 カイアがジョディに怒りをぶつけるシーンや あれだけ拒否していたテイトをあまりにも 唐突に受け入れるシーン。 繊細に描かれていた心情は一体なんだったんだ? と思いました。 またあれだけ村人を毛嫌いしていたカイアが 地方紙に自分の詩を投稿していたっていうのも 全く行動として結びつかない…。 最後の数ページで一気に冷めてしまいました。 それまでが良かっただけに凄く残念……。
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私は、この本を読んで、「人生のピークは遅いほうがいい」って思うようになりました。 ノースカロライナの湿地で、たった一人で生きる少女・カイアの話です。家族に見捨てられて、村の人に蔑まれて、でも彼女は息をしている。著者が動物学者だからか、自然描写がほんとに細かくて、読んでいるとそこに...
私は、この本を読んで、「人生のピークは遅いほうがいい」って思うようになりました。 ノースカロライナの湿地で、たった一人で生きる少女・カイアの話です。家族に見捨てられて、村の人に蔑まれて、でも彼女は息をしている。著者が動物学者だからか、自然描写がほんとに細かくて、読んでいるとそこに身体ごと入り込む感覚があります。 何がいいって、この本は「ミステリー」として読んでも、「成長小説」として読んでも、「自然観察記」として読んでも、全部が成立するんです。複数の見方ができるというか。カイアという人物を、どの角度から見るかで、全然違う物語に見えてくる。 読み終わってから何日間も、このカイアのことを考えてました。完璧じゃない、親に見捨てられた、村に蔑まれた、男に裏切られた。でもこの人は、ここにいる。生きてる。その事実が、こんなに大事だったんだって気づきました。 子育てをしていて「正しい親なのか」って悩むことが多いです。でもカイアの人生を読むと、その迷いさえも含めて人生なんだって思えてくる。カマキリやアメリカザリガニの世界は残酷だけど、美しい。その両方があるのが世界なんだなあって。 翻訳もすごくいい。詩の翻訳も含めて、原文を読みたくなるほど。
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欧米の翻訳物の長編小説は久しぶりなので、その文体などに慣れ、ストーリに没頭するまで少し時間がかかった。寝る前はすぐ寝落ちしてしまうので、行き帰りの車内で読み進め、後半は一気に家で読んだ。 情報は氾濫し生成AIが台頭する昨今でも、遺伝子に組み込まれたその本質には逆らえない。本能は...
欧米の翻訳物の長編小説は久しぶりなので、その文体などに慣れ、ストーリに没頭するまで少し時間がかかった。寝る前はすぐ寝落ちしてしまうので、行き帰りの車内で読み進め、後半は一気に家で読んだ。 情報は氾濫し生成AIが台頭する昨今でも、遺伝子に組み込まれたその本質には逆らえない。本能は自然へと回帰する。 「人類堆肥化計画」にも通ずるところがある。 じわっとの自分の心に落ちていくような読後感だった。
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ラストがなければ星4にしてたかもしれない。 “なぜ被害を受けた側が赦すことで前に進まなければならないのか” 許しを求められる立場にされることへの違和感や不条理を突くような一文が特に印象に残った。 孤立が弱さじゃなく生きる力に変わっていく過程が、物語の芯としてしっかりと響いた。しばらく余韻に浸る。
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人間の生殖を野生の生殖と合わせて考察するカイアが湿地で育っている風情とリンクして面白かったです。若干の英訳の遠回りな部分があり読むのに時間はかかりましたが、人種差別や背景を考えさせられる一冊になりました。
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何度も泣いた。主人公がどうなってしまうのか気になり、ページを捲る手が止まらず1日で読んでしまった。感情が動かされっぱなしのお話。 テイトが戻ってこなかった時、チェイスの婚約を紙面で知った時、戻ってきたジョディをなかなか受け入れられなかった時、お母さんが亡くなってたと知った時、、他力の幸せに裏切られて、何度も何度も孤独を味合わせられてもなんとか気持ちをやりくりしてるのが可哀想で…カイアが自然の中でたくましく生き抜いているのでそちらに気が向いてしまうのだけど、守られるべき子供が孤独に生きているというのが切なくて、何度も涙が溢れてしまった。 チェイスに関して、貝殻をずっと付けていてくれたの、本当は本当にカイアを愛してたのでは、と思ったけど、、多分、周りの環境がそれを許さなかったから歪な形になってしまった愛なんだと思うんだけど、、守られるべき子供時代に、親に捨てられて自分には自分しかいないという絶対的な孤独から出発してるカイアにとって、カースト上位の男子から想われて…とか、貝殻をずっと付けてる意味…なんて想像してる余裕はないんだろうな。そういうのは、家族や集団の中の普通の地位など、他に守ってくれる人や環境がある場合に考えられることであって、自分には自分しかいないような場合、生存本能から彼を亡き者にして脅威を除くのは必要なことだったんだなと納得。彼女は自然そのものだ。 ただ、カイアが生涯貝殻をずっと隠してたのは何でなんだろうと思った。そこは、人間らしい矛盾なのかも。思い出をできているということか、それとも完璧な蒐集家のどうしようもない性質なのか。
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