空鳥(ヌエ)の碑 の商品レビュー
ひゃー、やっと読了^^; 2〜3週間読み続けていたような(^◇^;) 相変わらず凄い厚み(笑) いや、でも新作が読めるだなんて思っていなかった。またあいつらに会えるとは! 今回の舞台は日光。 ホテルの従業員から、人を殺したと相談される久住は、それを関口へ相談する。 木場の...
ひゃー、やっと読了^^; 2〜3週間読み続けていたような(^◇^;) 相変わらず凄い厚み(笑) いや、でも新作が読めるだなんて思っていなかった。またあいつらに会えるとは! 今回の舞台は日光。 ホテルの従業員から、人を殺したと相談される久住は、それを関口へ相談する。 木場のお目付け役の老刑事、長門から三つの他殺体が消えた話を聞いた木場。 失踪者を探して欲しいと依頼を受ける益田。 古い長持ちが見つかり、調査を請け負う築山と京極堂。 大叔父の遺品整理に訪れた緑川。 全く別々の物語が、日光で一つになる。 のはいいけどさ、榎木津が今回はそれほど活躍していない(-。-; 私は榎木津の破茶滅茶ぶりが大好きなのだが(^^;; 最初はバラバラのピースが、次第に交差してくると、ちょっとワクワク。 だんだん事実が明らかになってくるのに、真相のところは一つもわからないまま。 これでこの後のページ数で落とせるのか?? と訝るも、流石の京極堂。 相変わらず話が難しくて、え??どーゆーこと??ってな場面がいくつもあったが、やっぱり百鬼夜行シリーズは面白い(*^▽^*) 何度か読まないと理解できないな(^◇^;) そして毎回思うけど、頭っからシリーズ再読したいな。 毎日が夏休みだったら、一気読みできるのに。 老後の楽しみにとっておくか(笑)
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関口と久住の会話と刑事3人の飲み会はもっと削れると思うけどな。でも読者は分厚く長大になることを楽しみにしてる訳で。 寒川は無事なら御厨に直接会うなり手紙なり何かしら伝えるべきじゃないのか。無責任だ。
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各々の抱える謎が謎を呼び、お互いの手の内を晒して見せてもあいこにしかならないもどかしさ。そんな混沌とした状態なのな全てを収束させる京極堂の見事な手腕。まさにこれこそ京極堂シリーズという内容的にもページ数的にも大変読み応えのある本でした。 個人的に築山さんと寒川さんが抱える、ちゃん...
各々の抱える謎が謎を呼び、お互いの手の内を晒して見せてもあいこにしかならないもどかしさ。そんな混沌とした状態なのな全てを収束させる京極堂の見事な手腕。まさにこれこそ京極堂シリーズという内容的にもページ数的にも大変読み応えのある本でした。 個人的に築山さんと寒川さんが抱える、ちゃんと勉強してないのにその職業を名乗っているというコンプレックスに凄く共感してしまった。これ完全に自分の事なので。読み終わり、ラスト築山さんがそれを解消すべく延暦寺の門をたたいたように、私も大学に入り直そうと資料取り寄せました。 そういう意味で人生を変えた一冊でありました。
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久しぶりすぎる京極堂シリーズの復活に心が躍る。 このボリューム、持ちにくさ、目次の順番、何これー⁈だし、延々と続く登場人物たちの会話もいつも通り。 絶対後で繋がってくるだろうから、読み飛ばすことなんて出来ない。正直なところ、一種の苦行のような読書だった。 だけど、なんだろう?やっ...
久しぶりすぎる京極堂シリーズの復活に心が躍る。 このボリューム、持ちにくさ、目次の順番、何これー⁈だし、延々と続く登場人物たちの会話もいつも通り。 絶対後で繋がってくるだろうから、読み飛ばすことなんて出来ない。正直なところ、一種の苦行のような読書だった。 だけど、なんだろう?やっぱり楽しいのだ。 おなじみのメンバーたちが、それぞれの場所で それぞれの問題を抱えてその謎に迫るうちに、 大きな円がいつしか縮まりその中心に集まってくるクライマックスにはワクワクした。 京極堂のおなじみのセリフにもきゅん。 ラストは大きな驚きはなく穏やかな終結だったのが 少しばかり物足りなかったかな。
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あいかわらずのメンバーで、今回は特に空騒ぎ三昧。わちゃわちゃ感が楽しかった。 彼らの会話ってずーっと聞いてられるなぁ♪ 400ページくらいは日光東照宮についてのうんちくを読んだ気がする……w 以下ネタバレ 今回は、リアルタイム殺人はひとつも無し! そのおかげか、おどろおどろしさも少し控えめ。その分、みんながアチコチで謎解きぽい動きをしていて、その右往左往感がおもしろかった。 それにしても、クリスティもクイーンも、晩年の後期作品は、「過去にあったかどうかの殺人」を調べる話が多くなった。 池波正太郎も「紙の上で人を殺すシーンが辛くなった」と言っていたし、ミステリ作家ならなおさらだんだんそういう方向にいくのだろうか?
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京極堂との再会。 時を忘れてこの世界に没頭した学生の頃とは違って、仕事して子育てしての日々の中、夜の寝かしつけを終えた1時間ちょっとを積み重ねて読破した。 サイコロ本は社会人には厳しい。 相変わらずの衒学小説といったところで、これぞ京極堂の憑き物落としといった終盤はさすが。 章ごとに明らかになっていく(あるいは深みにハマっていく)登場人物の過去や、現在の思惑、そして日光にまつわる謎。 読み出すと止まらない魅力は変わらないものがあった。 ただ、今回の妖怪は鵺。 鵺だったからこそのこの展開には参った。 いや、途中で鵺の意味するところはなんとなく想像できたのだけれど、それでもいやはや、何も起きていなかったのが正解とは、恐れ入る。 やっぱり誰がいつどう亡くなってしまうのか、という緊張感と隣り合わせの妖怪譚・現代科学知識の連接が、一層この人の小説を輝かせるのだな、と再認識した部分もあり、今回はどなたかの感想にあった「同窓会の趣」といった評には少し共感してしまったところ。 これだけ刊行までに時間がかかってしまった理由については、今回の怪異譚の鍵となるのが「放射能」だったという点が少なからず影響していそう。 京極夏彦先生の構想にはすでにこの日光にそのイメージがあったが故に、あの大震災の後に刊行する運びにはならなかったのか、それとも京極堂がいつも言うような「それは因果関係が逆なのだよ」というところなのか。 制作秘話インタビュー等ご存知の方がいらしたら、ご教授いただけると幸い、、、
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あぁ・・・読み終わってしまった 待ちに待っていた最新作 じっくりゆっくり噛み締めて読みました。 感極まったまま書き綴ったため かなりのネタバレ含みます。 まだ読んでない方は注意です! 囂しい(かまびすしい)っていう日本語と漢字 初めてみました! 辞書で調べててしまいました。 関口がかなり元気になっていてよかった 相変わらず発音や姿勢が悪いそうですが すっかり回復してそうです。 考えて考えて一周まわって行きすぎて、別の道をもう半周して迷宮を彷徨ってしまう そんな自分自身の性格を、これだけ分析して理解しているってすごいと思います。 そして京極堂のお仕事についてきた榎木津と関口 なんだかんだ3人の仲が良くて、ほっこりしました。 相変わらず関口が事件に巻き込まれますが・・・結局事件なんてなかったんですよね。 スタッフのセツさんが喋りすぎ&くつろぎすぎで笑いました。 この子可愛いです。 昔の日本は核の研究しなかったのかなぁ? なんて思ってましたが、 調べたことないからわかりませんが、 しなかったはずないので 意外とこんな感じで進めてたのかもしれませんね。 そしてそしてそしてそして 与次郎さーーーーん!小夜さーーーんと叫びたくなりました。 「笹村」「一白新報」「「倫」子」「「市」雄」 なんで私気づかなかったんだろう? こんなにわかりやすいヒントが散りばめられていたのに 最後の最後に鳥肌立ちました。 こちらは巷説百物語と繋がっております。 又さんやおぎんさん、百介さんの意思が まさか京極堂の時代まで続いていることに狂喜乱舞でした。 この時代、化け物はもう通用せず、 今回は救えなかったけど 夢が必要な人はたくさんいるから 今後も人の心を救い続けてほしいです。 もしかしたらアインシュタインの心も救ったのかな??
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安定感がある、と言ってしまえばそれまでなのだけど、個人的にはやや食傷気味 鉄鼠の檻あたりがピークで、あとの作品は同じようなコンセプトの繰り返し
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17年間も待ちに待った百鬼夜行シリーズです。京極堂の世界にどっぷりと嵌まり込み堪能出来ました。 木場、榎木津は相変わらずで、関口の影薄い感じも嬉しくなってしまいます。そして、やはり京極堂が話し始めると、どんな話をしてくれるのかワクワクしてきますね。 今回は、中心となる存在は認知...
17年間も待ちに待った百鬼夜行シリーズです。京極堂の世界にどっぷりと嵌まり込み堪能出来ました。 木場、榎木津は相変わらずで、関口の影薄い感じも嬉しくなってしまいます。そして、やはり京極堂が話し始めると、どんな話をしてくれるのかワクワクしてきますね。 今回は、中心となる存在は認知され周辺の事件と薄く繋がるが、実体は不明という鵺のような事件を中心に話しが進みます。各部位毎の登場人物が関係する事件を追うと朧げながら全体像が浮かんできますが、その実体は良く分からない。京極堂がいつものように膨大な言葉の数で確り収めてくれます。これぞ京極堂。 ただ、今回は憑物落より事件解決に寄ってたかな。「絡新婦の理」のように夫々の人物と相対して憑物を落としていく姿も見たかったです。
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前作『邪魅の雫』から17年を経て、久々すぎる“百鬼夜行シリーズ”の新作です。 (※公式では「百鬼夜行シリーズ」とされていますが、私の中では“京極堂シリーズ”なんですよね。 個人的に“百鬼・・”というと『百鬼夜行 陰』『百鬼徒然袋 雨』といった、スピンオフシリーズを指して、本編は“...
前作『邪魅の雫』から17年を経て、久々すぎる“百鬼夜行シリーズ”の新作です。 (※公式では「百鬼夜行シリーズ」とされていますが、私の中では“京極堂シリーズ”なんですよね。 個人的に“百鬼・・”というと『百鬼夜行 陰』『百鬼徒然袋 雨』といった、スピンオフシリーズを指して、本編は“京極堂・・”なのですわ~。ま、本編とスピンオフ合わせての“百鬼・・”なのでしょうけど・・と、以上、どうでもいいこだわりでしたww) 古文書古記録の調査の為、日光に来た京極堂こと中禅寺に同行して〈日光榎木津ホテル〉に逗留している関口は、同じホテルに宿泊している劇作家の久住から、“父を殺した記憶”を持つ娘の件で悩んでいる旨を打ち明けられます。 その頃、失踪者を探す為、下僕(?)探偵・益田も、依頼者の御厨と共に日光を訪れる事に。 そして、旦那こと刑事の木場は、20年前の死体喪失事件の真相を追う為日光を目指していて・・。 ふ~・・やっと読み終わりましたよ!この凶器レベルの分厚さが(しかも二段組!)、これぞ京極本ですよね~。 偶々忙しい時期に予約が届いたこともありますが(返却日に間に合って良かったw)、若かりし頃、本編シリーズにのめり込んで『鉄鼠の檻』『絡新婦の理』といった超ド級のヴォリューム本に大喜びで食らいついていた時のような、時間も体力も無くなっているかも・・と老いを実感した私です。 とはいえ、読みだすと“あぁ、これこれ!”と京極堂ワールドにスル~っと入っていけました。 「蛇」「虎」「貍」「猨」「鵺」それぞれのパートで個々に進んでいく話が徐々に繋がりを見せて、まさに妖怪の“鵼”を構成するパーツのように、「鵼」の章で収束していく様が圧巻です。 ラストは、いつものように中禅寺さん(京極堂)がまとめてくれるのですが、今回は憑き物落としというより、何だかけむに巻かれた感があったかな・・ま、そんな得体の知れない背景自体が、“鵼”そのものってことなんですかね。 で、内容としては、過去の事件の真相を追う展開で、物語の進行中に事件が発生するわけではないので、やや盛り上がりに欠けるところはあったかも知れないです。 ただ ですが、本編シリーズのレギュラーメンバーに再会できた喜びが大きくて、彼らのやり取りを読んでいるだけで幸せでした。 新キャラの緑川さんもクレバーで良きです(今回、敦っちゃんが登場しなかったし)。 あと、超個人的な欲を言わせて頂くと、私の“推し”の青木君の出番が少なすぎたのが残念でした(そう、私は希少なアオキスト@仲間募集)。 うん、やっぱ京極堂(本編)シリーズはいいですね~。 「──この世にはね、不思議なものなど、何もないのだよ、関口君」 ↑来たー!てな感じで、久しぶりに堪能させて頂きました。 次巻『幽谷響の家』(やった!)も楽しみにしております~。
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