空鳥(ヌエ)の碑 の商品レビュー
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長かった。やっと読み終わったけれど、ところどころ前の話のところを忘れてしまってなんだっけ、となってしまったので、もう一回つなげて読み返したいと思います。とりあえずみんな勢揃いで相変わらずで楽しかった。
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なかなか読み進められなかったんだけど、ついに読み終わった! 登場人物たちみんな出て来て楽しめた。 今回も、繋がりがあるようでないようで…絡まってもつれて、ひとつの物語に。 それにしても、17年ぶりなんだねぇ〜。 近年は十二国記といい、京極堂シリーズといい20年弱ぶりの刊行が...
なかなか読み進められなかったんだけど、ついに読み終わった! 登場人物たちみんな出て来て楽しめた。 今回も、繋がりがあるようでないようで…絡まってもつれて、ひとつの物語に。 それにしても、17年ぶりなんだねぇ〜。 近年は十二国記といい、京極堂シリーズといい20年弱ぶりの刊行があって、本当に生きてて良かった…って大袈裟じゃなく思ってる。 17年前と変わったことは、自分の集中力の減退具合。 読み終わるまでだいぶ時間がかかってしまった。 今回、こちらを読む前にシリーズ読み返そうと思ったんだけど、結局2冊しか読めなかったから他のもまた読み返したいな。
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待望の新刊!鵼の碑が日の目を見ただけでも嬉しい。京極さんありがとう…! 何十年ぶりの続編にも関わらず、オールキャストのキャラクターは何も変わってなくて安心した。推しの鳥口くんとあっちゃんがほとんど出てこなかったのが残念だったけど、関口くんはじめ、懐かしのみんなに会えて嬉しかった。榎さんはますます訳わからないことになってた笑 姑獲鳥の時はもう少しまともだったような…? ストーリーは骨太で、読み終えるのにかなり時間がかかってしまった。今回は進行形で事件が起こっているわけではないため、少し物足さを感じたり、コロコロ変わる視点にもどかしさを感じたりもしたが、終盤は引き込まれた。すべての事象が繋がると、思いもよらなかった事実が。 魍魎や絡新婦みたいなドロドロしたストーリーも好きだけど、個人的には陰摩羅鬼のような人に焦点を当てた作品も好きなので楽しめた。 メッセージ性もちゃんとあってよい。 妖怪が、人と人、文化と文化の違いの狭間で緩衝材として機能していたというセリフがとても印象的。 贅沢を言えば、化け物遣いと憑き物落としの対決も見てみたかった。
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2023.11.7 読了 17年待った分年を取ったせいか読了まで思いの外手間取ってしまった。 蛇(関口)、虎(益田)、狸(木場)、猨(京極堂)の4つの話が飛び飛びで進んで行くので中盤まではなかなか物語に集中しきれなかったけど、鵺(緑川)の章が始まり少しずつ4つの話が絡みだしてち...
2023.11.7 読了 17年待った分年を取ったせいか読了まで思いの外手間取ってしまった。 蛇(関口)、虎(益田)、狸(木場)、猨(京極堂)の4つの話が飛び飛びで進んで行くので中盤まではなかなか物語に集中しきれなかったけど、鵺(緑川)の章が始まり少しずつ4つの話が絡みだしてちょうど半分に到達した辺りから一気に集束していく様は流石のひとこと。 舞台は戦前から戦後すぐの頃だけれど今の世相にも通ずることも多くて時代は進んでも人間の本質的な部分てあまり変わらないんだなと思った。 今作の独特の目次の書き方は最初見たときなんだこれ感があったけど各々の話が飛び飛びで進むが故に途中で前のところを見直したいと思った時にめっちゃ役立ったので気配りが凄いなってちょっと感動した。 800ページ超、読み応えもさることながら持つ手の疲労を乗り越えた読了後の達成感がハンパない(笑)
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百期夜行シリーズ、17年ぶりの新刊。 待ち遠しかったです。 まさか新刊が出るとは……正直言って諦めていたため、喜びもひとしおですね。 17年のときを経て、パワーアップした百鬼夜行シリーズ。 驚異の厚さにもかかわらず、1文字すら見逃したくない、見逃せない内容の濃さ。 流し読みは...
百期夜行シリーズ、17年ぶりの新刊。 待ち遠しかったです。 まさか新刊が出るとは……正直言って諦めていたため、喜びもひとしおですね。 17年のときを経て、パワーアップした百鬼夜行シリーズ。 驚異の厚さにもかかわらず、1文字すら見逃したくない、見逃せない内容の濃さ。 流し読みは不可避です。 物語の序盤、百鬼夜行シリーズでお馴染みの面々が箱根山中に続々と集結する様子には痺れました。まさに背中がゾクゾク・ワクワクするような不思議な興奮…… グイグイと読ませる推進力でもって、いつの間にか物語は終盤へ。 本作は、いつものような派手な憑き物落としとは、ちょっと趣が違いました。 しっとりと情緒のある結末を味わえる仕掛けです。 いつの間にか静かに物語の幕が下りて、読後は静かな余韻と満足感に浸れます。 良い映画を見たあとのような、エンドロールが終わっても立ち去りたくないような……そんな感覚を味わえます。 17年のときを経て洗練された百鬼夜行シリーズ、ぜひ、ご堪能ください。 「ダテに17年も待たせてないな」と感じました。 自分のブログでも『鵼の碑』の詳しいレビューを公開しています。 ご覧いただけると嬉しいです! https://yurusyohyou.com/nue/
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目次の通り、鵼を構成する「蛇」「虎」「狸」「猨(さる)」のパートに分かれ(「鵺」はやや 特殊なパート)、それぞれの謎を追っていくと重なりがうまれ、全体としての「鵼」が見えてくるというような構造。読み進めながら「鵼」を想像していると、意外な結末。おもしろかったです。碑に刻まれると残...
目次の通り、鵼を構成する「蛇」「虎」「狸」「猨(さる)」のパートに分かれ(「鵺」はやや 特殊なパート)、それぞれの謎を追っていくと重なりがうまれ、全体としての「鵼」が見えてくるというような構造。読み進めながら「鵼」を想像していると、意外な結末。おもしろかったです。碑に刻まれると残ってしまう・消せない、それが辛くもあるというテーマや、それとは逆に存在しなくてもよい・居なくなって良い、というテーマが、バタバタと事件/謎を追う展開に、少しもの哀しい雰囲気を添えているように感じました。 古典からの引用、鳥山石燕の妖怪図というお馴染みの始まり方、関くんの「ああ」とか「うう」とか言う登場で、一気に「京極堂」シリーズに熱狂した約20年前に引き戻されました。これだけ時間があいているのに、著者読者お互い、こんなに変わらない筆致/読書体験ができるものなんだと驚きます。へんに古臭くも懐かしくもない、当時そのままの京極堂を楽しめました。
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待ちに待った百鬼夜行シリーズの最新刊 登場人物が多すぎて最後は何が何だかよくわからなくなった。 シリーズの主要人物は大体出てきて いつも通りの個性を発揮してたので 最後まで飽きることなく楽しめた。 ただ… 京極堂の憑き物落としの場面 京極堂の登場の仕方が唐突過ぎるような気...
待ちに待った百鬼夜行シリーズの最新刊 登場人物が多すぎて最後は何が何だかよくわからなくなった。 シリーズの主要人物は大体出てきて いつも通りの個性を発揮してたので 最後まで飽きることなく楽しめた。 ただ… 京極堂の憑き物落としの場面 京極堂の登場の仕方が唐突過ぎるような気がした。 もう一回読まないとよくわからないかな 印象に残ったところ 京極堂の話 「真面目に生きている民草が飢えるなら、それは国政の力が及ばないか間違っていると云うことなんですから、これは明らかに政治の責任でしょう。貧しき者虐げられし者は声を上げようと云うことになる。しかしそうした善人は、自分は貧しき者虐げられし者ではない、と考えてしまうんですよ」 「上ばかり見て不平不満を述べるだけと云うのも困りものですが、下ばかり見て堪えようとし続けるのも間違っているでしょう。他者と較べることに意味はありませんからね。周りを見て自分を上げたり下げたりしているだけで、本来的な充足と云う点には目が行っていない」 郷島の言葉 「無駄の積み重ねが仕事だよ」 ハッとした
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百鬼夜行シリーズ。失踪した薬剤師。消えた死体。子供の頃に父を殺した記憶を持つ女性。燃える碑。どれもこれもが不可思議な謎を持ちつつ、一向にその全貌が見えてこない事件。まさしく鵼のような、つかみどころのない物語を徐々に繋げて解きほぐすミステリです。 久々のシリーズ最新作、ということで...
百鬼夜行シリーズ。失踪した薬剤師。消えた死体。子供の頃に父を殺した記憶を持つ女性。燃える碑。どれもこれもが不可思議な謎を持ちつつ、一向にその全貌が見えてこない事件。まさしく鵼のような、つかみどころのない物語を徐々に繋げて解きほぐすミステリです。 久々のシリーズ最新作、ということで、とりあえずおなじみの面々が楽しいです。関口は相変わらずうだうだしてるし、中禅寺は相変わらず理を解くし、木場は相変わらずこつこつ地道に捜査、でもって榎木津は……グレードアップしてやしませんか?(笑) とんでもなさに磨きがかかってる気がするぞ。いやでも楽しい。 鵼の身体のパーツと同じように、一見ばらばらの事件や、事件とも呼べないようなちょっとした謎。それらがおそらくは繋がっていくのだろうな、とは思ったものの、読めども読めどもその繋がりはなかなか見えてきません。読んでも読んでも終わらないということももう謎そのものなんじゃないか? 読みにくくはないのに進まない。今回、今まさに起こっている大きな事件というのがないせいかもしれませんが、一気に引き込まれる感はやや薄いかも。 しかし繋がり始めてからは一気です。なるほどそうだったのか。そして見えてきた事件の全容はまさしく鵼のごとし。読み応えたっぷり、質量ともにお腹いっぱいの一冊です。
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今回の事件は、個人的につらくなくて、楽に読めました。百鬼夜行シリーズは面白いんですが、生理的に受けつけない事件も多いです。でもそれはミステリーを読む際はある程度覚悟はしています。今回もいろいろと勉強になったし、良かったです。
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17年ぶりのシリーズ新作。相変わらずの京極節。ばらばらに進行する五つの物語が徐々に収斂していく様に興奮。しかし結局無関係という面白さ。よくこんな風に書けるものだ。中禅寺のする最終の謎解きは、ミステリーとしては多分反則なんだろうけれど、この面白さの前にはどうでもいい。仏師の正体が示唆されるに及んで「そこに繋がるか!」と作家の凄さに感動した。よくぞここまで精緻に作品世界を紡ぎ上げるものだ。次回作も楽しみ。中禅寺と堂島元大佐との確執が決着するまで物語を書き続けて欲しい。
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