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空鳥(ヌエ)の碑 の商品レビュー

3.9

163件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    65

  3. 3つ

    39

  4. 2つ

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2024/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

や、やっと読み終わった……! 面白かったし凄く楽しい話ではあったんだけど、こんなにページを捲っても捲っても「まだこんなに残りページが分厚い……」と思ったのは百鬼夜行シリーズでも初めてなのでは?という気がしています。 さて、という訳で百鬼夜行シリーズ最新作ですよ。 正直鵺の碑はもう何と言うか、自分の中で源氏物語の「雲隠」的なポジションにいた作品だったのですが……まさかこの本編を自分で読める日が来るとは思わなかったなぁ。 ということで頑張って過去のシリーズをスピンオフに至るまでしっかり読んでから挑んだのですが……いや凄かった。 昔に書かれたままで発表されているのかだいぶ加筆修正が入っているのかは分からないのだけれど、何だか熱量みたいなものを文章からとても感じる話だったなぁと思って。 前にどんな話だったのかを知りたくてネットで検索してみた時に17年前(なのかな?)に読んだことがあるという人の記事を見かけたことがあって、そこから大きく変わってる感じは無かったからやっぱりそのままなのかなぁ? 今回も例に漏れずお馴染みのメンバーやら新しくこの世界に迷い込んできた人々やら色々な人達の抱えた思惑だったり謎だったりがあるひとつの真実に集束していくわけですが。 私の中で今回のこの一連の流れは「から騒ぎ」だな、という感じで。 霧の向こうにある物凄く大きな何かに立ち向かわなくてはいけない!これは大変だ!どう挑んだらいいんだ!と揉めているうちに段々霧が晴れてきてよくよく見て見たら見た目が立派なだけで中身は空だった、みたいな(余計に分からない)。 もう何かね、読んでる途中から頭の中でずっと東京事変の「今夜はから騒ぎ」聴こえてました、それくらい全てが明らかになった後思い返すとから騒ぎっぷりが凄い。 でも現代に生きる私達でもついついやってしまうようなことを中禅寺が一喝しているシーンなんかもあって少し我が身を振り返る気持ちにもなりました。 無意識にやっちゃってることあるだろうなぁ、これは気を付けないとなぁって。 そして何だろう、今回のこの話を読んで私の中で郷島さんの株が爆上がりしているんですよ。 郷島さんと言えば前回の時シンプルに「嫌な奴」と決めてかかって読んでいたのですが……おや、これひょっとして私ちゃんと郷島さんのことを理解出来てなかった?実はこの人めちゃくちゃいい人???ってな具合に印象がどんどん良くなってきて。 あれかなぁ、最初の印象が悪かったから何かギャップ的なものを感じてしまったのか、はたまた緑川さん(この人も大好き!敦子とはまた違う聡明でかっこいい女性)とのやり取りで印象が変わっていったのか。 そんな感じなので私今後ともこの2人が絡んでくれればいいなぁなんて思っているのです、2人とも京極堂と縁がある辺りまだ登場してくれるのではないかな?と勝手に期待しているのですが。

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2024/01/24

待たされたにしては、軽かったな。 扱ってるテーマは重いけど。 主要メンバーがそれぞれの役割を果たしながら、同じ案件に絡んでいくニアミスにもどかしくなりながら進んでいく。 でも結局収束していった先に立つのはあの人。 最初から、すべての謎の答えを持ってる。

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2024/01/20

すごく楽しみにしてたからか、何だか物足りない。 年なのかせっかちなのか、記憶のこととか放射せんのこととか長い。飽きる。 せっかく緑川という魅力的なキャラが登場したのにくどくどと同じことばかり。榎木津はこれでは可哀想、何故最後に出てきた中禅寺こんなになんでも知っているの?残念です。...

すごく楽しみにしてたからか、何だか物足りない。 年なのかせっかちなのか、記憶のこととか放射せんのこととか長い。飽きる。 せっかく緑川という魅力的なキャラが登場したのにくどくどと同じことばかり。榎木津はこれでは可哀想、何故最後に出てきた中禅寺こんなになんでも知っているの?残念です。 邪魅や匣やクモや宴を再読したからかなあ、あちらが面白すぎたのかなあ!

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2024/01/17

他のシリーズとも関係ありそうだったけど京極堂が先生だった頃の漫画も未読だし巷説百物語は途中までしか読んでないしで結局よくわからなかった…緑川さんのキャラクターはかなり好き 全部読んでたらかなり楽しめたのかもしれない 陰謀論とか科学を信仰しちゃいけないとか、今の話じゃん!ってなった...

他のシリーズとも関係ありそうだったけど京極堂が先生だった頃の漫画も未読だし巷説百物語は途中までしか読んでないしで結局よくわからなかった…緑川さんのキャラクターはかなり好き 全部読んでたらかなり楽しめたのかもしれない 陰謀論とか科学を信仰しちゃいけないとか、今の話じゃん!ってなった 逆に言うと人間はいつもおんなじようなことで右往左往してるってことなのかな〜と思った

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2024/01/15

長かった重かった持ち運び難かった! 後半から一気に面白くなった。しかし全員が集まるまで、榎木津が出るまでどんだけかかるんや。 現世利益をうたう科学の先にあるのは利権ってところ、 人は自らと異なるルールや価値観を認めてしまうと自分のそれが否定されると感じ、攻撃するというところ...

長かった重かった持ち運び難かった! 後半から一気に面白くなった。しかし全員が集まるまで、榎木津が出るまでどんだけかかるんや。 現世利益をうたう科学の先にあるのは利権ってところ、 人は自らと異なるルールや価値観を認めてしまうと自分のそれが否定されると感じ、攻撃するというところ が沁みた!

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2024/01/14

百鬼夜行 陽」には、「鵼の碑」の外伝が先に出ていた。「邪魅の雫」にも「鵼の碑」が出版予定として記載されていたのだが、令和になってついに出た。「311で原発事故が起きたから、出版できなくなったらしい」というネットの噂を見たが、さもあらんというような内容だった。オールスター勢揃い、百...

百鬼夜行 陽」には、「鵼の碑」の外伝が先に出ていた。「邪魅の雫」にも「鵼の碑」が出版予定として記載されていたのだが、令和になってついに出た。「311で原発事故が起きたから、出版できなくなったらしい」というネットの噂を見たが、さもあらんというような内容だった。オールスター勢揃い、百鬼夜行シリーズは読み応えがあって好きだな。緑川佳乃はレギュラーぽいけど初出演。「姑獲鳥の夏」から再読したくなった。その時には京極堂のうんちくもしっかり読もう。

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2024/01/11

混ざり合っているように見えながらも、その実ひとつひとつはかろうじて接しているくらいなのにも関わらず。見た角度、通すフィルターによっては全てを孕んだ化け物に見える。今という時代は多様化しているように見えても、やはりどこまでも勝者のものであり続けている現代社会への示唆にも富んだまさに...

混ざり合っているように見えながらも、その実ひとつひとつはかろうじて接しているくらいなのにも関わらず。見た角度、通すフィルターによっては全てを孕んだ化け物に見える。今という時代は多様化しているように見えても、やはりどこまでも勝者のものであり続けている現代社会への示唆にも富んだまさに待望の続編だった。 相変わらずも長い。それにも関わらず心地いい読後感をもたらしくてくれるこの感覚が大好きです。 また、まさにこれぞ京極夏彦だと思うほどに緻密に練られたページ構成は驚嘆する。毎章の終わりの引力は凄まじく、どこまでもこの作品に飲まれていく感覚を味わった。 今作は日光を舞台においての話がゆえか、猿とそこに重なり投影される神秘を謎に話が進んでいく。久しぶりの新作だからか、メインの登場人物たちは大集合、心なしかみんな元気に感じることができた。 寒気を覚える不気味さと。それを見事に解体していく憑き物落としというカタルシスを久方ぶりに味わえる傑作でした!

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2024/01/11

本筋は過去の事件の解明だしおどろおどろしい怪奇もなく、まったりした雰囲気。原爆の話はタイムリーで良かった。

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2024/01/11

前半は読み進みにくかった。出だしの古文は辛かった。 後半は一気に。過去作のことをほぼ忘れているので、緑川さんは何処かででていたのか気になりながら読了。 電車で同じ厚さの文庫(カバーあり)を読んでいる人を見かけて、もしや同じものを読んでいるのではと思って席前で読んでみたりした(...

前半は読み進みにくかった。出だしの古文は辛かった。 後半は一気に。過去作のことをほぼ忘れているので、緑川さんは何処かででていたのか気になりながら読了。 電車で同じ厚さの文庫(カバーあり)を読んでいる人を見かけて、もしや同じものを読んでいるのではと思って席前で読んでみたりした(笑)

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2024/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2段組で分厚いので読み終わった時にはとても達成感があった。オールスター全員集合会。学生時代の彼らの様子も垣間見えてファンには嬉しい。お話は、鵺にふさわしくとらえどころのない話。哀しい部分はありつつも、そんなにたくさん人が死んだりもしないし関くんも病まないので気楽に読める。

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