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うるさいこの音の全部 の商品レビュー

3.4

117件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    1

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2024/02/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

オンラインの読書会をきっかけとしてよんだ。 この世には悪い人しかいないに共感する。ような。 生きるのがくるしくてつらい。 だれかの普通?のはんのうを予測して自分のことを話す。 じつは他人はそんなにわたしのことを気にはしていないんだけど気になる。 そんな作家の本音と建前が入り乱れてなにがほんとうかわからなくなる。 繊細で傷つきやすく優しい人だとおもった。

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2024/02/13

一般人としての朝陽、作家としての有日。日常、作品、思考が行ったり来たり。これは著者の頭の中?心の声の描写が面白い。

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2024/02/11

どこまでが真実でどこからが虚構なのか自分でもわからなくなる時があるけれど、作家という職業は、誰しもそういう部分を持っていて、簡単に文章が書けるのではないんだろうなと改めて思いました。好きな文章を書くことを生業にするなんて素敵、とミーハーに憧れてしまうけれど、実際は産みの苦しみで魂...

どこまでが真実でどこからが虚構なのか自分でもわからなくなる時があるけれど、作家という職業は、誰しもそういう部分を持っていて、簡単に文章が書けるのではないんだろうなと改めて思いました。好きな文章を書くことを生業にするなんて素敵、とミーハーに憧れてしまうけれど、実際は産みの苦しみで魂を削って書かれているのかなと。 繊細な感覚がなければ緻密な文章は書けないだろうけれど、そうなると生きづらさを感じてしまいそうです。

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2024/02/10

不思議な小説。 中国料理の息子の人に関する部分は、読んでてやや不快感もありつつ、でもそういう意図なんだろうと理解しつつ。 あとからこの構成を把握し、なるほどと。 今の自分は、読者が求めているのは、早見か朝陽か。 あえて嘘つくわけじゃないけど、その場が和む、求めているものを提供する...

不思議な小説。 中国料理の息子の人に関する部分は、読んでてやや不快感もありつつ、でもそういう意図なんだろうと理解しつつ。 あとからこの構成を把握し、なるほどと。 今の自分は、読者が求めているのは、早見か朝陽か。 あえて嘘つくわけじゃないけど、その場が和む、求めているものを提供する感覚、わかる気がする。 27冊目読了。

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2024/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

⚫︎受け取ったメッセージ 構造がすごい ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 嘘だけど嘘じゃない、作家デビューの舞台裏! 「おいしいごはんが食べられますように」で芥川賞を受賞した高瀬隼子さんが挑む新たなテーマはなんと「作家デビュー」。 ゲームセンターで働く長井朝陽の日常は、「早見有日」のペンネームで書いた小説が文学賞を受賞し出版されてから軋みはじめる。兼業作家であることが職場にバレて周囲の朝陽への接し方が微妙に変化し、それとともに執筆中の小説と現実の境界があいまいになっていき……職場や友人関係における繊細な心の動きを描く筆致がさえわたるサスペンスフルな表題作に、早見有日が芥川賞を受賞してからの顛末を描く「明日、ここは静か」を併録。 ⚫︎感想 芥川賞作家高瀬隼子さんが、芥川賞作家になる前からなってからの早見有日こと長井朝陽を描く作品。冒頭女子大生の話だなと読み進んでいたら、そちらは作中作で、長井朝陽のゲームセンターでの日常生活が描かれ、あ、こっちが実生活か…と読み進めると、溶ける、混ざり合う。 現実と小説世界が曖昧になる体験自体は、読者が純文学ではよく感じるものだと思うが、「うるさいこの音の全部」という小説内でも現実と小説世界が混ざり合い、さらにメタ構造として、現実の高瀬さん自身も「うるさいこの音の全部」と混ざり合って、大変面白く読めた。 「求められる自分を演じる」ということ自体は一般人でさえ大なり小なり当てはまるのだろうが、こと有名人ともなると、造られた像と本当の自分との乖離に相当苦しむだろうというのは想像に難くない。 この作品を読んで、芸術家について考えてみた。 小説家、画家、造形家、音楽家、書道家、華道家…いずれも自分の中の何かを絞り出して作品を生み出すのだろう。だが、小説家は少し他の芸術とは受け取る側の感覚が違う気がする。小説家は「言葉」で表現するが故に、他の芸術家よりも、作品そのものが、現実を切り取ったり、著者と作品が切り離して考えてもらえにくかったりするのではないか。例えばほかの芸術作品であれば、事細かに「この部分はどういう意味ですか?」「これはあなたですね?」みたいな感じにはっきりとは思われないが、小説だと言葉を操っているせいで、説明可能ではないのか?言葉で表現しているのだから、説明もできるはずなのでは?これは本人の体験だろう、などと思われがちなのではないか。そんなことを少し考えた。

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2024/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

芥川賞にしては読みやすいし、内容を理解して共感できる!笑 そんなに難しく考えなくてもー、と思うけど、どう感じるかは人それぞれだし。 期待される解答に沿って話を盛って(嘘ついて)しまう、っていうのは、わかるなー

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2024/02/02

タイトルが攻撃的だと思って、読む前に少し身構えてしまった。意に反してこれまで読んだ高瀬隼子作品(2作だけど)よりも受けるダメージは小さく、中断して別の本を挟んだりすることもなく読めた。 「いい子」であると評価されることに強く拘るのは今作でも健在だが、今作の主人公である朝陽は「書く...

タイトルが攻撃的だと思って、読む前に少し身構えてしまった。意に反してこれまで読んだ高瀬隼子作品(2作だけど)よりも受けるダメージは小さく、中断して別の本を挟んだりすることもなく読めた。 「いい子」であると評価されることに強く拘るのは今作でも健在だが、今作の主人公である朝陽は「書く」と言う手段を持っている。それが違いなのかもしれない。作家であることが職場や友人の関係に影響を及ぼし、そのことに日常が振り回されてゆく。書いているうちに現実なのか物語なのかの境界が曖昧になり、本人も混乱する様が描かれ、読んでいる方も何だかわからなくなってくる。 受賞後の展開は想定外。なぜそうなる??周囲の警告を無視して暴走するのは、過剰なサービス精神なのか。無事に乗り越えて朝陽が(早見夕日が)大作家先生となることを願う。果たして受賞作は読めるのか⁈

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2024/01/24

一般人の朝陽と小説家の有日。物理的には同一人物なのだが人格が違う。そして二人の人格はお互いに干渉して架空の事実を生み出す。この状態になったら人格は独立していない。言動が嘘なのか本当なのか、そのどちらでも良いのか、主人公は内省しながらも当たり障りのない自分をあえて出そうとする。この...

一般人の朝陽と小説家の有日。物理的には同一人物なのだが人格が違う。そして二人の人格はお互いに干渉して架空の事実を生み出す。この状態になったら人格は独立していない。言動が嘘なのか本当なのか、そのどちらでも良いのか、主人公は内省しながらも当たり障りのない自分をあえて出そうとする。この気持ちは分かる。自分も人との会話は最低限で、込み入った話は声に出さずに自分と対話していることがある。その声はとても喧しく、心の中で「うるさいなあ」と叫んでしまう。本作品の主人公も聞こえない声が聞こえ、話していないことばが耳に入ってしまうのだろう。自分の心に入り込んでこる作品だけど、これが物語だけなのか共感できる人がたくさんいるのか、そのあたりがどうなのか自分と議論していると、その声がうるさい!となってしまう。

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2024/01/19

創作者と現実の自分との境界が曖昧になったり、断絶したり心の葛藤が沁みるように伝わってきた。著者特有の何気ない日常の細かな心理描写がいくつも発揮されていて面白かった。

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2024/01/18

2023年刊。う~ん…残念ながら作品と自分の相性が良くない。何を書きたいんだろう? 小説家になれた、ゲームセンターを展開している会社の社員である女性主人公の目線でのお話。ウケようとしてウソを並べてしまう。プロ意識と言うより、ウケない事が怖い? 空気を読んで、イイ感じにしないと不安...

2023年刊。う~ん…残念ながら作品と自分の相性が良くない。何を書きたいんだろう? 小説家になれた、ゲームセンターを展開している会社の社員である女性主人公の目線でのお話。ウケようとしてウソを並べてしまう。プロ意識と言うより、ウケない事が怖い? 空気を読んで、イイ感じにしないと不安。現代人の多くがいつの間にかそうなっていた、日本人のスタンダード? でも決して快適でもない。 ……読んでいて眠くなること連日。ごめんなさい。合わないです。

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