1,800円以上の注文で送料無料

音楽は自由にする の商品レビュー

4.2

54件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/01/12

元々YMO信者であるところ、教授の死を受けてというところからまぁぼちぼち読んでみるか、と。 教授の言葉で訥々と、しかし難しくなりがちな話も明快に語られる自伝は心地よく、あっという間の読了だった。 なるほど。ルーツを辿ってみればあの曲もこの曲も見えてくるものがあって面白い。多種...

元々YMO信者であるところ、教授の死を受けてというところからまぁぼちぼち読んでみるか、と。 教授の言葉で訥々と、しかし難しくなりがちな話も明快に語られる自伝は心地よく、あっという間の読了だった。 なるほど。ルーツを辿ってみればあの曲もこの曲も見えてくるものがあって面白い。多種多様な曲がある教授の作品だけど、何気に一貫して筋の通ったものがあるのか、と。 ぼんやりとした輪郭の中にいた彼の姿が少しシャキッとした。

Posted byブクログ

2024/01/12

坂本龍一さんの自伝。というかインタビュー形式の対談でご自身が語られた内容が本になったもの。記憶のある幼少時のことから語られている。坂本さんが自然に語っておられる様に感じてしまいます。しみじみ。 語られたことがほぼ直接文章になっているので、様々な言葉に対して注釈が付いている。私も...

坂本龍一さんの自伝。というかインタビュー形式の対談でご自身が語られた内容が本になったもの。記憶のある幼少時のことから語られている。坂本さんが自然に語っておられる様に感じてしまいます。しみじみ。 語られたことがほぼ直接文章になっているので、様々な言葉に対して注釈が付いている。私も時々注釈を見て、そういうことなのか、と頷いていました。 1950年代からの日本の情景もよく見えてきます。私は年下なので完全に同時代を生きたとは言えないけれど、かなりの部分が重なっている。特に一定期間、同じ地域で暮らしていたことがあり、当時の坂本さんの社会の見方、ご感想・ご意見に共感を覚えるところが数多くありました。 作品の後半でさりげなく語っておられるけど、坂本さん自身が語られた、ご自身の創作活動について一番よく表現しているところが、「ずっと考えていることなんですが、自分ができてしまうことと、本当にやりたいことというのが、どうも一致しない場合が多いんです。できてしまうから作っているのか、本当に作りたいから作っているのか、その境い目が、自分でもよくわからないんですね。」(p273)という部分、だと思います。 やはり、坂本さんは天才なのだな、ということを思い知りました。

Posted byブクログ

2024/01/10

もちろん坂本龍一さんのことは知っているし、すごい人なんだなっていうのはふわっとわかっているけれど、どんな人生を送ってきたかまでは知らなかったので興味深かった。 なんだか、うん、本当に天才ってこーいう人の事を言うんだな…というのが正直な感想。努力をしようとして努力をしている印象はな...

もちろん坂本龍一さんのことは知っているし、すごい人なんだなっていうのはふわっとわかっているけれど、どんな人生を送ってきたかまでは知らなかったので興味深かった。 なんだか、うん、本当に天才ってこーいう人の事を言うんだな…というのが正直な感想。努力をしようとして努力をしている印象はないのに、いざ本気を出すとできてしまう感じ、嫌味な気はしちゃうけど、本物ってそういうことなのかなと。

Posted byブクログ

2023/12/13

本人のインタビューなどを見たことがあれば、ほんとにそのまま本人がしゃべっているみたいな臨場感が感じられると思う。書き起こし方が絶秒。内容もけっこう率直に語っていて、意外と知らなかったこともあって興味深かった。スケッチ・ショーをうらやましく見てた、なんていうのは思わず笑ってしまった...

本人のインタビューなどを見たことがあれば、ほんとにそのまま本人がしゃべっているみたいな臨場感が感じられると思う。書き起こし方が絶秒。内容もけっこう率直に語っていて、意外と知らなかったこともあって興味深かった。スケッチ・ショーをうらやましく見てた、なんていうのは思わず笑ってしまった。なんか一人っ子っぽくて微笑ましい。

Posted byブクログ

2023/12/03

「僕はそれまでずっと、自分はこういう方向性で生きていくんだ、と思い定めるようなことはなるべく避けてきました。できるだけ可能性を残しておくほうがいいと思ってもいた。」 この文章が私が今まで抱えていた気持ちを言語化してくれたように思う。そして将来的に選ぶ可能性があっても"今...

「僕はそれまでずっと、自分はこういう方向性で生きていくんだ、と思い定めるようなことはなるべく避けてきました。できるだけ可能性を残しておくほうがいいと思ってもいた。」 この文章が私が今まで抱えていた気持ちを言語化してくれたように思う。そして将来的に選ぶ可能性があっても"今は"選ばないという選択をする自分を頭ごなしに否定していたこと、うまく言葉にできない気持ちをないものとして考えていたことに気がついた。選ぶ、選ばないの善し悪しではなくてどちらの思いも持っているという自分と出会えたことは大きな収穫。まだまだ未熟な私にはたくさんのヒントが隠されている本だった。

Posted byブクログ

2023/12/02

読んでいる時には、坂本龍一さんから直接話を聞いているようで、読み終わった後に「あ、坂本さんはもうここにはいないのか。」と寂しさと悔しさが溢れて来ました。坂本さんという人柄に本からでもこんなにまで惹かれるとは思いませんでした。あなたに会いた過ぎて、あなたの曲を今も聴いてしまっていま...

読んでいる時には、坂本龍一さんから直接話を聞いているようで、読み終わった後に「あ、坂本さんはもうここにはいないのか。」と寂しさと悔しさが溢れて来ました。坂本さんという人柄に本からでもこんなにまで惹かれるとは思いませんでした。あなたに会いた過ぎて、あなたの曲を今も聴いてしまっています。幸せです、ありがとうございます。

Posted byブクログ

2023/11/28

坂本龍一の生涯を知るにはこの本が一番かと思う。 音楽でしか坂本龍一を知らなかったからこの本で本当の坂本龍一が知れた気がした。あらゆるジャンルの音楽を生み出していてその時代の背景も見えて面白かった。とくにラストエンペラーは驚きだった。

Posted byブクログ

2023/11/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

月刊誌のインタビュー連載記事がまとめられ、2009年2月に刊行された、同名作品の文庫版。 なので、2009年以降のことが書かれていない。 書店で買った時に、中身を見ずに衝動買いしたので、そのあたりのことを知らなかったため、少し落胆した。 生い立ちから、学生時代のこと、映画のこと、YMO時代のこと、アルバムのこと、実に様々なことが書かれているけれど、個人的に面白く感じたのは後半からで、音楽の話ではないけれど何故か一番強く印象に残ったのは、環境問題についてのくだりー(316頁)。 『人間が自然にかける負荷と、自然が許容できる限界とか折り合わなくなるとき、当然敗者になるのは人間です。困るのは人間で、自然は困らない。(略) そして、人間はもういなくてもいいのかも知れない、とも思った。』 坂本龍一さんの経歴を知る以上に、どのような考えを持ち、今の時代をどう感じていたのか、そういうことに興味があるので、他の本も読んでみようと思う。

Posted byブクログ

2023/11/19

2009年出版の坂本龍一さんの自伝。小さい頃から音楽に親しみ、バッハ、ドビュッシーから現代音楽を愛する。本人は勉強しなかったと言っているが、芸大の修士は伊達じゃない。山下達郎、細野晴臣との出会いのエピソードが興味深い。ポップスをやっていて音楽は独学だった彼らが、音楽を専門的に学ん...

2009年出版の坂本龍一さんの自伝。小さい頃から音楽に親しみ、バッハ、ドビュッシーから現代音楽を愛する。本人は勉強しなかったと言っているが、芸大の修士は伊達じゃない。山下達郎、細野晴臣との出会いのエピソードが興味深い。ポップスをやっていて音楽は独学だった彼らが、音楽を専門的に学んできた自分と同じように、音楽の核心に触れていることを知って衝撃を受けたそう。 リベラルな環境で育ったからか、学生運動や社会運動にも積極的だった。YMOについても、どこか冷めた目で関わっていたというのは知らなかった。彼の社会や物事に対する距離感とか立ち位置がわかって興味深い。 本書を書かれたのは57歳のとき。それから14年。やはりまだ早すぎる。

Posted byブクログ

2023/11/02

2009年に刊行されたインビューによる自伝。 この自伝によると、坂本龍一自身は自身の才能の活かし方に最初から方向性を見つけていたわけではなく、時流の中で、ある意味流されるまま自身の音楽を見出していった、と感じる。才能ある人物であるから、そのような生き方ができたのかもしれない。 同...

2009年に刊行されたインビューによる自伝。 この自伝によると、坂本龍一自身は自身の才能の活かし方に最初から方向性を見つけていたわけではなく、時流の中で、ある意味流されるまま自身の音楽を見出していった、と感じる。才能ある人物であるから、そのような生き方ができたのかもしれない。 同時代の才能ある人々との出会い、様々な人々と影響し合いながら、音楽はもちろんのこと、音楽以外にも関心を広め、人生を歩んできたのだろう。 今年、2023年、逝ってしまった。もう少し彼の活躍をみてみたかった。

Posted byブクログ