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音楽は自由にする 新潮文庫
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音楽は自由にする 新潮文庫

坂本龍一(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2023/04/19
JAN 9784101291222

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商品レビュー

4.3

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2025/02/13

昨年亡くなった坂本龍一のエッセイ。 もともとは2009年初版で、昨年文庫化されたものだ。 生前にそれほどファンだったわけではなく、ほとんど『戦メリ』しか知らないようなものだったが、近々彼の個展に行くので、予習として手に取った。 最新刊の『僕はあと何回、満月を見るだろう』の方も立...

昨年亡くなった坂本龍一のエッセイ。 もともとは2009年初版で、昨年文庫化されたものだ。 生前にそれほどファンだったわけではなく、ほとんど『戦メリ』しか知らないようなものだったが、近々彼の個展に行くので、予習として手に取った。 最新刊の『僕はあと何回、満月を見るだろう』の方も立ち読みしたが、病になってからのエピソードが多いようで、本著の方がより多く彼のバックグラウンドや考えに触れているように見えて、こちらを選らんだ。 結果、ものすごく面白かったし、パワーをもらった気分だった。 前半は、1960-70年代ごろの、彼の幼少期~学生時代や、そのころの社会・文化的背景について。 後半は、プロのミュージシャンになってからの活動や、様々な分野の才能との交流が描かれる。 幼少期のピアノや作曲の体験、高校・大学時代の学生運動を経て、彼のような才能が生まれたということが良く理解できた。 高校時代は学生運動、音大時代は履きっぱなしのジーンズとゴム草履でロックをやっていたら、その後友人になった山下達郎はKENZOを着ていてオシャレで衝撃を受けた、というあたりは、彼がどのように過ごしていたかが手に取るように分かり、なるほどと思った。 その後、80年以降代に浅田彰や村上龍と交流し、共著の出版などをしていたとは全く知らなかった。 自分も日本で生きていたのだが、音楽も思想も本も、ほんの少しずれるだけで、全く出会わないものだと思う。 既に亡くなってしまったのが残念ではあるが、こうして今出会えていることは救いであると感じた。 個人的な話だが、書店で本著を購入した際、数年来読みたいと思っていたサミュエル・ハンチントンの『文明の衝突 上・下』も一緒に、計3冊購入した。 すると偶然、本著第5章で20004年のアルバム『キャズム』の制作に関して、 「世界の裂け目(キャズム)を痛感していた時期でした。≪中略≫ 『文明の衝突』という論にぼくは与しませんが」(p.297) と触れられており、思わず嬉しくなった。 関心の範囲が似ていると言えばそうだが、とはいえ直接関係がある本同士でもなく、何かが呼んだのかもしれない。 本著を読了して、『文明の衝突』を読み始めるところだが、坂本氏はどのように読んだのか想像しながら読みたいと思う。 バルセロナオリンピックの開会式の仕事について、 「オリンピックの仕事は、実はいちど断ったんです。ぼくは、スポーツイベントというものが大嫌いなんですよ。」 とはっきり言うところは笑ってしまった。 自分も、幼いころからオリンピックには違和感がある。 なぜ国別対抗にする必要があるのか。 日本人という理由だけで日本選手を応援するのはなぜか。 スポーツやオリンピックは歴史上国威発揚に使われ云々、などと聞いたのは、最近になってからだ。 当然だが、子供に思想やイデオロギーはない。 ただ感覚的に合わなかっただけだ。 そしてその感覚は、根源的には歳を重ねても変わらないものだと感じる。

Posted by ブクログ

2025/01/25

坂本龍一の自伝。生まれた時、幼少期、中学、高校、大学そしてYMO時代、ニューヨークでの生活、9.11テロ、様々な経験した事、生き様が書かれていました。ドビッシーの生まれ変わりだと思うくらい好きだったんですね。学生運動でヘルメットを被って暴れてたなんて想像できなかったな。昔から難し...

坂本龍一の自伝。生まれた時、幼少期、中学、高校、大学そしてYMO時代、ニューヨークでの生活、9.11テロ、様々な経験した事、生き様が書かれていました。ドビッシーの生まれ変わりだと思うくらい好きだったんですね。学生運動でヘルメットを被って暴れてたなんて想像できなかったな。昔から難しい本をたくさん読んで、音楽を聴いて曲を作って、たくさんの人との出会いを経て坂本龍一ができたのがよくわかった。

Posted by ブクログ

2024/11/17

YMOとの出会いは衝撃で、何十年経ってもまだ頭の中に曲が流れる事も YMO前の意外な人との接点は面白く、一方で凡人にはとてもわからない感受性や思想等は、やっぱりこの人は天才なんだなと思った (追記) あと、当時はみんな同じ大人にみえたYMOって、坂本さんにとっては「社会人一年生」...

YMOとの出会いは衝撃で、何十年経ってもまだ頭の中に曲が流れる事も YMO前の意外な人との接点は面白く、一方で凡人にはとてもわからない感受性や思想等は、やっぱりこの人は天才なんだなと思った (追記) あと、当時はみんな同じ大人にみえたYMOって、坂本さんにとっては「社会人一年生」だったみたいですね笑

Posted by ブクログ